台所のファンタジスタ　料理の別人

購買の価値とはなんだろう、と思う。
対価を払い、何かを購入する。モノならば使うのだろうし、
服ならば着るのだろうし、食べ物なら飲み食いし、サービスなら享受する。
対象に価値はあり、購入の行為自体やそれによる満足感にも価値はあるのだろう。

さて。母よ。
食品の場合、買ったところで満足されてしまうと日切れするのだが。
うちのは120リットルほどだから、典型的な独身用の冷蔵庫だ。
一瞥して内容が把握できないというのか。

今日もパスタにさせてもらう。

カット野菜。千切りキャベツだ。
ちくわ。
糸こんにゃくにいたっては、何ヶ月前のものだ？
念のため温度設定を強めておいてよかった。だが、ぬかったな。。。

パスタをレンジにまかすと、
まず、臭気をたしかめた糸こんにゃくをザルとボウルで念入りに水洗いし、
キッチンバサミでテキトウに刃を入れ、テキトウな長さに。
次にちくわの筒を割いて、薄く斜め切りに。
フライパンに糸こんにゃく、ちくわ、千切りキャベツの順で敷き、
臭い消しの焼酎、多目のオリーブオイル、塩、コショウ、七味、ガーリック、チューブショウガ、最後はナゾソース・・・
フタをして弱火で長く蒸し焼きにかけしっかり熱を通す。

麺があがったら、オリーブオイルとナゾソースでまとめ、フライパンに。
具材、とくにこんにゃくとは念入りにからませて、仕上げ炒めして二人前完成。

食ってやる、管理責任上。だが、次は捨てる。と、心でつぶやく。
だが、日切れ食材を捨てられるほど豊かではない。

何年、何度、くりかえした？