2021年01月11日
真冬の大井川鐵道本線と井川線(南アルプスあぷとライン)の旅
既に年が明けて10日も経っていますが、
明けましておめでとうございます。
本年ものんびりした更新になると思いますが宜しくお願いいたします。
・・・まあ、今年は正直めでたい感じは全くありませんが、とにかくコロナが早く収束してくれることを願うばかりです。
そうしないと昨年みたいにイベントがことごとく中止になってこのブログのネタが枯渇します・・・
何ていうのは半分冗談ですけど、このままじゃ趣味どころか仕事のほうが本当にヤバいですよ。
・・・さて、希望の無い話はこの辺にして今回は今から14年前のちょうど今頃、当時勤めていた会社の友人と一緒に行った大井川鐵道の話をしたいと思います。
友人はカメラが趣味で(鉄ちゃんではない)仕事の合間に話をしているうちにSLの写真を撮りに行こうと盛り上がり、せっかくだから温泉に浸かってのんびりしよう!
という事になり計画を立てました。
ネットで調べると大井川鐵道の切符と温泉一泊がセットになったお得な旅のプランがあるじゃないですか。
それは終点の千頭からバスで20分ほど奥まで行ったところにある寸又峡温泉での一泊プランでした。
確か一泊2食付きで1万円でお釣りの来る価格だったと記憶してます。
(確か9,800円だったんではなかったかと)
これはお得だということで、野郎二人でしたが早速予約をしました。
そして旅行当日になりました。
当日はなんと朝から雨模様で寒かったんですよ。
旅行に行ったのは正月明けで仕事が始まってすぐ、最初の週末1月6日だったと思います。
こんな時期なんで寒いのはある程度覚悟してたんですけど、雨となると話が変わります。
そもそもせっかくSLの撮影をするつもりなのに雨模様ではガッカリです。
まあ最初から沿線でどうこうというつもりはなく、どちらかといえば乗り鉄のついでに撮影も、と言った感じでしたが、それでも車窓もロクに堪能出来なければ楽しさも半減です。
ちょっとテンション下がり気味で支度をして家を出たのですが、今度はバスが全然来ない。
何故かこの日はバスの遅れが半端なく、とっくに駅に着いているはずだった時刻になってもまだ来なくて焦りました。
友人との待ち合わせもそうですが、そもそもこれ以上遅れると電車の時間に間に合わなくなる!
トイレを我慢しているような地団駄を踏みながら頭の中で「早くバス来いぃぃぃーーー!」と念仏のように唱えているの全く来る気配がない。
このバス停は直線道路に面しているので一つ前のバス停まで見渡せるんですが、全然バスの姿が見えてこなくて発狂寸前になったその時、一台のタクシーが走ってきました。
咄嗟に迷うことなく私の右手はそのタクシーを止め、急いで乗り込み駅まで特急で走るように頼みどうにか最初の目的地であるJR平塚駅へたどり着くことが出来ました。
結局当初の予定の電車には間に合わなかったんですが、時間的な余裕を見ていたのでどうにかセーフ。
二人でSuicaで改札を入り次の電車で出発です。
しかし、この電車が曲者でした。
余裕を見ていたとはいえ、この電車も発車ギリギリというタイミングだったんで行き先も見ないで飛び乗ったというのが本当のところ。
ひとまず電車に間に合い、せっかくだからグリーン車でゆっくり旅気分でも盛り上げようかという話になりグリーン車のほうへ向かおうとしたのですが・・・グリーン車がありません。
っていうかあっという間に先頭車両に到着。
この電車たったの5両編成でした!
まさかの区間ローカルだったようです。
こんな電車があったことすら知らずにちょっと驚きつつ仕方なく終点まで乗車。
当然目的地であるJR東海の金谷駅まで行くはずもなく、熱海くらいで乗り換えた記憶があります。
しかも熱海からの電車も金谷まで到達せず、結局3本の電車を乗り継ぎどうにか無事金谷まで到着したのですが・・・・・
なんと鉄道会社が違うため金谷ではSuicaが使えないことが今更判明!(今はどうなんでしょう?)
