2015年11月09日
近江八幡へ(2)「真野(マノ)から堅田(カタタ)へ」
b.降りた駅は小野、でも地名でいうと小野はもっと北にずれてる、
a.ここらはむしろ「真野」っていうらしい、
b.「真野」って聞くと、水泳場の「真野浜」を連想する、
a.真野浜は行くか分からんけど、まあ、びわこ大橋へ向けてそれとなく見て回ろう、
b.では、前回の向陽公園、その池の水が見えなくなるほど茂るハスとホテイアオイの静かな戦いの現場から、
a.ほんまに戦ってんのか、平和そうに見えるけど、
b.ホテイアオイの方が典型的な侵略的外来種やそうで、その繁殖力から「青い悪魔」とも、
a.えらい言われ方やな、金魚鉢で可憐な花咲かすだけちゃうんか、
b.しかし、向陽公園ってけっこう広いっすね、土地があるせいか、
a.9月28日だと、かすかに夏の気配すら感じる、
b.びわこ美空団地12号棟の大胆でさりげないポップアート、
a.砂浜にたたずむ親子ガメと夏空に羽ばたくカモメ、色使いも地味すぎず派手すぎず、
b.なぜか、琵琶湖大橋と反対向きに坂を登って、曼陀羅山(マンダラヤマ)の金比羅(こんぴら)さん、まさかこの急な石段を登るとか、
a.それはないけど、きっと、びわ湖を船で行く人たちを見守ってるんやな、湖西線も運転見合わせになるほど風が強いし、
b.かつて世界最大をほこった観覧車、そして近江富士、びわ湖大橋も左にちらっと、
a.観覧車の横の棒みたいなん、アレなんやろ、
b.あれが名前の由来にもなった「びわ湖タワー」、観覧車が出来てからはバンジージャンプ台に転用されたとか、
a.跡形もない今となっては貴重な1枚やなあ、
b.右手はさっきの美空団地、畑の中にはこんもりと印象的な茂みが、小さな祠(ほこら)でも有るんかな、
a.小人(コビト)が一家で暮らしてるやもしれん、
「田園の 茂みで暮らす こびと族」
b.彼岸花と秋の空、絵に描いたようなのどかさ、
a.しかし、われわれも先を急がんな、
b.急がないにも程があります、
a.いま何時や、
b.11時半、
a.あまりに細くて気が引けるような路地に、典型的な農家の納屋(なや)、
b.うまそうなオニオンが並んでる、
a.輪切りで天ぷらがいいなあ、あつあつに味ぽんマイルドかけて、
b.びわ湖タワーが近いせいか、消防署にも遊び心が、
a.「その油断 火から炎へ 災いへ」、
b.なんすかそれ、
a.タバコの下に書いてある、
b.それにしても、遊園地の閉園はひときわ侘(わび)しいっすね、
a.にぎやかさが命やもんなあ、
「閉園の ゲートでにらむ モンスター」