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2024年07月08日

りゅうおうのおしごと!7巻の感想(ネタバレあり) 清滝師匠の大変身!

りゅうおうのおしごと!7巻の感想(ネタバレあり)です。
※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!
りゅうおうのおしごと!7巻
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りゅうおうのおしごと! 7巻 / 白鳥 士郎
・『りゅうおうのおしごと!』の関連記事へ
【評価】

・いつも通り面白かったです
・こんなオッサンに私もなりたい (清滝師匠)
・順位戦の闇

作品の特徴(5段階評価)
おすすめ度:   ★★★★
読みやすさ:   ★★★★★
ラブコメ量:   ■■■■■
戦闘・バトルの量:■■■(将棋)
男女比:     男:女=1:3
・将棋・ハーレム系・ロリ・プロ棋士・師匠の意地・あとがきのインパクト
【感想(ネタバレあり)】

・『矢倉は終わった』

――(あらすじ)――
八一:「矢倉はもう終わりだな」

竜王戦で防衛を果たした就位式で、八一はあまりにも豪胆な発言をしてしまい、周りをざわつかせました。
矢倉戦法の使い手である清滝師匠の耳にもこの発言は聞こえていて、師匠はプライドを傷つけられてしまいました。
――(感想)――
この作品には現実の将棋界をモデルにした、様々なネタが盛り込まれています。今回の八一の『矢倉は終わった』という発言も、増田康宏(ますだ やすひろ)先生というプロ棋士の発言です。増田先生は他にも『詰将棋は意味がない』など、時おり大胆な発言をすることで有名です。(悪い人ではありません!そして言うだけのことはあってかなりの実力者です)
将棋ファンからすると、こういうネタを見つけるのは楽しいです!

しかしネタを面白がってばかりもいられません。八一の言葉や態度に対し、清滝師匠が激怒してしまいました!

年老いたベテランが、才能溢れる若手に残酷な現実を突きつけられるのはままあることです。八一の弟子であるあいちゃんも、『詰将棋なら師匠を超えている』と言われ否定しませんでした。年下のさりげない言動が、意図せず年上を煽ってしまいます。
子供の残酷さ、そして衰えたベテランの焦燥が感じられました。
・どん底に堕ちた清滝師匠

――(あらすじ)――
順位戦で、清滝師匠は圧倒的に有利な状況から一手頓死をしてしまい、自身の衰えを痛感しました。
清滝師匠:「…………衰えを自覚した棋士に、選べる道は二つ……」
桂香:「二つ?」
 「一つは、何もせんことや」
 「何も……しないの?」
 「そう。何も」
 「何もせんかったら、自分の衰えを隠すことができる。そうすれば相手は不気味がって、こっちの実力を過大評価してくれる……いずれは衰えを見抜かれるが、それまでは」
 「もう一つは?」
 「若手に頭を下げ、教えを乞う」
 「有望な若手プロに教わるなら、まだマシや。しかしそういった若手は引く手数多やし、わしのようなロートルと研究会をしてもメリットを感じん。まず断られるやろ」
 「……でしょうね」
 「自分の子供や孫のような年齢の奨励会員に頭を下げて練習将棋を指すしかない。そういった連中にしか相手にしてもらえんことや、そういった連中にすら勝てん事実は噂になってすぐ広まる。たとえ隠れてやったところでな。そうなれば『信用』を失い、侮られ……みじめに嬲り殺される。何もせんよりむしろ棋士寿命は縮まる可能性が高い」
 「…………」
 「でも、このままじゃどうしようもないでしょ? だったら奨励会員でも誰でもいいから、練習相手を見つけて勉強するべきじゃないの? 泥臭く粘り強く戦うのが私達関西棋士なんじゃないの?」
 「そうやろうな。それが正しい道やと思う」
 「だったら――」
 「無理や」
 「わしは…………わしには、それはできん。できんのや……」
 「…………お父さん……」
 「名人に挑戦した者として、それだけは……」

結局、清滝師匠は若い子たちと将棋を指そうと奨励会に行きますが、傲慢な態度をとったせいで追い出されてしまいました。

――『老害』――
若い頃に死んでもなりたくないと思っていた理不尽な先輩棋士達に、清滝師匠の姿が重なって見えました。
――(感想)――
あまりにも苦しい清滝師匠の境遇に、胸が痛くなりました。
たまに癇癪を起したりはする(らしい)ものの、誰にでも優しい、そして八一と銀子にとっては親同然の師匠がこんなみじめになってしまうとは。悲しいです。
他のスポーツ等と比べて、将棋は選手生命の長い競技です。長く勝負の世界に居続けることの難しさを感じました。

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感想(0件)



・清滝師匠の大変身!!!

――(あらすじ)――
清滝師匠は自身のプライドを捻じ曲げ、再度奨励会を訪問。頭を下げて奨励会員の鏡洲(かがみず)さんに将棋の教えを乞いました!

やがて清滝師匠と若者たちとの交流の輪は広がり、『清滝道場』として伝説となり、将棋界で長く語り継がれることになります。
『若々しさ、解き放つ』をモットーに、ヒップホップのような服を着るようになった清滝師匠!
年老いて尚、覚醒しました!

――(感想)――
こんなおじさんに私もなりたいです!
素直に若者からの言葉を受け止め、歳をとっても変わることができるというのは素敵です。
一時はあまりにも惨めな師匠の様子に心が痛くなりましたが、一気に晴れやかになりました!
この展開は嬉しかったです。
・神鍋歩夢と清滝師匠の激闘

――(あらすじ)――
『将棋界で一番長い日』といわれる順位戦最終局。
清滝師匠は現在B級2組ですが、C級に降級するかもしれないピンチを迎えていました。
「C級に落ちたら引退する」と言って望んだ順位戦の最終日。
師匠は負けたら降級。勝っても他棋士の勝敗によっては降級になってしまうという、いわゆる『他力』という状況。
よりによって最終日の対局相手は、八一のライバルである神鍋歩夢(かんなべ あゆむ)でした!(強敵)
アユムの成長を小さな頃から見てきた清滝師匠ですが、いまや彼は自分より格上の存在となっていました。

――(感想)――
最終局で勝ったにもかかわらず降級する棋士がいれば、はたまた負けたのに運よく昇級する棋士もいます。
順位戦の最終局では自分の力ではなく、他人の勝敗によって昇級・降級が決まってしまうことがあり、そこにドラマが生まれます。
順位戦がどういうものなのかが登場キャラたちの言動、心情を交えて分かりやすく描かれていて、厳しい世界だということが伝わりました。
・ヘビーな後書き

――(感想)――
今回は本編自体もヘビーな内容でしたが、後書きもシリアスな内容でした。
作者さんの母親がお亡くなりになったそうです。

しかし!
そのあとの『感想戦』という短編で、八一と女流棋士たちがバーベキューでワイワイ遊んでいました!
重い話から急転直下でギャグになったので、読み手である私の感情はもうグチャグチャです!

もう少し、本の構成を考えて欲しかったです。(困惑)

(「りゅうおうのおしごと!」7巻の感想・ネタバレあり)

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