平塚に戻った際に窓口で払い戻ししてくださいと言われてしまい、そこまでの運賃は現金で払う羽目になりました。
自分はまあそれでもよかったんですけど、友人は往復の交通費をSuicaにチャージしていたので帰りの交通費がショートしてしまいました(泣)
仕方ないので帰りまで自分が立て替えるということで事なきを得ましたけど、同じ電車が走っている区間なのに同じ決済方法が使えないというのは不便でしたし不案内でしたね〜(それとも気付かない自分たちが間抜けだったのか?)
それはさておき、早速大井川鐵道の窓口でSLの切符を購入です。
記憶では確か購入した1泊プランには片道分のSL乗車券が付いていたと思いますが、列車は指定されていなかったんだと思います。
なんかこの辺りの記憶が定かではないんですが、とにかく窓口で次のSL列車の切符を買い、出発までしばし待機しました。
結局雨は止まないまま出発の時間となりました。
確か(不確実な情報ばかりでごめんなさい)昼近くの列車だったと思います。
今は隣の新金谷までしかSLは運行していませんが、当時はこのJRとの接続駅である金谷まで来ていました。
ここ金谷駅は行き止まり構造で機回り線もないので金谷駅には後ろに連結されている電気機関車を先頭に入線してきました。
先のほうにSLの煙が見えてますね。
どうにかこうにか無事にSL列車へ乗り込むことが出来まして、ボックス席も二人で使えて旅気分は上々、のはずだったんですが雨模様のまま時間は過ぎてゆきます。
なので車窓からの眺めどころではなく、雨粒でロクに外の景色も見えないので仕方なく二人でまったりしていたんですが・・・これは観光列車、当然お客さんを楽しませようと様々な趣向を凝らしてくれて休まる暇がありません。
SLおじさんという方が車掌の格好で車内を回り、沿線のガイドやハーモニカを吹いてくれたりと普通の観光客なら楽しい内容なんですが、こちらはただ旅鉄&撮り鉄なんで正直普通の旅を満喫したいところ。
なんだかんだと車内を盛り上げてくれるのはありがたいんですけど、正直ちょっとだけそっとして欲しかったのが本音です。
色々と物販もありましたし、それはそれで楽しめる人達には嬉しい車内ではありました。
まあ、後半はのんびりさせていただきましたので嫌ではなかったですけどね。
出発して数分で最初の停車駅である新金谷に到着。
ここは現在ではSL列車の始発駅ですが、車庫もある割と規模の大きい駅です。
近くには他のSLも見え、本当ならじっくり堪能したいところですが、一緒に行った友人はあくまでも一般人。
鉄道マニアなのは自分だけなのと、乗ったばかりの列車をいきなり下車するわけもなく、ここは車内から何となく眺めて終わります。(まあ雨で大して見えませんでしたけど)
その後約1時間で終点の千頭へ到着です。
サクッと行き過ぎかもしれませんが、雨で車窓からの写真は全くありませんので悪しからず。
最初の写真と同じ千頭での撮影ですが、これが乗車してきた列車を牽引してきたC11 190号機。
正月のヘッドマーク付き。
この後しばらくして機回り線を使って奥へ引っ込んでいきました。
この後しばらく千頭駅でこのSLを撮影した後、寸又峡温泉へと向かいます。
ここからは駅前から出ているバスで向かうことになります。
このバスは路線バスよりも小さく、マイクロバスよりは大きいサイズで扉は前よりの1か所のみ。
小型観光バスのようなサイズ感と言ったらよいのでしょうか?
