この「大暴落」の要因は、米国の雇用統計が悪化したのをはじめ米国の景気後退懸念が高まったことに加え、日銀が7月の金融政策決定会合で「利上げ」に踏み切ったことが大きい。あまりの市場の混乱を受けて、日銀の内田真一・副総裁は7日の講演で「市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と再利上げを急がない考えを示唆して事態の鎮静化を図っているような状況だ。
「雇用統計の悪化などによる米国の景気後退懸念というのは“後付け”の理由にすぎず、日本株がここまで下がった引き金となったのは日銀の利上げに間違いない。米国のFRB(連邦準備制度理事会)が9月にも利下げするという観測が高まり、それによって日米金利差の縮小が見込まれることから円高に反転。輸出関連企業の業績悪化懸念から、まるでドミノ倒しのように日本株が過剰なまでに売り込まれた。
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