2015年06月13日
摂食・嚥下障害を疑う所見
私のブログはA8.netが提供する
無料ブログサービス「ファンブログ」で
作成しているのですが、
更新頻度が停滞しているにも関わらず、
サービス内の就職・転職・資格カテゴリ内では
未だに1位をキープしています。
内容的に専門分野から脱線もしばしば(苦笑)、
むしろ雑学やお得情報の方が
支持されてる可能性も・・・。
いずれにせよ、私のブログは根強い読者様に
支えられており、感謝しています。
さり気なく、広告掲載の『ハピタス』もこの
サイト経由で登録されていらっしゃる方々が
多いようですね。只今、紹介キャンペーンで
Amazonギフト券もお得に貰えるようですので
是非チェックしてみてください。
さて、本日は久しぶりに専門分野の
基礎的な話をしたいと思います。
タイトルにありますように、
『摂食・嚥下障害を疑う所見』
についてですので、同業者や学生の方々は
復習のつもりでご覧ください↓
摂食・嚥下障害が長期に継続すると
全身的に症状が生じます。
言語聴覚士としての評価は
日常生活で示される変化(下記参照)に
気付けるかどうかがポイントです。
【摂食・嚥下障害を疑う所見】
@ムセの有無・状態
⇒摂食時のムセは、食物が喉頭侵入している。
ムセ(=咳嗽反射)が生じ、異物が喀出
できているかどうかは重要。無い場合は
不顕性を疑う。またどのタイミングでムセが
生じているかも重要。
A食欲低下、嗜好変化、食事時間の延長
⇒咀嚼〜嚥下動作に困難が伴う場合に多い。
食べ残しがあった場合、咀嚼嚥下困難なのか
嗜好に合わないかを判別する必要がある。
B体重の持続的な減少
⇒ムセなどの誤嚥症状が頻回で、
食事時間が延長すると、必要量摂取前に
血糖値が上昇して満腹感を感じる為、食欲が
低下し、結果長期に渡り栄養の吸収率も低下。
経口の流動食も腸管の運動を促さない為、
絨毛も萎縮し、吸収率が低下。
原因不明な体重減少にも注意。
C排尿・排泄障害
⇒腸管運動の低下は便秘を生じ、
腹部の不快感を生じる為、
食欲低下に繋がる。水分の誤嚥症状は
摂取が滞る為、尿量が減少する。
臥床傾向の患者は環境的に脱水を
生じ易いので要注意である。
D発熱や炎症反応、肺炎の既往
⇒歯垢や口腔内在菌で不衛生な
唾液を長期的に不顕性誤嚥している
場合が多い。この際、38度前後の発熱、
解熱処置(氷枕等)での早期改善、
胸部CTで陳旧化のみの画像所見、
CRPの高値等の諸条件を満たしていること。
E呼吸音の変化
⇒喉頭や食道入口部での
唾液貯留時に喘鳴(ぜんめい)が混じる。
呼吸筋だけでなく、胸鎖乳突筋等の
呼吸補助筋を伴う努力性呼吸や浅呼吸
が生じる際にも喉頭進入の可能性がある。
F声質の変化
⇒食事の前後に湿生嗄声が
認められる場合、唾液または
咽頭残留物の喉頭侵入が疑われる。
G食物(咽頭)残留感
⇒食事時以外にも常時
残留感や不快感を訴える場合は、
咽頭・食道での悪性腫瘍の可能性がある。
食道入口部の開大不全や咽頭食道
憩室の場合にも残留感がある。この際、
専門医による診察が必要。
H咳や痰の状態変化
⇒常時咳や痰が有る場合は、
気管支炎等の疑いがあり、誤嚥性肺炎との
判別が必要。特に痰の性状(食物混在の有無)
をよく観察する。夜間の咳は睡眠時の
唾液誤嚥や胃内容物の逆流による疑いがある。
I口腔衛生状態の低下
⇒咀嚼機能が低下していると、
唾液減少による自浄作用が低下。
その結果、口臭・舌苔・歯肉の炎症が
顕著になる。口蓋に粘液塊が付着していると
体内水分量が低下している可能性あり。
他、感覚または運動神経障害により
食物残渣は麻痺側に残留し、
衛生悪化〜誤嚥性肺炎のリスクに繋がる。
以上、一般的に重要視されている
10項目ほど所見を挙げましたが
厳密に言えば、これでは不完全でしょう。
認知機能低下や注意機能低下
による経口摂取への影響や、
義歯不適合による舌運動阻害
〜食塊形成不良。鼻腔の通気状態
悪化により咀嚼能率の低下〜食事時間延長etc・・・
挙げればキリがありませんね。
摂食・嚥下領域は最も言語聴覚士として
細心の注意を払うものです。
既存の知識だけでなく、自分なりの
障害のリスクファクターを
探してみては如何でしょう?
