イギリスのヤング(Thomas Young)はゲッティンゲンで医学の学位を得てロンドンで開業医として仕事を始めます。20代後半で自然学の学者となり、医師として乱視や色の知覚などの研究を進めます。時代としてはニュートンの体系化が進んで物理学では応用的な研究が進んでいた時代でした。20世紀初頭の多分野における発展が進む過渡期にあったのです。
そういった分野間の交流は改定が進む中で盛り込みたいと思いますが、ヤングの業績として大きなものは何より光の3原色の概念を初めとした研究です。光が波動であるという事実とその波動を人体がどう感じて再現性の高い表現が出来るか、別言すれば色んな人が特定の光を感じる時に、どんなパラメターを選んで属人生の無い表現が出来るかという研究です。お医者様として沢山の視覚に対する質疑応答をしていき、沢山の人の共通の問題や、(乱視などの)病的な問題に対しての知見を積み重ねる中で、皆の目に入ってくる「光」という現象を考えていったのです。
そういった研究の中で光学の研究を進めて「光の波動説」を使い干渉などの現象を説明していったのです。
ここで、初学者の理解が混乱するといけないのでしつこく解説します。量子力学的に考えたら光には二面性があって「粒子的な側面」も存在します。アインシュタインの提唱した光電効果はその一例です。また、原子核反応を考える時には「光子」の存在を考えた上で話を進めたら非常に説明がつく現象が沢山あります。ヤングの時代にはそういった理解は無くて「光」とは「粒子」なのか「波動」なのかという議論さえあったと想定して下さい。おそらくそうした仮定から話を始めた方が議論が進みやすいと思えます。量子力学以降の理解体系では観察対象が小さくなれば成る程に物質には二面性が出てきます。それ観測に対する問題であるとも考えられますし、現状の理解体系の「見方」なのであるとも言えます。
ヤングはそうした議論の始まりを医学の視点から入って理学の世界で分かる言葉で表現しました。その他、ヤングは音の研究で不協和音が最も少ない調律法を編み出したり、弾性体の研究でヤング率と呼ばれていく表現を駆使したりして理解を進めました。〆
〆最後に〆
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2020/10/02_初稿投稿
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