2016年01月27日
12年前の奈良へ(4)「田園風景」
b.正面の山はなんすか、
a.さあ、なんやろ、ともかく左の山すそか右手のJR桜井線にそって南へ進むと天理市に入る・・・奈良県を代表するハイキングコース「山の辺の道」(やまのべのみち)もここから始まる、
b.きょうは天理市へ行くんすか、
a.いや、ここから白毫寺(びゃくごうじ)ってお寺へ行こう、
b.それならここまで来なくても、ずいぶん遠回りになってる、
a.いや、これでええんや、田園や空の広がりが欲しいから来たんやし、
b.天気、よう(=良く)なってきた、
a.青空見てるとホッとすんなあ、
b.古墳のような森ですね、
a.奈良に来ると、この手の森がぜんぶ古墳に見えてくる、
b.ところで、山辺(やまのべ)の道ってどんな道なんすか、
a.こんな感じや、
b.っていうと、
a.昔ながらの集落や古墳や雑木林や、それらを縫って細い道がうねうね続いてる、
b.それなら岡山県にもありますよ、吉備路とか、いや吉備路じゃなくてもそこらじゅうに、
a.そうやな、ほんま山辺の道とそっくりな道がたくさんある、
b.それにこんな景色やったら岡山に限らず日本中にもあるんちゃうかな、
a.それもそうやな、
b.じゃあなんで、山辺の道がもてはやされるんすか、
a.そりゃ日本的な風景の親玉やし、重要な古墳群や社寺仏閣も点在するし、古代から歌にも詠(よ)まれてるし、
b.なんやかんやで高台へやってきた、
a.ここどこやったかなあ、
b.ここも山辺の道と似てるんすか、
a.うむ、山すその高台にそって道がついてるから見晴らしがいい、こんな感じで京都や近江まで道がのびてたそうや、
b.でもハッキリしたハイキングコースになってるのは山辺の道などごく一部か、
a.奈良と京都をむすぶ山背(やましろ)古道っていうのもあるけど、やはり山辺の道がダントツで整備されてるし、絵になる景色も多い、
「山すその 高台あたり 古代道」