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『摂食・嚥下障害を疑う所見』
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摂食・嚥下障害が長期に継続すると
全身的に症状が生じます。
言語聴覚士としての評価は
日常生活で示される変化(下記参照)に
気付けるかどうかがポイントです。
【摂食・嚥下障害を疑う所見】
@ムセの有無・状態
⇒摂食時のムセは、食物が喉頭侵入している。
ムセ(=咳嗽反射)が生じ、異物が喀出
できているかどうかは重要。無い場合は
不顕性を疑う。またどのタイミングでムセが
生じているかも重要。
A食欲低下、嗜好変化、食事時間の延長
⇒咀嚼〜嚥下動作に困難が伴う場合に多い。
食べ残しがあった場合、咀嚼嚥下困難なのか
嗜好に合わないかを判別する必要がある。
B体重の持続的な減少
⇒ムセなどの誤嚥症状が頻回で、
食事時間が延長すると、必要量摂取前に
血糖値が上昇して満腹感を感じる為、食欲が
低下し、結果長期に渡り栄養の吸収率も低下。
経口の流動食も腸管の運動を促さない為、
絨毛も萎縮し、吸収率が低下。
原因不明な体重減少にも注意。
C排尿・排泄障害
⇒腸管運動の低下は便秘を生じ、
腹部の不快感を生じる為、
食欲低下に繋がる。水分の誤嚥症状は
摂取が滞る為、尿量が減少する。
臥床傾向の患者は環境的に脱水を
生じ易いので要注意である。
D発熱や炎症反応、肺炎の既往
⇒歯垢や口腔内在菌で不衛生な
唾液を長期的に不顕性誤嚥している
場合が多い。この際、38度前後の発熱、
解熱処置(氷枕等)での早期改善、
胸部CTで陳旧化のみの画像所見、
CRPの高値等の諸条件を満たしていること。
E呼吸音の変化
⇒喉頭や食道入口部での
唾液貯留時に喘鳴(ぜんめい)が混じる。
呼吸筋だけでなく、胸鎖乳突筋等の
呼吸補助筋を伴う努力性呼吸や浅呼吸
が生じる際にも喉頭進入の可能性がある。
F声質の変化
⇒食事の前後に湿生嗄声が
認められる場合、唾液または
咽頭残留物の喉頭侵入が疑われる。
G食物(咽頭)残留感
⇒食事時以外にも常時
残留感や不快感を訴える場合は、
咽頭・食道での悪性腫瘍の可能性がある。
食道入口部の開大不全や咽頭食道
憩室の場合にも残留感がある。この際、
専門医による診察が必要。
H咳や痰の状態変化
⇒常時咳や痰が有る場合は、
気管支炎等の疑いがあり、誤嚥性肺炎との
判別が必要。特に痰の性状(食物混在の有無)
をよく観察する。夜間の咳は睡眠時の
唾液誤嚥や胃内容物の逆流による疑いがある。
I口腔衛生状態の低下
⇒咀嚼機能が低下していると、
唾液減少による自浄作用が低下。
その結果、口臭・舌苔・歯肉の炎症が
顕著になる。口蓋に粘液塊が付着していると
体内水分量が低下している可能性あり。
他、感覚または運動神経障害により
食物残渣は麻痺側に残留し、
衛生悪化〜誤嚥性肺炎のリスクに繋がる。
以上、一般的に重要視されている
10項目ほど所見を挙げましたが
厳密に言えば、これでは不完全でしょう。
認知機能低下や注意機能低下
による経口摂取への影響や、
義歯不適合による舌運動阻害
〜食塊形成不良。鼻腔の通気状態
悪化により咀嚼能率の低下〜食事時間延長etc・・・
挙げればキリがありませんね。
摂食・嚥下領域は最も言語聴覚士として
細心の注意を払うものです。
既存の知識だけでなく、自分なりの
障害のリスクファクターを
探してみては如何でしょう?
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