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2017年12月21日
【映画】ローガン あらすじと感想 ヒーロー映画の印象が一変する
ローガン
【予告】
【あらすじ】
ミュータントの大半が死滅した2029年。長年の激闘で疲弊し、生きる目的も失ったローガンは、アメリカとメキシコの国境付近で雇われリムジン運転手として働き、老衰したプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアを匿いながら、ひっそりと暮らしていた。そんなある日、ローガンの前にガブリエラと名乗る女性が現れ、ローラという謎めいた少女をノースダコタまで連れて行ってほしいと頼む。組織に追われているローラを図らずも保護することになったローガンは、チャールズを伴い3人で逃避行を繰り広げることになるのだが……。
【感想】
☆4.5
ヒュー・ジャックマンのウルヴァリン役としては、これが最後の作品となる。
マーベル映画は全て網羅しているわけではないが、過去に例を見ない作品になっていた。
まずRー15指定とヒーロー映画にしては珍しいものとなっている。
ヒーロー映画の枠を超えた作品でありことは間違いない。
Rー指定は現実味を感じてほしかったからだろう。
私は間違いなくヒーロー映画で一番心に響いた作品だった。
今作はかつてのような輝きを失っているウルヴァリンの物語。
これはミュータントとしてではなく、一人の男としてローガン(ウルヴァリン)を描いた作品だ。
悲壮感漂う物語は途中で何度も居た堪れない気持ちになる。
かつてのウルヴァリンの姿はそこにはなく、
長年の激戦で治癒能力は退化し、目に見えて衰えを感じられた。
疲弊した彼が傷ついていく様は目を背けたくなる。
それでも彼の最後の雄姿を見届けた後は感動がこみ上げてくる。
最後の戦いももちろんだが、途中である家族と親密になる場面がある。
ここが何気ない逃避行の一場面のように思えるが重要な場面となる。
追手がかかる中、チャールズの提案で家族の家に上がることになる。
その意図とはミュータントとしての生き方しか知らないローガンに
ごく普通の家族の幸せを伝えようとするものだった。
そこに追手が追いつき交戦するのだが、
その際も拘束された少女を見過ごしチャールズを優先する。
しかし父親の最後の抵抗などを目にして少女への意識が変わり始め、
その後は身を挺して彼女を守るようになっていく。
今作は我々のヒーロー像を覆すものとなった。
ヒーローは最強で無敵だという理想を押し付けてきた。
力はあれども彼もまた一人の人間であることを実感した。
今作でどこか架空だと思っていた世界が現実味を帯びた。
一人の人間としてヒーローの一生を描いた今作は忘れなられない作品となった。
【総評】
スピンオフ含めシリーズを網羅していないと、
世界観やキャラクターが掴み難いかもしれない。
シリーズを通して観て初めてこみ上げてくるものもある。
他のヒーロー映画とは異質な作品なので、良い意味で期待を裏切られる。
R指定はこれまでの作品との明確な違いを表現するためには必要な要素。
過去作のような痛快アクションを求めるのはお門違いになっている。
是非、ローガンの最後の雄姿を見届けてほしい。
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