2015年10月10日
日生(ひなせ)の島をむすぶ橋(3)「入り江の小舟」
b.これがカキいかだ、間近で見るとけっこうデカい、
a.この下にいっぱい吊り下がってるんか、美味が、
b.あれは別荘かなあ、
a.別名「別荘島」とも呼ばれてる鴻島(コウジマ)、江戸時代は罪人の流刑地だったそうな、
b.江戸の昔からこうなら、罪人も楽やったのに、
a.それじゃ流刑の意味、無くなるけどなあ・・・
b.高台のなめらかな新道を走ってるけど、ここに降りる道がある、行き止まりのような、
a.歴史的名車の轟音が過ぎ去るまで、ここでやり過ごそう、
b.小さい神社、この島の神様を祭ってるんか、
a.そういえば、ここは鹿久居島(カクイジマ)、小学校の遠足でいっぺん来たことがある、秋のみかん狩りで、
b.そういえば、この先の農園もミカン狩りやってるらしい、
a.島のミカンは海の反射で太陽光が倍増するからより甘いとか・・・それにしても島って静かやなあ、ヒトが少ないせいか、それとも海が音を吸い取るんかなあ・・・
b.ここからさらに下へ降りる道が、やぶにおおわれてるけど、
a.時間があるし降りてみよう、やぶを抜けると割と広い空き地が広がっていて、草刈りもきちんとされてる、防波堤の向こうには小さい漁船も、
b.びわ湖よりさらに穏やか、これが入り江の恩恵か、
a.この浮き桟橋(サンバシ)も簡素(カンソ=シンプル)でステキや、
b.この一艘(ソウ)のためだけにあるような、こざっぱりした桟橋、
a.なんかええなあ、必要最小限の船と桟橋(サンバシ)、漁網(ギョモウ)と錨(イカリ)と船外機・・・
b.ぜいたくの極みや、瀬戸内の美味しいミカンと新鮮な魚介類、のどかな入り江、
a.魚もさばけないし、船も漁網(ギョモウ)も操(アヤツ)れないけど、こんな暮らしにあこがれる、
「この船で 夕餉(ユウゲ)の肴(サカナ) 取りに出る」
b.見上げると神様の雲が、
a.鹿久居島(カクイジマ)の神様も姿の良い雲に乗って瀬戸内海をひとめぐり、
「神様も 雲にまたがり 瀬戸の海」
b.さて、歴史的名車の数々も島を去って、静けさがもどってきました、
a.良し、行くぞ〜、