読書においては、即効性を求めてはいけませんね。
読書してから一定の時間が経ったのちに効果があらわれてきます。
佐藤優氏の場合「筆者の場合、だいたい3カ月から6カ月すると、新しい知識が「発酵」して頭に定着し、自分で運用できるようになる」(同書 同頁)ようです。
数カ月がかかるわけですね。
あるいは数年かかる場合もあるでしょう。
せっかくの知識も自分で活用できてこそ意味のある知識となります。
それまでには、発酵食品と同様に「発酵」の時間が必要ですね。
「読書してなんになる」と言う人がいますが、読書に即効性を求めている人なのでしょうね。
そもそも、読書がどういうものか理解できていない人といえるでしょう。
別に無理をして読書をしなければならないとは言いませんが、まともな人生を歩みたいと思う人は読書しているものです。
本を読めと言われる前に、もう読んでいるというのが本当の読書人でしょうね。
所詮、自分の人生は自分で始末を付けなければならないわけですから、読書によって、自らを鍛え磨き練っていくことが重要です。
読書の効果が出てくるには時間がかかりますし、ある意味、読書とは一生をかけて行っていくものともいえます。
日本人としては、当然、日本語の本を読むわけですが、日本語の枠内に留まらず、外国語の本も読んでいく必要があると思われます。
佐藤優氏は、「毎日、最低数十ページは外国語の本を読むようにしている」(同書 252頁)そうです。
「これは基礎運動のようなもので、外国語にまったく触れない期間が1カ月くらいあると、語学力は急速に減退するからだ。毎日いずれかの外国語に触れることが、外国語を用いる脳の活性化に不可欠だと筆者は考えている」(同書 同頁)
佐藤優氏の場合、ロシア語、英語、ドイツ語等々とさまざまな外国語に堪能ですが、私の場合、あの外国語もこの外国語もというわけにもいきませんので、英語ひとつに絞っていきたいと思います。
幸い、インターネットの時代であり、英字新聞をはじめとする英語媒体との接点はいくらでもあり、毎日、新しい記事を目にすることができます。あとはやる気次第といったところでしょうか。
私の場合、Newseum の Today's Front Pages で The Japan Times 等を確認しますが、一面だけとはいえ紙面そのままで読めるのですから便利なものです。
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