『マンキュー入門経済学』東洋経済新報社の23頁に「経済学の十大原理」がまとめられています。
内容を確認してみましょう。
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人々はどのように意思決定するか
1 人々はトレードオフ(相反する関係)に直面している
2 あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である
3 合理的な人々は限界的な部分で考える
4 人々はさまざまなインセンティブ(誘因)に反応する
人々はどのように影響しあうのか
5 交易(取引)はすべての人々をより豊かにする
6 通常、市場は経済活動を組織する良策である
7 政府は市場のもたらす成果を改善できることもある
経済は全体としてどのように動いているか
8 一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している
9 政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する
10 社会は、インフレ率と失業率の短期的トレードオフに直面している
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経済学といってもなかなか理解できないでいましたが、十大原理として大枠を示してもらうと理解しやすくなります。
もちろん、細かい部分は分かりませんが、アウトラインが分からず経済学の世界を右往左往していた身からするとありがたいのがこの十大原理です。
現在の経済状況も、この十大原理からみれば、よりよく理解できます。
経済系の書籍を読んだとき、それぞれの著者の個性があり、その都度、その著者の考えに流されてしまう懸念がありました。
しかし、今後は、この十大原理にあてはめながら、自分自身が現在学んでいるところは、どのような位置づけのところなのかを確認することができます。
経済学の世界で迷子にならないための羅針盤の役割を果たすのがこの十大原理といえるでしょう。
あと経済学でよく聞く言葉がミクロ経済学とマクロ経済学ですが、マンキューの説明を確認してみましょう。
「経済学は、伝統的に二つの研究分野に分けられてきた。ミクロ経済学は、家計や企業の意思決定と、特定の市場におけるそれらの相互作用を研究する。マクロ経済学は、経済全体に関わる現象を研究する」(同書 41頁)
上記の十大原理と合わせて考えると経済学の見取り図ができるようです。
あとは、現代社会での経済現象を観察しながら、アカデミックな経済学の書籍を随時参照しながら、経済の眼を養っていきたいですね。