河村たかし名古屋市長が率いる地域政党「減税日本」は23日、名古屋市内で政治資金パーティーを開いた。減税日本は作家の百田尚樹氏が代表を務める「日本保守党」と特別友党関係を締結し、河村市長は共同代表に就いたが、知らされていなかった減税所属の名古屋市議の一部がこれに反発。百田氏も参加したこの日のパーティーに欠席するなど党内に不協和音が生じている。
日本保守党は17日、百田、河村両氏が東京都内で記者会見し、重点政策などを発表した。政策の中には、河村市長が進める名古屋城天守閣の木造復元や地方減税の全国推進などを盛り込む一方、皇室典範や憲法9条、LGBT理解増進法の改正なども掲げ、他の政党関係者からは「政策が右寄りで減税議員の中には党を抜ける人も出るのでは」との声も上がっていた。
関係者によると、河村市長はパーティー直前に減税所属の議員に、日本保守党の共同代表に就いた経緯などを説明。これに対し複数の議員から「聞いていなかった」などと反発の声が上がり、直後に開かれたパーティーには7人の議員が会場入りしなかった。
不参加議員の一人は取材に「会場にいたら百田さんらを承認した形になってしまう」と説明。その上で「何の相談もなく特別友党関係を結ぶなど議員を軽視していることへの反発だ」と話した。
パーティー終了後、河村市長は取材に「徳川家康を見てちょう。どこどこの武将と一緒にやるかやらんかの時に相談しますか、と皆に言った。人事が入っていると(事前に情報が漏れたら)潰れてしまう」と話した。
パーティーに参加した党員の女性(85)は「減税日本がこれからどうなるのか心配。百田さんにいいとこ取りされるかも」と不安げな表情。別の女性も「百田さんと一緒に組むイメージがなかったので、ちょっとびっくりした」と人気商品ランキング
話していた。【川瀬慎一朗、酒井志帆】
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2023年10月24日
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