ネットでいろいろ検索してみますと実用的な英語をマスターするための時間としては、3000時間が必要だそうです。
「外国語学習に必要な最低限の時間は、週平均10〜12時間なのです」(ロンブ・カトー『わたしの外国語学習法』米原万里訳 ちくま学芸文庫 68頁)といわれていることから、1日の学習時間として2時間は欲しいところです。
そうしますと、3000時間の学習時間に到達するためには、約4年かかります。
約4年いうことですから、1日2時間の濃密な英語学習を続けた場合、次のリオデジャネイロオリンピック開催までには英語が習得できるという計算が成り立ちます。
この3000時間に中学・高校・大学での英語の授業時間を含めることもできるでしょうが、英語の授業が濃密な時間であったかというと、決してそうではなく、ダラダラしたものであったように記憶しております。
また、真剣に授業を受けたときもあったにしても、ボーっとしている時間も多かったことでしょう。
今までの英語学習の時間が仮に500時間から1000時間あったとしても、この時間は勘定に入れず、地ならし、アイドリング程度に考えておくのがよいでしょう。
これからの英語学習で3000時間を目指すのがすっきりした態度のように思われます。
それも濃密な学習で3000時間という点が重要でしょうね。
英語を学習するに際して、英語そのものの習得だけでなく、英語を習得する中で日本語を客観視する視点、相対的に見る視点を得て、より一層、日本語に磨きをかけるという意識を持っておきたいですね。
英語を学習することにより、日本語の力をも付けていくことが重要でしょう。
また、全く違う言語体系を身に付けることにより、全く違う思考回路ができてくるでしょうから、新たな自分自身を発見することも期待できます。
視野が広がると言い換えてもいいかもしれません。
ただ単に英語ができるという点だけであるならば、3000時間はあまりにも長く、そして、辛いものです。
しかし、普段は母国語であるため意識にのぼることがほとんどない日本語を意識し、改めて日本語を学び直すという視点や、物事を観る幅を広げる契機として英語学習を活用していくならば、価値があるでしょうし、そもそも楽しくなると思います。
やはり、3000時間の英語学習は大変ですが、何かを身に付けるには然るべき時間が必要ですから、しっかりと精進したいものです。