b.あとは登りもなく、標高500mあたりから15m前後の大阪府高槻市中心部へただひたすら下るばかり、
a.200mひたすら下って林道も府道に変わり、最初に出会うんがここ萩谷の集落、バス停の地図記号もぎりぎりここまではある、
b.ひなびてんなあ、右手の神社には立派な御神木(ゴシンボク)もそびえてるし、江戸時代からそのまんまみたいや、
a.この土地を1から切り開き、掘り出された小石で石垣を築き、土地を区画し、大変な苦労やったろうなあ、最初の村人は特に、
b.そんな村人の心が生き続けてるのか、不便な山間傾斜地でも、稲が元気に育ってる、便利な都会はすぐそこやのに、
「開拓の こころ脈打つ 棚田かな」、
b.さらに100m下って標高200m、さすがにデカいな北大阪変電所、
a.エレキテル全盛の時代やさけえなあ、この分厚いフェンス見ただけでも、どれほど重要な施設か分かるなあ、
b.ああ久々にノーブレーキでのびのび走れる、なんかほっとすんなあ、
a.大規模ニュータウンも見えてきた、
b.この一帯は、名神高速をはさんで戦後急速にヒトが住み始めたエリア、
a.関西大学や大阪薬科大学もあるでよ、
b.しかし、この先、ぜんぜん道分かりませんよ、
a.そうやなあ、脇道も知らんし、とりあえずこの府道115号線をこのまま進んで行こう、で、名神をくぐったら左手に古墳らしき森が見えてくるはず、
b.今城塚(いましろづか)古墳か、淀川流域で最大と言われてる、
a.この横を西国街道が伸びてるし、コレにそって少し東へ進めば、JR高槻(たかつき)駅前に出られるはず、
b.なんでそんなこと知ってるんすか、
a.西国街道っていえば、京都の南西エリアからJRや阪急の鉄道とからみながら、ずっと道なりに続いてるし、独特の趣もあるんで、何度かこのあたりまで来たことがあるんや、
b.しかし、道が細いわりには、けっこうクルマねじ込んでくんなあ、
a.たしかに、でも歴史ある街道筋なんで、あちこちに味わいが残っていて、ちょっと楽しかったりする、
b.ホンマですねえ、芥川(あくたがわ)を越えたらもっと味のある細道になって、昭和丸出しのアーケード街も見えてきた、駅はすぐそこみたいっすね、
a.しかし、すごいヒトの数やなあ、山ん中よりかなり暑いし、さあJRに乗ってすみやかに京都へもどろうぜ、
b.でも、あと300メートルも進めば、阪急の高槻市駅で、そっちなら最寄りの嵐山駅まで送ってくれんのに、なぜまたけっこう揺れもデカいJRでもどるんすか、
a.これ以上、1メートルも走りたないからや、それに自転車を輪行袋に詰める涼しいスペースも見つけたし、
b.バスターミナルのロータリーに紅白の提灯が並んでる、どこの夏祭りかなあ、
a.提灯には「高槻まつり」とある、
b.1970年から始まった市民祭りか、神社やお寺と関係ないとこがいかにもニュータウンっぽいな、
a.高槻は歴史ある町やけど、これだけ戦後の宅地開発が進むと、ニュータウンってイメージの方が圧倒的に強い、
b.JRと阪急、ふたつの鉄道で戦後急成長した町、高槻市か、
「高槻は W列車で 行こう町」、
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b.それじゃあ、猛烈に汗もかいたし、着替えなどの汗対策をしっかり講じたうえで、冷房の車内へ乗り込むことにしましょう、
a.うむ、それは紳士らしきあっぱれな思いつきじゃ、