2022年08月17日
日常生活が穏やかになる禅の言葉「挨拶」 人との出会いを輝かせる一言です。
現代社会において、挨拶は人間関係を築き上げるためにとても大事なコミュニケーション手法となっています。これは、ビジネスにおいてもしかりです。
私が以前勤めていた会社の常務は、挨拶ができない人でした。企画立案に長けていた人でしたが、コミュニケーションがとれず、成果が上がりませんでした。しだいに、従業員どうしでも挨拶をしなくなり、段々と辞めていく人が多くなりました。(私もそのひとりですが…)その時に、挨拶の重要さを感じました。
禅の言葉「挨拶」
この挨拶の語源は禅の言葉だということはご存知でしょうか。
「挨」は積極的に迫ることを意味し、「拶」は切り込んでいくということを意味しています。
禅宗では、師匠が弟子に声を掛けるなどして、その返答をもって、修行の度合いをはかるといったことが修行のひとつとして行われてきました。そのような問答を挨拶と呼んでいます。挨拶することで、相手の気持ちを推し量り、修行の度合いを知ることができます。
これが転じて、やさしく応答する、返礼をする、儀礼をする、親愛な言葉をかけるなどの行為を挨拶というようになりました。
禅とは何か
挨拶が禅の言葉であるのですが、禅とは何でしょうか。
妙心寺のホームページには、ひとつの相にこだわらない無相。一処にとどまらない無住。ひとつの思いにかたよらない無念の心境を禅定と呼び、ほとけの心のことをいう、とあります。
修行が足らないのか、よくわかりませんが、簡単に書いてあるのは、「自分の中にある仏性と向き合うこと」が禅だとあります。要は、自分自身に向き合うことではないかと思います。
日常生活を穏やかにする挨拶
冒頭でも書きましたが、挨拶は人間関係を築き上げるためにとても大事なコミュニケーション手法です。先述のとおり、挨拶ができない組織になってしまうと、何もかもが負の連鎖になり、最悪の事態になります。
朝の忙しい時でも、「おはようございます」と声を掛けられると、お互いに清々しい気分になり、良い一日をおくることができます。また、退社時に「お疲れ様でした」と同僚から声を掛けてもらって、嫌な気分になる人はいません。大げさに感じるかもしれませんが、ストレスが軽くなる気持ちにさえなります。
挨拶は日常生活を穏やかにする大切な言葉です。コロナ禍のいま、人間関係が希薄になりかねません。だからこそ、挨拶を大事にしたいと思います。
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