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2016年05月12日

【久方ぶりの】 形状自在ミストホース MH-25(LG)【お買い物リポート】

皆さん、連休は如何お過ごしでしたか? 今、季節は風薫る5月、 初夏を迎え、いよいよ好い気候になって来ましたが、 以降ジメジメした梅雨(まあ、それはそれで風情があるのですが…)、 そして暑い暑い夏を迎える事となるわけです…。 そこで、今回は夏を控えたこの時期に、 猛暑に備える為の一品のテストリポートをお届け致します。

兎に角、不快な迄に蒸し暑い日本の夏! 少しでも快適に(なるべくお金を掛けないで!)過ごすべく、 筆者はこれ迄にも色々なグッズを試してみました。 中には全く役に立たず、リポートも「お蔵入り」になったモノも… さて、今回新たに俎上に上ったこちらの商品は如何に!?

本リポート、実は昨年購入した商品のモノなのですが、 公開時期を逃して仕舞っていたんですよね…まあ、ひと夏テストしてみた結果としてご覧下さい。

● 安価な「ミストクーラー」を試してみる

一頃「ドライミスト」なるモノが持て囃された事がありました。 実はこの名称自体はとある会社の登録商標となっているのですが、 一般に細かい霧(ミスト)を利用した、昨今は主に場の冷却効果を狙った商品を指して広くその様な呼ばれ方をして居る様です。

■ 序論・「ドライミスト」或いは「ミストクーラー」とは

この「ドライミスト」或いは「ミストクーラー」と呼ばれる製品は、 「打ち水」と同様の、所謂気化(蒸発)熱を利用した冷却装置です。 即ち、気温が液体(この場合、多くは水)が気化(蒸発)するエネルギーとして使われるので、 その分気温が下がる、と言うワケです。

で、何が「ドライ」なのかといいますと、 これらの装置は、水をとても細かい霧状に噴射しますので、 霧の水玉が地面、或いは周りの物、人等に付着する前に蒸発するのでそれらは濡れる事が無い、 と、言う事です。

この様に、一見手軽でリーズナブル、 環境にも優しいと、良い事尽くめと思える「ドライミスト」ですが、 公共施設等に設置されている製品は、 大変大掛かりで高価な物であり、 流石に一般家庭に個人で導入できる様なモノではありません。

…が、然し今では多くのメーカー・ベンダーより、一般家庭向けの「ミストクーラー」的製品が販売されて居ます。 本リポートでは、そんな中からガーデニング用品やレジャー用品の企画・開発・販売を手掛ける株式会社グリーンライフの製品・「形状自在ミストホース・MH-25(LG)」を取り上げます。

グリーンライフ・MH-25(LG)を…

■ テスト製品概要

fig01.jpg
fig.01
fig02.jpg
fig.02

現在、一般家庭向けの「ミストクーラー」製品としては、 ベランダや窓の桟に取り付けるタイプ、庭に置くスプリンクラータイプ等がありますが、 本製品はユニーク(一応類似品もありますが)な「フレキシブルホース」タイプとなって居ります。 今回、それらの中から本製品を選んだ理由は、 先ず何と言ってもその手軽さです。 殊に、桟や軒下等に取り付けるタイプは取り付けに非常な手間が掛かりますが、 本製品であれば、fig.01の様な形に曲げて窓付近に置くだけでも使えますので、 取り敢えずミストの効果を試してみたい、と言う向きには最適と思われます。

今回テストに使用した商品は、最寄のホームセンターで購入した物です。 実は購入した店舗には、 上記の如く、本品とよく似た製品(確か少々価格が安かった様に記憶して居ります)も売られていたのですが、 通販などでも売られて居るこちらを選択しました。 因みに、件の類似品は製品がむき出しの状態で売られていたのに対して、 本品は258x262x82[mm](実測)程の箱に丸めた状態で入って居ります。 製品本体の全長は、パッケージによると、270cmです。 fig.01 の通り、地面に置く様な使い方も出来ますし、 パッケージ写真等にある様に、木や柱等に巻きつけて使う等、 柔軟な発想で多様な使用法が考えられます。

