b.京都市のとなり、いちばん近い小京都、向日市(ムコウシ)をブログでクネクネ走って10ぺん、
a.さすがに住宅密集地ばかりなんで、今度は家が建ってない見晴らしの良い場所を走りたいなあ、輪行もしてないし、
b.じゃあとりあえず、びわ湖線でどっか行きますか、
a.そやなあ、それに久しぶりのよそ行きなんで、気分も入れかえて、いつもは使わない京都の表玄関から旅立とう、
2009年12月6日。カメラは象が踏んだら壊れるかもしれないが、たいていのことじゃ壊れないオリンパスミュー1050SW。
b.8時前の京都タワーか、朝日を浴びて清々(スガスガ)しいっす、そして京都駅7条口でマウンテンバイクを袋詰め、
a.あいかわらず天井高けえなあ、
「いたずらに天井高い京都駅」、
b.巨大なアレはクリスマスツリーっすか、
a.ほんまやなあ、
「いたずらにツリーもデカい京都駅」、
b.もしかして京都駅きらいなんすか、
a.いや半々くらいかなあ、「もうちょっと他にやりよう無かったんかな〜」っていう京都市民の感情を正直に歌にしたまで、
b.たしかにキレイっちゃキレイすけど、上からの圧迫感すげえしなあ、で、きょうはどこ行くんすか、
a.じつは前々から気になってた峠道があって、そこを訪ねてみようと思う、
b.御斉峠、なんて読むんすか、
a.「おとぎとうげ」、にごらないで「おとき」って言うのも正しいみたい、
b.で、それはどこすか、
a.三重県す、
b.そりゃまた遠いっすね、
a.でもだいじょうぶ、びわ湖線から草津線に乗りかえてJR貴生川(キブカワ)駅からスタートすれば、じゅうぶん日帰りできる距離、
b.というわけで、これは10時前の写真ですが、さすがに2時間後はずいぶんのどかですねえ、ここどこすか、
a.貴生川(キブカワ)駅のちょっと先、杣川(ソマガワ)から上流をながめてるんやけど、あの立派な建物なんや、
b.こっちが聞いてるんすけど、
a.やっと分かった、甲賀(コウカ)市役所甲南庁舎らしい、
b.そこからのびる向こう岸の遊歩道も良さそうですねえ、
a.ここでノンビリぶらぶら走るのもエエけど、今日は珍しく目的意識を持って先へ進もう、
b.そうでしたね、ここからどうやって三重県へ?
a.できるだけクルマとかぶらない静かな道がいい、だもんで回り道を気にしないで、広重(ヒロシゲ)の浮世絵みたいな竹やぶが見えるこの道を進もう、
「広重な竹やぶしげるいなか道」、
b.いや、なんか絵になりますねえ、ますますこのあたりでのんびりしたくなってきた、
a.このあたりは幹線道路以外、こんなノンビリ道がほとんどなんで、きっとだいじょうぶ、
b.と、いきなり巨人の国のような巨大建造物が、
a.新名神の高架橋かあ、ここであまりに安易とも受け取られかねないそのまんまな一句を、
「大きいぞ新名神の高架橋」、
b.しかし、この道すいてますねえ、高速の工事とセットで作ったんやろか、ものすごく広くてシルキーな路面、しかもほぼ貸し切り状態なんでこの上ない静寂、感動しますねえ、
a.これが滋賀県と三重県を結ぶ県道132号線、例によって地味な三桁(ミケタ)県道にも決して手を抜かないウィキペディアさんからくわしい解説をどうぞ、
滋賀県と三重県を結ぶ132号線とは
b.しかし、同じ道なんすか、ここから急に細くなって林道みたいやけど、
a.いやむしろ、さっきまで道が良すぎたんや、これが元々の路面、
b.左は細長い池でキャンプ場かあ、と、前方に見事なサザンカの一群が、
a.赤だけやなくピンク色まであってチカラ入ってんなあ、
b.オマケに南天の実も赤く色づいてます、きっとここのお寺が手入れされてるんすね、
a.色が少ない冬だけになおさら心にしみるなあ、
「アカ・モモのサザンカ、プラス南天も」、
「冬芝(フユシバ)に輝く花弁濃いピンク」、
b.いや、ますますこのあたりでゆっくりしたくなってきました、
a.きつい峠、登りたないだけやろ、
b.いや、そういうわけじゃ・・・
a.さあ、いよいよ、この花たちを最後に滋賀県ともお別れや、
b.以外にすんなり三重県入りっすね、もっときつい山道かと思ってたけど、
a.ウム、お楽しみはコレからや、きっと、