まあこの情報はどうでもよいですが、バスには半分近くのお客さんが乗っています。
この日宿泊する寸又峡温泉ですが、正直事前に知っていた情報としては昭和40年代に起こった金嬉老事件で名前を知ってる程度(金嬉老事件が気になる人は各自調べてみてください)で、そこがどんな温泉地なのか全くと言ってよいほど知らないのでありました。
どんなところか知らないままバスに揺られていましたが、途中の山道はそれこそ秘境へ向かっているような錯覚を感じるほどで、すれ違いのできない細い川沿いの道をどんどん奥地へ向かっていきます。
しばらくすると山間の集落が現れ、そこが寸又峡温泉でした。
想像以上にいくつもの宿が集中しており、失礼ながら意外とちゃんとしたところだなというのが第一印象でした。
早速チェックインして近所を散策してみようということに。
既に夕方に近い時刻でしたが、薄日も指すくらいまで天候も回復していたので少し歩いてみようということになったんですが、どうやら先へ行くと大きな吊り橋があるらしいということを知りそっちへ行ってみようと歩き始めました。
が、途中まで歩いたところでちょっと距離があることが判明。
このまま歩いていくと日没までに戻ってこれないとが確定だったので吊り橋はあきらめて宿へ戻りました。
夜は食事と入浴タイムでしたが、ここのお湯はかなり美人の湯として有名だったらしく、実際に入るとお湯がヌルヌルしていていかにも肌に良さげ。
冬になると踵や指先がガサガサになるオッサンとしては嬉しい効能でした。
冷えた体に染み渡る温泉を堪能したあとは、部屋で友人と翌日の予定を立てます。
元々翌日は千頭より先の井川線(本来は南アルプスあぷとラインというのですが以後井川線で統一します)を乗る予定でしたが、時刻表で検討すると早めに宿を出ればどうにか夕方には戻ってこれるということで、予定通り明日は井川線に乗ると決定。
酒もほとんど飲まずに床に就きました。
翌日は早く起きるつもりで友人が携帯のアラームをセットしていました・・・が、何故か鳴らずに目が覚めると既に起床予定を過ぎてました。
焦り飛び起きて天気を確認しようと窓の障子をあけて二度ビックリ!
「オーマイガー!」
外は一面雪景色です。
昨日は夕方には天候も回復していたというのにどうしたものか。
とにかく時間もないので急ぎ支度をして朝食を食べていると宿の人が、
「バスが運休するかもしれないから早めに出た方が良いよ」
なんて不安なことを言うので急ぎ出発。
無事に千頭行きのバスに乗ることが出来ました。
しかし、途中の山道が大丈夫なのか若干不安でしたが千頭に近づくにつれ雪も減り、到着したころには全く雪はありませんでした。
この時点では雪はあの辺りだけだったのかと安心して、これから乗る井川線も大丈夫だろうと軽く考えていたのでありました。
旅館を遅れて出発したせいで井川行の列車の時間は結構ギリギリでした。
急いで乗り込みどうにか出発には間に合いましたが、思った以上に乗客が多くてちょっと焦りました。
この列車は普通の車両に比べて一回り小さいんですね。
理由は元々ダム建設工事の為に作られた路線をダム完成後に観光路線として転用したので車両が小さく作られているんですよ。
それでもどうにか席を確保しひとまず落ち着き車窓からの眺めをしばし堪能です。
途中山肌にへばりつくように走りながらゆっくりと高度を上げていきます。
トンネルや橋も多く、夏ならば窓を全開にして涼しい空気を目一杯堪能するところでしょうけど、真冬のこの時期さすがに誰一人窓を開け放つバカはいません。
みなしっかりと着込んで暖房のきいた車内から外の景色を眺めておりました。
するとしばらくしてまたしても雪がチラホラ。
そのうち見る見る地面が白くなってきて、線路上にも積もり始めました。
そんな中車内放送では観光案内のテープが流れており、
「温暖な気候なので冬でも滅多に積雪はありません」
などと言っているのが何とも皮肉です。
そうこうしているうちにこの路線一番の見どころであるアプト区間入り口である
アプトいちしろへ到着です。
この写真は帰りに撮影したものですが、雪だるまがちょっと良かったんで。
このアプトというのは急勾配を登るために考えられた方法で、線路と車両にある歯をかみ合わせて登って行くというもの。
国内では現在ここだけというレアなものです。
この区間には専用の車両がおり、この車両を連結しないと走行ができないのでここアプトいちしろではこの区間専用の機関車を千頭側(坂の下り側)へ連結します。
この区間専用のアプト式電気機関車と、機関車の歯車をかみ合わせるためのラックレール。