fig.02 にノズル部分を示します。 ご覧の通り、ミストの噴射口は二つ付いて居ります。

尚、fig.01には写って居りませんが、 水栓側の「ニップル」には、 ワンタッチで取り付けられるカップリングが付属して居ります。

尚、製品(ホース部分)色は今の所この「ライムグリーン」のみの様です。

■ 所感

では、実際使用してみましょう。 今回は窓から1m程度離して、地(土や芝の上ではありません)に置いた状態で使用、 室内でどれ程の冷却効果・清涼感(生憎、実際に室温を計測するような事はして居りません…)が得られるか? という趣旨の実験を行いました。

冷却効果:無いよりはマシ…?
本製品の噴出する「ミスト」画像・クリックで拡大
fig.03 本製品の噴出する「ミスト」

先ず一番肝要な冷却効果です。 これについては、早速出鼻を挫く様ですが…あまり過剰な期待は禁物、 と予め言って置いた方が良いかも知れません…。 これはまた、筆者の試している環境が最悪とも言う部類なので、環境が違えば感想もまた変わるのかも知れませんが…。

当然ながら、ミストが直接肌に触れるとヒンヤリと冷たいのですが、 あまり窓に近づけると部屋の中が濡れてしまいます。 これは網戸程度では防げません。 本稿では冒頭に「ドライミスト」いう言葉を使用しましたが、 既述の通りこれは他社の登録商標であり、当然ながら本製品ではその様な単語・表現は使われて居りません。 まあ、そもそもこの価格帯の製品にそこまでの高性能を求めるのは無理がありますよね。

本製品のミストは「ドライ」なのか?

fig.03に本製品の噴射する「ミスト」の様子を示します。 ご覧の通り、それなりに細かい霧になって居るのですが、 流石に「ドライ」とまでは行きません。 使っていれば、その周りは濡れてしまいます。 桟の上、軒下等の高所に取り付ければある程度はマシになるかも知れませんが、 それも限度があるでしょう。 一見とても細かい霧であっても、 さすがに全てが地面(や周りの物)に着く前に蒸発してしまうと言うワケには行か無さそうです。 また、その様な使い方をするのであれば、初めから桟や窓枠、壁等に取り付けるタイプを購入する方が早いでしょう。 (バルコニーがある・等、本製品の方が手軽に高所に取り付け易い環境もあるとは思いますが)

で、筆者が最終的に行き着いたベスト…かどうかは判りませんが、筆者なりのベターな使用法は、

  1. 窓から1m程度距離をとり、
  2. 窓には簾を掛ける。

と、言った所でしょうか。 これで、少なくとも窓周りがグッショリ濡れる…と言う様な事態は避けられる様です。

運用コストは如何程?

そして、矢張り気になる運用コストについてです。 本製品は、電動ポンプ等は使用しておらず、 即ち掛かるコストは純粋に散水した水量の水道料金と言う事になります。 製品パッケージには1時間あたりの水道料金が1.2円と記載されて居りますが、 これは東京都の水道料金に基づいた数値だそうです。 これに基づくと、仮に6:00〜18:00の12時間運用するとして、 掛かる水道料金は14.4円 / 1日 即ち432〜433.4円 / 1ヶ月となります。 ザッと検索してみると、シャワー10分で24〜36円程度の水道代が掛かる、と言う事ですから、 それと比べれば遥かに少ない出費となります。

実際、筆者が昨年と本製品導入前の一昨年の同月の水道料金を比較したところ、 寧ろ一昨年の料金の方が上回っていたくらいで、 月毎の誤差(?と言うのも少々おかしな表現ですが…)以上の料金は掛からない、と考えて良いでしょう。 少なくとも、本製品1本の(勿論「通常の」)使用によって、 数千円 / 月のオーダーで水道料金が跳ね上がる、等と言う事態はあり得ないと考えられます。

