2018年12月18日
12月18日は何に陽(ひ)が当たったか?
1971年12月18日は、アメリカ、ニューヨークのシンガーソングライター、Harry Nilsson(ハリー・ニルソン。1941-94)が"Nilsson(ニルソン)"名義でリリースしたシングル"Without You(邦題:ウィズアウト・ユー)"が、Billboard HOT100シングルチャートで99位にエントリーした日です。
美声を持った歌唱で、"Everybody's Talkin'(邦題:うわさの男)"や"One(邦題:ワン)"など、60年代後半に多くのヒット曲を世に送り出したHarryは、7枚目のアルバム"Nilsson Schmilsson(邦題:ニルソン・シュミルソン)"の制作を構想しました。Harryは収録に入れる曲を模索している間、ふと耳に入ってきた楽曲を気に入りましたが、この曲が"Without You"で、歌っていたのはイギリス・ウェールズのロック・バンド、Badfinger(バッドフィンガー)でした。
Badfingerの"Without You"はメンバーのPete Ham(ピート・ハム。vo,gtr,key)とTom Evans(トム・エヴァンズ。bass,vo)によるもので、The Beatles(ビートルズ)が設立したアップル・レコードに所属しており、1970年にリリースされたアルバム"No Dice(邦題:ノー・ダイス)"収録の楽曲でした。このアルバムから"No Matter What(邦題:嵐の恋)"はBillboard HOT100シングルチャートで8位を記録した他、本国でもUKシングルチャート5位を記録して、人気グループとなっていました。
Harryはこの"Without You"をカバーとして"Nilsson Schmilsson"に収録し、"Nilsson"名義でアルバムをリリース、"Without You"がシングル・カットされました。Harryらしくシンプルで聴きやすいのは言うまでもありませんが、切ない歌詞、Harryの透きとおり且つ哀愁漂う美しい歌声、そしてGary Wright(ゲイリー・ライト。1975年の大ヒット作"The Dream Weaver"で知られる)の奏でるピアノが見事に調和して、ドラマティックなバラードに仕上がり、Harryらしさに圧倒的な完成度が加わった、最高のバラードとなったわけです。
陽の当たった1971年12月18日付HOT100で99位と、最下位一歩手前でエントリーした"Without You"は、長い道のりで上昇をたどるかと思いきや、76位→68位→54位、そして5週目にして36位とTop40入り、続いて21位→14位とハイスピードでTop10を狙う位置に付き、"Everybody's Talkin'"が1969年10月11日付で記録した、Harryの過去のキャリアでの最高位である6位に近づいてきました。1972年2月5日付にあたる翌週、なんと"Everybody's Talkin'"を飛び越える5位へジャンプアップして自身2曲目のTop10入りを果たし、3位をはさみ、2月19日付から4週連続で、Harry初の全米1位を記録したのです。3月18日付より4位と下降し、6位→7位→17位→27位→51位と後退しましたが、合計19週チャートイン、Top40内14週という見事な大ヒットでした。オーストラリアやカナダ、アイルランドのシングルチャートでも1位、UKチャートでも1位で、英語圏での強さが光りました。当然ながらバラードに強いBillboard Adult Contemporaryチャート(当時はEasy Listening)でも1位を獲得しています。
各チャートにおいて大健闘した"Without You"でしたが、結果的に1972年の全米Year-Endチャートでも4位を獲得、他国でのYear-Endチャートは軒並み上位を獲得しました(イギリス4位、オーストラリア2位)。このヒットでHarryは1973年のGrammy AwardにおけるBest Male Pop Vocal Performanceにもノミネートされ、Gilbert O'Sullivan(ギルバート・オサリヴァン)の"Alone Again (Naturally)"や Don McLean(ドン・マクリーン)の"American Pie"といった強豪を押しのけて見事受賞し、"Without You"は後世に残る不朽の名作として残りました。
アルバム"Nilsson Schmilsson"からは"Coconut"と"Jump Into the Fire"もカットされ、前者は1972年8月26日付で8位、後者は1972年4月29日付で27位を記録、アルバム"Nilsson Schmilsson"もBillboard200アルバムチャートでは1972年4月1日付から3週連続で3位を記録しています。
1994年1月24日、Mariah Carey(マライア・キャリー)が"Without You"をカバーし、3月19日付より6週連続で3位を記録しましたが("Never Forget You"とカップリング)、リリースから9日前の1月15日、HarryはMariahの完成を見ることなく、52歳でこの世を去りました。