ここから次の長島ダムまでこの機関車のお世話になります。
次の長島ダムでは機関車の切り離しの為、アプトいちしろと同じく少し長い停車時間が確保されています。
なのでこんな感じで写真撮影したり、トイレにダッシュしたりといった時間的余裕があるんですね。
ただ、長島ダムの場合はトイレが結構ホームから遠いのでかなりタイトロープな感じです。
この後もどんどん上へと進みます。
この橋の先は湖に浮いたように見える駅として有名な奥大井湖上駅
この写真からは想像しにくいですけどね
この時点で積雪量はかなり多め。
果たして時間通り到着するのか心配でしたが、そこは問題なく約1時間50分ほどで終点の井川に到着です。
まずは当日の井川駅の様子
思いっきり雪国なんですけど・・・
逆にレアって言えばそうなんですけどね。
本来ならば帰りの列車までの時間を使って井川ダム周辺の散策なんかをするところなんですが、この積雪でほぼ駅舎から出られないという状況。
仕方なく我々二人は駅にあった薄暗い食堂で蕎麦とおでん(静岡独特の黒い出汁のやつね)を肴に普段滅多に飲まない熱燗で暖を取りました。
ここで仕方なく約1時間弱を過ごし、帰りの列車の発車時刻を待ちました。
ようやく発車時刻になり、乗客が乗車できる時間になりました。
その時先頭車両にはなぜかだれ一人乗り込まないことに気づきます。
車掌さんに乗ってはいけないのか聞くと、
「この車両だけ暖房が無いんで、それでも良ければどうぞ」
という答えが。
二人してこれ幸いということでこの車両に乗り込みました。
ここなら写真撮影するには遠慮しなくて良いということで、実際途中窓全開にして景色や列車を撮影しまくりましたからね。
こんなのとか
こんな感じなんかも
帰りは幸い雪も止み、写真撮影には良い環境になったこともあってちょっと気合が入ってたんですよ。
なので多少鼻水が出ても暖房のきいた後ろの車両には行きませんでした。
途中駅で何度かほかのお客さんが乗ってこようとしましたが、暖房が無いというと皆そそくさと後ろの車両に移って行きましたね。
お陰で途中の長島ダム駅では友人はトイレに走りましたけど(笑)
そんなこんなでどうにか予定通り千頭まで戻ることが出来、千頭発のSL列車の撮影なんかをしています。
この日は312号機の逆向き運転。
この頃はまだ逆向き運転してましたね。
ただ、この列車に乗った記憶がないので、たぶんですがこの前の電車で新金谷まで戻ったんだと思います。
新金谷では再度この列車の撮影をしているので・・・
この後新金谷でしばし撮影をしてから電車で金谷まで戻りました。
元ビスタカーです。(間違ってましたので訂正します。元近鉄16000系は特急用ですがビスタカーではないですね・・・ご指摘いただきありがとうございます)
ワンマン車なので運賃箱が付いてました。
この後は金谷から東海道線に乗って平塚まで戻り、1泊2日の旅は無事に終わりました。
(勿論駅で払い戻ししてもらいましたよ。)
無駄に長くなってしまいましたが、今年最初の記事は鉄道ネタになりました。
そこまで昔の話ではないと思っていたんですが気付けばすでに14年も前の事でした。
今のご時世こういった旅行は中々難しいですが、また気楽に行ける世の中に早く戻ってほしいもんですね。
それではまた
明けましておめでとうございます。
本年ものんびりした更新になると思いますが宜しくお願いいたします。
・・・まあ、今年は正直めでたい感じは全くありませんが、とにかくコロナが早く収束してくれることを願うばかりです。
そうしないと昨年みたいにイベントがことごとく中止になってこのブログのネタが枯渇します・・・
何ていうのは半分冗談ですけど、このままじゃ趣味どころか仕事のほうが本当にヤバいですよ。
・・・さて、希望の無い話はこの辺にして今回は今から14年前のちょうど今頃、当時勤めていた会社の友人と一緒に行った大井川鐵道の話をしたいと思います。
友人はカメラが趣味で(鉄ちゃんではない)仕事の合間に話をしているうちにSLの写真を撮りに行こうと盛り上がり、せっかくだから温泉に浸かってのんびりしよう!
という事になり計画を立てました。
ネットで調べると大井川鐵道の切符と温泉一泊がセットになったお得な旅のプランがあるじゃないですか。
それは終点の千頭からバスで20分ほど奥まで行ったところにある寸又峡温泉での一泊プランでした。
確か一泊2食付きで1万円でお釣りの来る価格だったと記憶してます。
(確か9,800円だったんではなかったかと)
これはお得だということで、野郎二人でしたが早速予約をしました。
ちょっとしたトラブルも旅の楽しみ?
