2019年06月01日
Scoovo C170 造形の基本ノーハウ5
前回、ノズルを分解してテフロンチューブを取り出しました。
このことによって今まで「不思議だな、どうしてかな?」と先延ばしにしてきた疑問が氷解しました。
ほとんど終わってしまったC170について「いまさら何を?」だと思いますが、
溶融造形の3Dプリンターについては共通のノウハウですので、書いてみます。
フィラメント交換するときにフィラメントをノズルからひっぱりだすと伸びたフィラメント繊維がノズルの入り口から出ているのが普通です。図の左から2番目です。
これはとても細くて(0.25ミリ以下?)、新しいフィラメントを挿入するときに邪魔にならなければノズル交換が成功します。
この繊維が一定以上の太さになると、新しいフィラメントの通過を妨げます。ノズルの上半分の入り口は2.5ミリ程度あるので新しいフィラメントは余裕で通過します。
しかし、その下にあるテフロンチューブの入り口ではかなりの確率でフィラメントの挿入を妨げます。なにしろ残った繊維の太さが0.25ミリを超えたらアウトでしょう(上図左から3番目)。
私自身、いくら押しても新しいフィラメントが入っていかず、四苦八苦した経験があります。
上図の左も同じ図を見やすくしたものです。
さてフィラメントが入っていかなければ、当然力任せにぐいぐい押すことになりますが、実は危険です。
テフロンチューブを格納している空間の下面は、フィラメントが射出部のほうに通過する穴とその周りにはテフロンチューブをそこに留めておくためのへりがあります。
上からの力でチューブがそのへりに押し付けられると下部が変形して中央の穴をふさいでしまいます(上右図参照)。
これで本当の目詰まりが生まれます。
以上は実は私の類推です。しかし、たぶん正しいでしょう。
【今回のノウハウ】
図ではノズルの上半分をはずした模式図で説明しましたが、あくまでテフロンチューブの入り口での現象を説明するためのものです。実際はいつも通りのフィラメント交換のときにPLAフィラメント先端5センチほどをかまぼこ状にするということです。
【追伸】
2013年11月に1台目のScoovoC170を購入してから6年目になります。2015年12月
に2代目を購入してから4年目です。
最初のころ計3回ほど本体をサポートに送って、修理しましたが、以降は問題なく造形を継続しています。
2016年からつけている記録によると23リール(キログラム)のPLAフィラメントを造形しました。2013年からだとこの1.5倍を超える量になると思います。
ScoovoC170の頑丈さは見事なものです。「ほとんどの部品が国産、組み立ても日本人・・・」という触れ込みで発売された3Dプリンターですが、私の感想ではそれほど間違ってはいないように思います。
ただ、使用上のノウハウが公開されず、多くの購入者が使い切れなかったということもあったかもしれません。
他の機種の使用経験がないのですが、個人的にはScoovoC170はすばらしい製品であると思います。
光造形プリンタ、サポートマティリアルが水にとけるデュアルノズル、ベッドに糊で着床する、など様々なタイプの3Dプリンタがあります。
いちいちベッドに糊をこすりつけるのは面倒です。
サポートを水につけて溶かすのは面倒です。
光造形はあとで紫外線ランプにさらして固化させるのが面倒です。
ScoovoC170のベッドに張り付けたブルーテープは穴があくまで何回でも使えます。
中空から始まる構造物にはサポートを準備しなければなりませんが、置き方を工夫したりしてたくさんの場合にサポートなしで造形できます。使いこなすには修行が必要ですが、慣れるととてもシンプル単純です。
溶融造形タイプの3Dプリンターは必ず生き残ると思います。つまり、ScoovoC170は生き残ることは可能です。
最近、たくさんの造形をしました。またの機会にアップします。
このことによって今まで「不思議だな、どうしてかな?」と先延ばしにしてきた疑問が氷解しました。
ほとんど終わってしまったC170について「いまさら何を?」だと思いますが、
