b.じゃあ、今年いっぱいをめどに近畿シリーズは終わりになるんすか、
a.「そうや、兄ちゃんもう終了やで」、
b.しかし、なんでまた・・・銀玉っていうか、写真ていうか、まだたくさん手元にあるんとちゃいますの(=あるんじゃないんですか?)、
a.うむ、デジカメ最初期の500万画素までのもたくさんあるし、その前にも白黒で写したんのがあるけど、これやり出すと切りないしなあ、それに、
b.それに?
a.岡山県赤磐市に引っ越して三年目になるから、そろそろ周辺の地理も頭に入ったし、あれこれ撮り貯めたんもあるしなあ、ここで一度整理して発表しようか思うてるんや、
b.なるほど、じゃあ年末をめどに、近畿エリアでとりわけ取り上げたい順にやっていきましょう、
a.うむ、今回は少々ベタ(=常識的)やけど、この季節らしく紅葉の京都を行こう、さっそくすみかの嵐山から出発や、
b.では、さっそく本日のコースやカメラなど、かんたんに、
a.2009年11月28日、御所と山科疎水(ソスイ)をめぐる旅、カメラと自転車は、そりゃ象が踏んだら壊れてまうけど、じゅうぶんタフで小粒なデジカメ、オリンパス「ミュー1050SW」、チャリンコは1996年以来びくともしない日本製アルミフレームのマウンテンバイク、ミヤタのリッジランナー、
b.しかし、走り始めていきなり、すごい紅葉っすね、
a.渡月橋にたたずんでゆっくりながめる嵐山の紅葉、近所の住人っていうより観光客の気分やな、
b.聞くところでは、全体の配色を考えて一本一本が植えられてるっていうけど、どうりで色のバランスがすばらしいや、
a.ヒトとクルマでパンパンな観光シーズン、でも8時半ならこんな空(す)いてるんやなあ、
b.そこから30分、京都の町中を東へ流し、御所へやってまいりました、
a.道中はええんか?(=嵐山から御所までの道順とか省略してもいいのか?)
b.いいっす、
a.それでは、ゆるりと御所の紅葉を愛でてまいろう、
b.まずは、南西エリアからスタート、わりと小ぶりなイチョウの出迎えっす、
a.右の建物はなんやろ?
b.おそらく、環境省の管理事務所やないかと、ここ京都御苑(ぎょえん=京都御所の公園エリア)の維持管理をしてるんとちゃいますか、
a.そういえば、弱った樹木が点滴打ってもらってんの見たことあるわ、
b.樹木の点滴っすか、
a.「俺らより ずっと大事や 御所の森」、
b.まあそうひがまんと、森に妬(や)いて(=嫉妬して)、どうするんすか、
a.おお、思わず我を失いかけておった、それじゃ次、
b.御所の中はキノコ天国とか、テレビで大学教授が話してました、じつに様々な種類のキノコがこんな落ち葉の中に眠ってるそうです、
a.なるほど、御所にはえるキノコか、エリート中のエリートきのこやな、つぎ、
b.葉を落とした木々ごしの紅葉、
a.手前の柵(さく)がまたええなあ、
b.細い竹で編(あ)んでますね、
a.竹の柵にもいろんな編み方があるそうやな、
b.これは決めの一枚っすね、
a.打点2のタイムリーツーベースや、
b.たしかに、御所の樹木たちって、なんか植物離れしたオーラ出てますね、
a.そりゃオレらより高額な点滴打ってもらってるしな、しだいに自分らが植物ってこと忘れても不思議はない、
b.そんなもんすかねえ、
「皇室の たましいやろか 御所の森」、
a.ちなみに地元住民しか知らんことやけど、御所は細かい砂利が敷き詰めてあるから、自転車で走る場合はバランスを崩さんよう注意が必要や、
b.そういえば、自転車がいちばん通る北エリアの東西通路は、わずか20センチほどの砂利無し道が続いてますね、
a.20メートルもある幅広い通りやけど、スムーズに走れんのはその20センチだけや、
b.すれ違えませんねえ、それじゃあ、
a.うむ、どちらかが譲ることになるんやけど、どちらも紳士淑女の場合は、互いにゆずりあって20センチの道が空(あ)くことも多い、
b.さすが礼儀正しい日本人、
a.うむ、そんな対向車とすれちがうと、なんかそれだけでしばらくうれしい、
「ゆずろうと 悪路をえらび すれちがう」、