そして旅行当日になりました。
当日はなんと朝から雨模様で寒かったんですよ。
旅行に行ったのは正月明けで仕事が始まってすぐ、最初の週末1月6日だったと思います。
こんな時期なんで寒いのはある程度覚悟してたんですけど、雨となると話が変わります。
そもそもせっかくSLの撮影をするつもりなのに雨模様ではガッカリです。
まあ最初から沿線でどうこうというつもりはなく、どちらかといえば乗り鉄のついでに撮影も、と言った感じでしたが、それでも車窓もロクに堪能出来なければ楽しさも半減です。
ちょっとテンション下がり気味で支度をして家を出たのですが、今度はバスが全然来ない。
何故かこの日はバスの遅れが半端なく、とっくに駅に着いているはずだった時刻になってもまだ来なくて焦りました。
友人との待ち合わせもそうですが、そもそもこれ以上遅れると電車の時間に間に合わなくなる!
トイレを我慢しているような地団駄を踏みながら頭の中で「早くバス来いぃぃぃーーー!」と念仏のように唱えているの全く来る気配がない。
このバス停は直線道路に面しているので一つ前のバス停まで見渡せるんですが、全然バスの姿が見えてこなくて発狂寸前になったその時、一台のタクシーが走ってきました。
咄嗟に迷うことなく私の右手はそのタクシーを止め、急いで乗り込み駅まで特急で走るように頼みどうにか最初の目的地であるJR平塚駅へたどり着くことが出来ました。
結局当初の予定の電車には間に合わなかったんですが、時間的な余裕を見ていたのでどうにかセーフ。
二人でSuicaで改札を入り次の電車で出発です。
しかし、この電車が曲者でした。
余裕を見ていたとはいえ、この電車も発車ギリギリというタイミングだったんで行き先も見ないで飛び乗ったというのが本当のところ。
ひとまず電車に間に合い、せっかくだからグリーン車でゆっくり旅気分でも盛り上げようかという話になりグリーン車のほうへ向かおうとしたのですが・・・グリーン車がありません。
っていうかあっという間に先頭車両に到着。
この電車たったの5両編成でした!
まさかの区間ローカルだったようです。
こんな電車があったことすら知らずにちょっと驚きつつ仕方なく終点まで乗車。
当然目的地であるJR東海の金谷駅まで行くはずもなく、熱海くらいで乗り換えた記憶があります。
しかも熱海からの電車も金谷まで到達せず、結局3本の電車を乗り継ぎどうにか無事金谷まで到着したのですが・・・・・
なんと鉄道会社が違うため金谷ではSuicaが使えないことが今更判明!(今はどうなんでしょう?)
平塚に戻った際に窓口で払い戻ししてくださいと言われてしまい、そこまでの運賃は現金で払う羽目になりました。
自分はまあそれでもよかったんですけど、友人は往復の交通費をSuicaにチャージしていたので帰りの交通費がショートしてしまいました(泣)
仕方ないので帰りまで自分が立て替えるということで事なきを得ましたけど、同じ電車が走っている区間なのに同じ決済方法が使えないというのは不便でしたし不案内でしたね〜(それとも気付かない自分たちが間抜けだったのか?)
それはさておき、早速大井川鐵道の窓口でSLの切符を購入です。
記憶では確か購入した1泊プランには片道分のSL乗車券が付いていたと思いますが、列車は指定されていなかったんだと思います。
なんかこの辺りの記憶が定かではないんですが、とにかく窓口で次のSL列車の切符を買い、出発までしばし待機しました。
ようやくSL列車に乗車
結局雨は止まないまま出発の時間となりました。
確か(不確実な情報ばかりでごめんなさい)昼近くの列車だったと思います。
今は隣の新金谷までしかSLは運行していませんが、当時はこのJRとの接続駅である金谷まで来ていました。
ここ金谷駅は行き止まり構造で機回り線もないので金谷駅には後ろに連結されている電気機関車を先頭に入線してきました。
先のほうにSLの煙が見えてますね。
どうにかこうにか無事にSL列車へ乗り込むことが出来まして、ボックス席も二人で使えて旅気分は上々、のはずだったんですが雨模様のまま時間は過ぎてゆきます。