溶融造形の3Dプリンターについては共通のノウハウですので、書いてみます。
今回のノウハウは、ノズルの目詰まり、そしてフィラメント交換時におこる目詰まり疑似現象についてです。 いままで調子よく機能していたプリンタが、「フィラメント交換の時、なぜかフィラメントが入っていかない?」ことがあります。 この現象を右の図で説明します。図の左はノズルを分解して上部、下部、そして格納されている長さ17ミリのテフロンチューブを取り出した模式図です。 |
フィラメント交換するときにフィラメントをノズルからひっぱりだすと伸びたフィラメント繊維がノズルの入り口から出ているのが普通です。図の左から2番目です。
これはとても細くて(0.25ミリ以下?)、新しいフィラメントを挿入するときに邪魔にならなければノズル交換が成功します。
この繊維が一定以上の太さになると、新しいフィラメントの通過を妨げます。ノズルの上半分の入り口は2.5ミリ程度あるので新しいフィラメントは余裕で通過します。
しかし、その下にあるテフロンチューブの入り口ではかなりの確率でフィラメントの挿入を妨げます。なにしろ残った繊維の太さが0.25ミリを超えたらアウトでしょう(上図左から3番目)。
私自身、いくら押しても新しいフィラメントが入っていかず、四苦八苦した経験があります。
上図の左も同じ図を見やすくしたものです。
さてフィラメントが入っていかなければ、当然力任せにぐいぐい押すことになりますが、実は危険です。
テフロンチューブを格納している空間の下面は、フィラメントが射出部のほうに通過する穴とその周りにはテフロンチューブをそこに留めておくためのへりがあります。
上からの力でチューブがそのへりに押し付けられると下部が変形して中央の穴をふさいでしまいます(上右図参照)。
これで本当の目詰まりが生まれます。
以上は実は私の類推です。しかし、たぶん正しいでしょう。
【今回のノウハウ】
図ではノズルの上半分をはずした模式図で説明しましたが、あくまでテフロンチューブの入り口での現象を説明するためのものです。実際はいつも通りのフィラメント交換のときにPLAフィラメント先端5センチほどをかまぼこ状にするということです。
【追伸】
2013年11月に1台目のScoovoC170を購入してから6年目になります。2015年12月
に2代目を購入してから4年目です。
最初のころ計3回ほど本体をサポートに送って、修理しましたが、以降は問題なく造形を継続しています。
2016年からつけている記録によると23リール(キログラム)のPLAフィラメントを造形しました。2013年からだとこの1.5倍を超える量になると思います。
ScoovoC170の頑丈さは見事なものです。「ほとんどの部品が国産、組み立ても日本人・・・」という触れ込みで発売された3Dプリンターですが、私の感想ではそれほど間違ってはいないように思います。
ただ、使用上のノウハウが公開されず、多くの購入者が使い切れなかったということもあったかもしれません。
他の機種の使用経験がないのですが、個人的にはScoovoC170はすばらしい製品であると思います。
光造形プリンタ、サポートマティリアルが水にとけるデュアルノズル、ベッドに糊で着床する、など様々なタイプの3Dプリンタがあります。
いちいちベッドに糊をこすりつけるのは面倒です。
サポートを水につけて溶かすのは面倒です。
光造形はあとで紫外線ランプにさらして固化させるのが面倒です。
ScoovoC170のベッドに張り付けたブルーテープは穴があくまで何回でも使えます。
中空から始まる構造物にはサポートを準備しなければなりませんが、置き方を工夫したりしてたくさんの場合にサポートなしで造形できます。使いこなすには修行が必要ですが、慣れるととてもシンプル単純です。
溶融造形タイプの3Dプリンターは必ず生き残ると思います。つまり、ScoovoC170は生き残ることは可能です。
最近、たくさんの造形をしました。またの機会にアップします。
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