香椎宮(かしいぐう)は、福岡県福岡市東区香椎にある神社。勅祭社。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。
「香椎神宮」と誤記される場合もあるが、正しくは「香椎宮」である。
概要
福岡市北部、立花山南西麓に鎮座する。古代には神社ではなく霊廟に位置づけられ、仲哀天皇・神功皇后の神霊を祀り「香椎廟(かしいびょう)」や「樫日廟」などと称された。「廟」の名を持つ施設として最古の例であったが[1]、平安時代中頃からは神社化し、類例のない特殊な変遷を辿った。上記のように天皇・皇后の神霊を祀るという性格から、戦前の近代社格制度においては最高位の官幣大社に位置づけられ、現在も勅祭社として10年に一度天皇からの勅使の参向を受ける神社である。
境内の社殿のうち、特に本殿は江戸時代後期の再建時のもので、「香椎造(かしいづくり)」と称される独特の構造であり国の重要文化財に指定されている。祭事としては、10年に一度勅祭が斎行されるほか、現在も仲哀天皇・神功皇后の命日に神事が行われている。
祭神
祭神は次の4柱。
主祭神
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう) - 第14代天皇。
神功皇后(じんぐうこうごう) - 仲哀天皇皇后。
配祀神
応神天皇(おうじんてんのう) - 第15代天皇。仲哀天皇皇子。
住吉大神(すみよしのおおかみ)
境内
社殿
主要社殿は本殿・幣殿・拝殿からなる。そのうち本殿は、享和元年(1801年)の福岡藩主10代黒田長順(黒田斉清)による再建で、南面して建てられている。身舎は桁行三間・梁間三間、入母屋造(正面に千鳥破風を付す)で、左右側面に各一間に車寄を付し、正面と左右側面にはそれぞれ向拝一間を付す。屋根は檜皮葺。内部は梁間三間を外陣・内陣・内々陣に分け、かつ外陣左右に「獅子間」一間を有する。このような構造の起源は明らかでなく、香椎宮本殿にしか見られない独特なもので「香椎造(かしいづくり)」と称される。この本殿は国の重要文化財に指定されている。
現地情報
所在地
福岡県福岡市東区香椎4-16-1
交通アクセス
鉄道
九州旅客鉄道(JR九州)香椎線 香椎神宮駅 (徒歩3分)
西日本鉄道(西鉄)貝塚線 香椎宮前駅 (徒歩約10分)
九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線・香椎線 香椎駅 (徒歩約20分)
バス
西鉄バスで「香椎宮しょうぶ園前」バス停下車 (下車後徒歩すぐ)
車
福岡高速1号香椎線香椎浜出入口より2.5q。駐車場:有り
位置 北緯33度39分12.50秒 東経130度27分09.72秒
主祭神 仲哀天皇
神功皇后
社格等 廟(香椎廟)
旧官幣大社
勅祭社
別表神社
創建 (伝)神亀元年(724年)
(神亀5年(728年)以前は確実)
本殿の様式 香椎造
別名 香椎廟・香椎廟宮
例祭 10月29日
主な神事 勅祭(10年に1度)
2024年06月05日
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