美声を持った歌唱で、"Everybody's Talkin'(邦題:うわさの男)"や"One(邦題:ワン)"など、60年代後半に多くのヒット曲を世に送り出したHarryは、7枚目のアルバム"Nilsson Schmilsson(邦題:ニルソン・シュミルソン)"の制作を構想しました。Harryは収録に入れる曲を模索している間、ふと耳に入ってきた楽曲を気に入りましたが、この曲が"Without You"で、歌っていたのはイギリス・ウェールズのロック・バンド、Badfinger(バッドフィンガー)でした。
Badfingerの"Without You"はメンバーのPete Ham(ピート・ハム。vo,gtr,key)とTom Evans(トム・エヴァンズ。bass,vo)によるもので、The Beatles(ビートルズ)が設立したアップル・レコードに所属しており、1970年にリリースされたアルバム"No Dice(邦題:ノー・ダイス)"収録の楽曲でした。このアルバムから"No Matter What(邦題:嵐の恋)"はBillboard HOT100シングルチャートで8位を記録した他、本国でもUKシングルチャート5位を記録して、人気グループとなっていました。
Harryはこの"Without You"をカバーとして"Nilsson Schmilsson"に収録し、"Nilsson"名義でアルバムをリリース、"Without You"がシングル・カットされました。Harryらしくシンプルで聴きやすいのは言うまでもありませんが、切ない歌詞、Harryの透きとおり且つ哀愁漂う美しい歌声、そしてGary Wright(ゲイリー・ライト。1975年の大ヒット作"The Dream Weaver"で知られる)の奏でるピアノが見事に調和して、ドラマティックなバラードに仕上がり、Harryらしさに圧倒的な完成度が加わった、最高のバラードとなったわけです。
陽の当たった1971年12月18日付HOT100で99位と、最下位一歩手前でエントリーした"Without You"は、長い道のりで上昇をたどるかと思いきや、76位→68位→54位、そして5週目にして36位とTop40入り、続いて21位→14位とハイスピードでTop10を狙う位置に付き、"Everybody's Talkin'"が1969年10月11日付で記録した、Harryの過去のキャリアでの最高位である6位に近づいてきました。1972年2月5日付にあたる翌週、なんと"Everybody's Talkin'"を飛び越える5位へジャンプアップして自身2曲目のTop10入りを果たし、3位をはさみ、2月19日付から4週連続で、Harry初の全米1位を記録したのです。3月18日付より4位と下降し、6位→7位→17位→27位→51位と後退しましたが、合計19週チャートイン、Top40内14週という見事な大ヒットでした。オーストラリアやカナダ、アイルランドのシングルチャートでも1位、UKチャートでも1位で、英語圏での強さが光りました。当然ながらバラードに強いBillboard Adult Contemporaryチャート(当時はEasy Listening)でも1位を獲得しています。
各チャートにおいて大健闘した"Without You"でしたが、結果的に1972年の全米Year-Endチャートでも4位を獲得、他国でのYear-Endチャートは軒並み上位を獲得しました(イギリス4位、オーストラリア2位)。このヒットでHarryは1973年のGrammy AwardにおけるBest Male Pop Vocal Performanceにもノミネートされ、Gilbert O'Sullivan(ギルバート・オサリヴァン)の"Alone Again (Naturally)"や Don McLean(ドン・マクリーン)の"American Pie"といった強豪を押しのけて見事受賞し、"Without You"は後世に残る不朽の名作として残りました。
アルバム"Nilsson Schmilsson"からは"Coconut"と"Jump Into the Fire"もカットされ、前者は1972年8月26日付で8位、後者は1972年4月29日付で27位を記録、アルバム"Nilsson Schmilsson"もBillboard200アルバムチャートでは1972年4月1日付から3週連続で3位を記録しています。
1994年1月24日、Mariah Carey(マライア・キャリー)が"Without You"をカバーし、3月19日付より6週連続で3位を記録しましたが("Never Forget You"とカップリング)、リリースから9日前の1月15日、HarryはMariahの完成を見ることなく、52歳でこの世を去りました。
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posted by ottovonmax at 00:00| 洋楽