なので車窓からの眺めどころではなく、雨粒でロクに外の景色も見えないので仕方なく二人でまったりしていたんですが・・・これは観光列車、当然お客さんを楽しませようと様々な趣向を凝らしてくれて休まる暇がありません。
SLおじさんという方が車掌の格好で車内を回り、沿線のガイドやハーモニカを吹いてくれたりと普通の観光客なら楽しい内容なんですが、こちらはただ旅鉄&撮り鉄なんで正直普通の旅を満喫したいところ。
なんだかんだと車内を盛り上げてくれるのはありがたいんですけど、正直ちょっとだけそっとして欲しかったのが本音です。
色々と物販もありましたし、それはそれで楽しめる人達には嬉しい車内ではありました。
まあ、後半はのんびりさせていただきましたので嫌ではなかったですけどね。
出発して数分で最初の停車駅である新金谷に到着。
ここは現在ではSL列車の始発駅ですが、車庫もある割と規模の大きい駅です。
近くには他のSLも見え、本当ならじっくり堪能したいところですが、一緒に行った友人はあくまでも一般人。
鉄道マニアなのは自分だけなのと、乗ったばかりの列車をいきなり下車するわけもなく、ここは車内から何となく眺めて終わります。(まあ雨で大して見えませんでしたけど)
その後約1時間で終点の千頭へ到着です。
サクッと行き過ぎかもしれませんが、雨で車窓からの写真は全くありませんので悪しからず。
最初の写真と同じ千頭での撮影ですが、これが乗車してきた列車を牽引してきたC11 190号機。
正月のヘッドマーク付き。
この後しばらくして機回り線を使って奥へ引っ込んでいきました。
この後しばらく千頭駅でこのSLを撮影した後、寸又峡温泉へと向かいます。
秘境 寸又峡温泉
ここからは駅前から出ているバスで向かうことになります。
このバスは路線バスよりも小さく、マイクロバスよりは大きいサイズで扉は前よりの1か所のみ。
小型観光バスのようなサイズ感と言ったらよいのでしょうか?
まあこの情報はどうでもよいですが、バスには半分近くのお客さんが乗っています。
この日宿泊する寸又峡温泉ですが、正直事前に知っていた情報としては昭和40年代に起こった金嬉老事件で名前を知ってる程度(金嬉老事件が気になる人は各自調べてみてください)で、そこがどんな温泉地なのか全くと言ってよいほど知らないのでありました。
どんなところか知らないままバスに揺られていましたが、途中の山道はそれこそ秘境へ向かっているような錯覚を感じるほどで、すれ違いのできない細い川沿いの道をどんどん奥地へ向かっていきます。
しばらくすると山間の集落が現れ、そこが寸又峡温泉でした。
想像以上にいくつもの宿が集中しており、失礼ながら意外とちゃんとしたところだなというのが第一印象でした。
早速チェックインして近所を散策してみようということに。
既に夕方に近い時刻でしたが、薄日も指すくらいまで天候も回復していたので少し歩いてみようということになったんですが、どうやら先へ行くと大きな吊り橋があるらしいということを知りそっちへ行ってみようと歩き始めました。
が、途中まで歩いたところでちょっと距離があることが判明。
このまま歩いていくと日没までに戻ってこれないとが確定だったので吊り橋はあきらめて宿へ戻りました。
夜は食事と入浴タイムでしたが、ここのお湯はかなり美人の湯として有名だったらしく、実際に入るとお湯がヌルヌルしていていかにも肌に良さげ。
冬になると踵や指先がガサガサになるオッサンとしては嬉しい効能でした。
冷えた体に染み渡る温泉を堪能したあとは、部屋で友人と翌日の予定を立てます。
元々翌日は千頭より先の井川線(本来は南アルプスあぷとラインというのですが以後井川線で統一します)を乗る予定でしたが、時刻表で検討すると早めに宿を出ればどうにか夕方には戻ってこれるということで、予定通り明日は井川線に乗ると決定。
酒もほとんど飲まずに床に就きました。
まさかの積雪に驚く
翌日は早く起きるつもりで友人が携帯のアラームをセットしていました・・・が、何故か鳴らずに目が覚めると既に起床予定を過ぎてました。
焦り飛び起きて天気を確認しようと窓の障子をあけて二度ビックリ!
