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2016年01月07日

君は何を考えてる?

愛犬家にとって永遠の謎なのが、いつも一緒にいる愛犬が何を考えているのか、ということだ。
「あら、ご飯がほしいのね。」なんてことは、所詮推測に過ぎず、実際犬が目を輝かせている理由はわからないのだ。

そんな謎に挑んだ科学者は数多く・・・。
最近読破した本「犬の気持ちを科学する」の著者、グレゴリー・バーンズ博士は、犬が起きた状態でのMRIの撮影に挑んでいた。
MRI撮影には被験者が率先して受ける「同意」が必要、など、犬の脳を映し出すことに四苦八苦しているドキュメントが興味深い。
あの手この手で犬の脳の撮影に取り組むグレゴリー博士。
彼のモチベーションは、「犬は何を考えているのだろう」という素朴な疑問だった。

これだけ科学技術が進歩した現代においても、人の心も読み解けない。
そんな中で、犬の気持ちも果たして解明出来るのだろうか、と、この本を手に取ったのだが、読み終えたとき、結局犬の気持ちを正確に読み解くことが目的ではなく、ただ「知りたい」欲に突き動かされているだけなのだ、と腑に落ちる。
愛して止まない存在だからこそ、興味がかき立てられるのだ。

こうした愛犬への思いを「科学での解明」という方法で表現した科学者はグレゴリー博士だけではない。
コンラート・ローレンツという心理学者も「動物行動学」という領域を開拓するに至った。

さらに歴史をさかのぼると、あの「種の起源」のチャールズ・ダーウィンも大の犬好きで「人及び動物の表情について」という本まで出しているのだという。しかも、進化論の本の出版以降に出されたもの。
犬にも感情がある、という愛犬家が信じて止まないテーマに真っ向から取り組んだ。

科学ではまだまだ解明されない、犬の気持ち。
しかし、愛犬家としては、自分たちが感じるがままの感情を犬もきっと抱いている、と信じるべきだと思う。
それが、犬との絆の発端となるのだから・・・。

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