■ まとめ

それではリポートのまとめです。 大方の予想通りだとは思いますが、 本製品は、流石にこれだけで猛暑も涼しく快適に…と言う様な効果を期待する様なモノではなく、 殊に、直射日光の当たる様な場所では正に焼け石に水… 1階の、バルコニーや庭木などで影が出来る様な場所ならある程度は…と言うくらいに考えて頂いた方が無難でしょう。 効果の程は、使用環境の差が大きいと思われます。

ただ、何も(物理的に)気温を下げる事のみが本品の存在意義ではありません。 従来の「打ち水」同様、視覚的な「清涼感」の演出にはなるでしょうし、 実用的にも、庭やベランダの植物へ湿り気を与える、と言う効用があります(…尤も、それだけが目的ならば、スプリンクラーを導入する方が良いでしょうが…)

本製品の第一の利点は、何と言ってもその手軽さです。 あまり手間を掛けず、(冷却に限らず)兎に角ミストの効果を試してみたい、 とお考えの方なら、先ず本品(或いは同タイプの製品)を試してみては如何でしょう? その上で何某かの効果が有りそうだと感じたならば、 目的や必要に応じてサッシや壁に取り付けるタイプ他の導入も検討されると良いでしょう。

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■ 追記: 本年も活躍中です…!

8/11 加筆

「自在ミストホース」・MH-25(LG)は本年もまた筆者の為、 劣悪な労働環境の下、健気に働いてくれて居ります。

◆ で、効き目の方は…

効果の程は…まあ、相変わらずなのですが、 そもそも本製品は冷房器具などではありませんので、 これで「部屋がさっぱり涼しくならない!」等と文句を言うのは筋違いなのですけどね…。

とは言え、上手い具合に部屋に風が吹き込んでくれると、けっこうヒンヤリとしますので、 可能なら業務用扇風機(出来れば室外仕様の物)ででも風を送ってやると良いかも知れませんね。

但し、ヒンヤリとした感触を感じると言う事は、当然ながら部屋に水が入って来て居る、と言う事ですから、 その辺りはよくよく考えた上での運用・対策を心がけましょう。

◆ ではコストは?

では水道料金の方はどうか?と言いますと、 こちらもまた「相変わらず」で、 時期的に入浴はシャワーで済ます(しかも場合によっては日に何度も浴びるにも関わらず) 事が多くなって居る所為もあってか、7月までの水道料金は前期と比較してもぐっと下がって居ります。

一見すると、常に水を流しっぱなしになるシャワーによる入浴は、 湯船に湯を張るお風呂(江戸時代で言う水風呂)より水を消費しそうな感じがするのですが、 やはりシャワーだけの方が安くなりますね。 それと同じ事で、ミストクーラーの水の消費量は、上記の如くそのシャワーよりも遥かに少ないのですから、 やはり、本製品による水道料金の発生分は、気になる程の大きさにはならないと考えて良いでしょう。

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■ 更に追記: 4年目を迎えて…

2019/08/03 加筆

昨年まで元気に活躍してくれていた本製品ですが、 新時代「令和」を迎えた今年、ホースを繋ぎ蛇口を捻ってもミストが出て来なくなって仕舞いました…。 本製品を外した状態でちゃんとホースから水が出ますので、詰っているのは本製品の何処か、 という事になります。 先ず初めに表に露出している部分、即ち金属製のノズル部分を疑ったのですが、 この部分を外しても(ネジ式になっており、回すと外せます)水は出て来ないので、 本製品のホースジョイントからヘッド部分の間の何処か、という事になりますが、 今の所判明して居りません。

当方では、本製品をホースに繋いで外に置いたままにして居たのですが、 この結果から(設置場所にも由りますが…)設置・撤去が容易であるという本製品の特性を生かして、 シーズンオフには外して物置にでも仕舞って置く方が好いかも知れませんね。 ただ、本製品はさほど高価なものではありませんから、 取付・取外が面倒な場合は消耗品と考え、駄目になったら交換、と割り切るのもアリでしょう。


amazon.co.jp

桟、窓枠、軒下等に取り付けるタイプとしては、 こちらがポピュラーな様です。


P.R.


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