「オーマイガー!」
外は一面雪景色です。
昨日は夕方には天候も回復していたというのにどうしたものか。
とにかく時間もないので急ぎ支度をして朝食を食べていると宿の人が、
「バスが運休するかもしれないから早めに出た方が良いよ」
なんて不安なことを言うので急ぎ出発。
無事に千頭行きのバスに乗ることが出来ました。
しかし、途中の山道が大丈夫なのか若干不安でしたが千頭に近づくにつれ雪も減り、到着したころには全く雪はありませんでした。
この時点では雪はあの辺りだけだったのかと安心して、これから乗る井川線も大丈夫だろうと軽く考えていたのでありました。
かなりレアな井川線
旅館を遅れて出発したせいで井川行の列車の時間は結構ギリギリでした。
急いで乗り込みどうにか出発には間に合いましたが、思った以上に乗客が多くてちょっと焦りました。
この列車は普通の車両に比べて一回り小さいんですね。
理由は元々ダム建設工事の為に作られた路線をダム完成後に観光路線として転用したので車両が小さく作られているんですよ。
それでもどうにか席を確保しひとまず落ち着き車窓からの眺めをしばし堪能です。
途中山肌にへばりつくように走りながらゆっくりと高度を上げていきます。
トンネルや橋も多く、夏ならば窓を全開にして涼しい空気を目一杯堪能するところでしょうけど、真冬のこの時期さすがに誰一人窓を開け放つバカはいません。
みなしっかりと着込んで暖房のきいた車内から外の景色を眺めておりました。
するとしばらくしてまたしても雪がチラホラ。
そのうち見る見る地面が白くなってきて、線路上にも積もり始めました。
そんな中車内放送では観光案内のテープが流れており、
「温暖な気候なので冬でも滅多に積雪はありません」
などと言っているのが何とも皮肉です。
そうこうしているうちにこの路線一番の見どころであるアプト区間入り口である
アプトいちしろへ到着です。
この写真は帰りに撮影したものですが、雪だるまがちょっと良かったんで。
このアプトというのは急勾配を登るために考えられた方法で、線路と車両にある歯をかみ合わせて登って行くというもの。
国内では現在ここだけというレアなものです。
この区間には専用の車両がおり、この車両を連結しないと走行ができないのでここアプトいちしろではこの区間専用の機関車を千頭側(坂の下り側)へ連結します。
ここから次の長島ダムまでこの機関車のお世話になります。
次の長島ダムでは機関車の切り離しの為、アプトいちしろと同じく少し長い停車時間が確保されています。
なのでこんな感じで写真撮影したり、トイレにダッシュしたりといった時間的余裕があるんですね。
ただ、長島ダムの場合はトイレが結構ホームから遠いのでかなりタイトロープな感じです。
この後もどんどん上へと進みます。
この橋の先は湖に浮いたように見える駅として有名な奥大井湖上駅
この写真からは想像しにくいですけどね
この時点で積雪量はかなり多め。
果たして時間通り到着するのか心配でしたが、そこは問題なく約1時間50分ほどで終点の井川に到着です。
雪国のような井川駅
まずは当日の井川駅の様子
思いっきり雪国なんですけど・・・
逆にレアって言えばそうなんですけどね。
本来ならば帰りの列車までの時間を使って井川ダム周辺の散策なんかをするところなんですが、この積雪でほぼ駅舎から出られないという状況。
仕方なく我々二人は駅にあった薄暗い食堂で蕎麦とおでん(静岡独特の黒い出汁のやつね)を肴に普段滅多に飲まない熱燗で暖を取りました。
ここで仕方なく約1時間弱を過ごし、帰りの列車の発車時刻を待ちました。
帰りはバカ全開で窓全開
ようやく発車時刻になり、乗客が乗車できる時間になりました。
その時先頭車両にはなぜかだれ一人乗り込まないことに気づきます。
車掌さんに乗ってはいけないのか聞くと、
「この車両だけ暖房が無いんで、それでも良ければどうぞ」
という答えが。
二人してこれ幸いということでこの車両に乗り込みました。
ここなら写真撮影するには遠慮しなくて良いということで、実際途中窓全開にして景色や列車を撮影しまくりましたからね。
こんなのとか
こんな感じなんかも
帰りは幸い雪も止み、写真撮影には良い環境になったこともあってちょっと気合が入ってたんですよ。
なので多少鼻水が出ても暖房のきいた後ろの車両には行きませんでした。
途中駅で何度かほかのお客さんが乗ってこようとしましたが、暖房が無いというと皆そそくさと後ろの車両に移って行きましたね。
