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2014年10月29日

丹波の里のモミジ狩り(6)「終点JR園部駅へ」

b.高低差100mほどのきっつい坂を一気に登れば、峠のように下ってら、これが持越(モチコシ)峠か、

a.いやいや、これはニセ赤木のようなニセ峠、引っかかったらあきまへん(=いけません)、

b.坂を下れば、日本昔話のような民家、

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a.ひなびてんなあ(=田舎風(いなかふう)やなあ)、

b.桂川にそって下を走る幹線道路とまるで雰囲気ちゃい(=ちがい)ますねえ、空気がピッタリ止まってどこか気高い、

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a.クルマの往来があると空気ざわめくしなあ、どうしても、

b.これを右すか、

a.うむ、ここから道幅もぐっとせばまって、50m登れば、これがホンマの持越(モチコシ)峠、

b.これがそのホンマもんか、軽でもすれ違うの大変そうや、

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a.昔のまんまの雰囲気やなあ、昔のすがたも知らんけど、

「変わらんなあ むかしの事も 知らんけど」、

b.峠の下りに入ると、さらに谷が深くなって昼なお暗いっす、坂も急で濡れた路面もけっこう荒れてるし、転びそうでちょっと気い(=気を)使いますねえ、

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a.この道くだり終えたら、日吉ダムの少し下流やけど、こうして昔ながらの峠道を走ると、全然雰囲気ちゃう(=ちがう)なあ、ダムのへんと、

b.やっぱり風景、一変したんちゃいますか、

a.ダムは大きいしなあ、工事用の広い道路も必要やし、

b.ダムを囲む道、とりわけ北側の道はクルマも少なく道も広く、ダム湖を見渡しながら爽快に走れるけど、何度か走ると大味で(=味わいの細やかさがなくて)飽きが来るのも早い、

a.そうやなあ、歴史の古い集落や道路は、熟成の期間がハンパなく長いしなあ、じわじわっと複雑な旨味(うまみ)がしみこんでて、何度走っても飽きへんなあ、

b.というわけで、終着点のJR園部駅へも、

a.ずいぶんな遠回りになるけど、桂川ぞいの府道19号線はやめて府道80号線を行こう、

b.しかし、19号線も昔ながらのルートでは、

a.そうかもしれんけど、今じゃトラックをはじめクルマが多すぎてなあ、味気なくていかんわ、

b.きっと日吉ダム建設の時にダンプが通り過ぎて、雰囲気がほこりっぽくなったんとちゃいますか、

a.それはあるやろなあ、

b.しかし、今走ってるこの迂回ルートもそれほど古道という感じはしませんけど、

a.たしかに道幅も広がってるし、クルマもわりと走ってる、でも、何度か走るうちに古道の波動が伝わってきた、

b.古道の波動ねえ、そんで木々もこんなきれいに色づくんすか、         

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a.さあ、それは別やろ、

b.この府道80号線って、やんわり峠道なんすね、

a.そうみたいや、JRの踏切が標高158mで、そこから221mまで登って165mまで下る、

b.しかし、例によってそろそろ疲労がじわじわと、

a.ここの公園でひと休みや、ストレッチをしばらくやって中山峠に備えよう、

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b.道の駅「丹波マーケス」のすぐ南、小川にそった小さな公園やけど、しっかり作られてますねえ、

a.こういうのがあると助かるなあ、休憩とかするし、トイレがあったらもっとええけど、

b.琵琶湖まわりはたくさんあるけど、丹波地方は少ないすね、この手の公園とか四阿(アズマヤ)とか、

a.まあ山がち(=山が多い)で、使えるスペースも限られてるしなあ、

b.さあ、じゃあ園部駅まであと一息で行きますか、

a.いや、その前にまず中山峠まで一息で参ろう、

b.神社でもあるのか、立派な二本杉をバックにみごとな色づきっす、

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a.しんどくて、カメラで止まんのもおっくうやけど、この中山峠は四季を通してええなあ、

b.とくに南側のワインディング(=ウネウネ道)が素晴らしいっすね、

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a.「いつ来ても 中山峠 良い峠」、

b.ああ、今日もあとわずかですね、

a.よく走ってよくながめたなあ、目と足がお腹いっぱいや、

b.お、最後にもう一枚、桂川の支流、園部(ソノベ)川に架かる橋から、

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a.これもええなあ、今日はそればっかしやなあ、
          


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