熱海富士は阿炎の変化に対して土俵際で踏みとどまり、右四つに組み止めて力強く寄り切った。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は熱海富士について「稽古しているのだろう。よく残ったよね。組んだら自信を持っている。(若手の台頭は)喜ばしい。緊張を周りに見せないのもいい」と絶賛。一方で、元三役で優勝経験もある阿炎の注文相撲には苦言を呈した。
「阿炎は変化しないで我慢してやらないと、今後はない。(すでに)勝ち越しているでしょ。立ち合いから持っていくぐらいの気迫がほしい。(観客に相撲を)見せるんだという気持ちを出さないと」
今場所の阿炎は10日目(隆の勝戦)や12日目(遠藤戦)にも立ち合いで変化し、観客のタメ息を誘った。ファンではなく目先の白星を優先する姿勢に、厳しい目を向けていた。
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