お陰で途中の長島ダム駅では友人はトイレに走りましたけど(笑)
そんなこんなでどうにか予定通り千頭まで戻ることが出来、千頭発のSL列車の撮影なんかをしています。
この日は312号機の逆向き運転。
この頃はまだ逆向き運転してましたね。
ただ、この列車に乗った記憶がないので、たぶんですがこの前の電車で新金谷まで戻ったんだと思います。
新金谷では再度この列車の撮影をしているので・・・
この後新金谷でしばし撮影をしてから電車で金谷まで戻りました。
ワンマン車なので運賃箱が付いてました。
この後は金谷から東海道線に乗って平塚まで戻り、1泊2日の旅は無事に終わりました。
(勿論駅で払い戻ししてもらいましたよ。)
無駄に長くなってしまいましたが、今年最初の記事は鉄道ネタになりました。
そこまで昔の話ではないと思っていたんですが気付けばすでに14年も前の事でした。
今のご時世こういった旅行は中々難しいですが、また気楽に行ける世の中に早く戻ってほしいもんですね。
それではまた
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先日はコメントにて失礼致しました。
いつも読みやすい文章を組み立てておられ、
勉強になっております。
当方は文章力と継続力がありませんので、
ブログには手を出しておりませんが、
Instagramで写真を公開しておりますので、
いつかまた機会がありました際にご覧頂けますと幸いです。
※ユーザー名を「yutaro_na」で検索頂けるとヒットすると思います
以上、
業務連絡(?)につき、
本コメントは非承認〜削除下さいませ。
あけましておめでとうございます。
今年ものんびりやっていくと思いますので長い目で見ていただけると幸いです。
早速のご指摘ありがとうございます。
確かにビスタカーではないですね。
すぐに直しておきます。
雪景色のアプトラインはかなり珍しいシチュエーションだったと思っているので写真に残せて良かったです。
ただし相当寒い思いをして撮影しましたけど(笑)
いずれ大井川鐵道は改めて行きたいと思っているのですが、旧型客車を使用しているというのがポイント高いんですよね。
なのでトーマスには全く興味は沸きません。
コロナは本当に早く落ち着いて欲しいですね。
あけましておめでとうございます。
今年も更新は遅いと思いますが、たまに覗きに来ていただけると嬉しいです。
大井川鐵道はあれ以来再訪できていないので、もう少し世の中が落ち着いたら是非今度は陽気の良い季節に行ってみたいです。
あの時は本当に寒かったんですよ。
ただ、積雪は山の上の方だけで千頭まで戻ると雪はありませんでしたね。
珍しい状況だと思ったのでテンションが上がり、写真撮影も気合が入ったというのが本当の所です。
大井川鐵道川根温泉ホテルは聞いたことがあります。
予算的に家族で宿泊できるか判りませんが、折角ならそういったちょっとリッチな気分の味わえる旅行をしたいものです。
大井川鉄道の雪景色はかなり貴重な体験だと思います。私は復活蒸機にはあまり興味がないのですが、ここは客車も旧形で訪れてみたいです。12系を新形客車と言って若い人に笑われていますが…。
旧近鉄特急はビスタカーではなく狭軌の南大阪線の16000系です。
今はとにかくコロナが早くおさまることだけを願っています。
このコロナ禍にあっては不安定要素だらけで、
確かにおめでたさを感じない年始でしたね。
ともあれ、
コロナ禍だろうが何だろうが、
自身の時間の流れ去る速度は同じなので、
毎日ニュースで流れるコロナネタに一喜一憂する事なく、
感染予防を継続しつつ自分自身や家族との時間を大切にしようと思ってます。
何もかもが制限されたり不便になった訳ではありませんので(笑)
さて旅先での事、
私は天候不良だと全くと言ってよいほど写真を撮らず飲み食いに走ってしまうので、
しっかり写真を残されている事は素晴らしいと思います。
記された旅路は何かと慌ただしかったようですが、
あの界隈は茶畑や大井川の景色が長閑なので、
ゆったりしたスケジュールで再訪してみて下さい。
お薦めは大井川鐵道川根温泉ホテルです。
川側のお部屋からは大井川鉄道の鉄橋が一望でき、
和室は温泉の檜風呂があったり、
食事も地産地消をふんだんに取り込んだ内容なので、
鉄道好きでなくとも楽しめる施設ですよ。