b.正面の山々は、
a.たぶん手前が葛城山(カツラギサン)で、奥は金剛山、ちゃう(=ちがう)かなあ、自信ない、
b.あの山すそに向かうんすか、
a.うむ、やんわり左回転しながら、山すそをかすめて明日香村へ回り込みたい、
b. 「さくらばし、ほんまサクラの 欄干(ランカン)や」、
a.そんな橋の西詰めに広がるすてきな芝生公園
b.葛城(カツラギ)公園か、植え込みの奥にも何やら文化的なビルジングが、
a.市立図書館ちゃうか、
b.なんか、橋といい公園といい図書館といい、賢そうな町ですね、
a.葛城山が発するオーラが市民を賢くさせるんちゃうか、
「葛城(カツラギ)の パワーでかしこい 御所市民」、
b.なるへそ、そしてちょっと先には、こんなしっとりした歴史的町並みもあるんすね、いったいどんな町なんすか、御所(ゴセ)市って、
a.ひとにきかんと、自分で検索してくれたまえ、
b.歌手の田中星児さんもここの出身か、
a.ビューティフルサンデーのお兄さんか、しかし、知ってる世代はかなり上の方やなあ、他には、
b.プロスノーボーダー世界チャンピオンの平岡卓(ひらおか たく)はどうすか、これなら若い世代にも、
a.雪も降らんのにスゴい選手が生まれてるんやなあ、やっぱり葛城(カツラギ)パワーや、
b.これも何やらパワーを感じさせますねえ、
a.白龍大明神、御神木も変わった名前で、西柏(サイカチ)っていうらしい、
b.どんな木なんすか、
a.ウェブで検索してくれたまえ、この時代こればっかしやな、
b.よく泡立つので昔は石鹸の代用にされたり、豆はおはじきとして子供が遊んだり、樹液がよく出て、カブトムシやクワガタムシがよく集まるので、カブトムシをサイカチ虫と呼ぶ地域もあるそうです、
a.なるほど、知らん事だらけやな、世の中、
b.ところで、葛城(カツラギ)古道っていう道がこの辺にあるみたいですけど、
a.おお、それがまさに、これから進む道でござる、
b.もうちょっと、山すそも上の方かなあ、
a.残念ながら、交通量多めの県道30号線とけっこうかぶるから、ちょっと落ち着かない箇所もあるけど、それを差し引いてもなお素晴らしい道、
b.その口ぶり、もう何度か来てるんすか、
a.自転車で流すと明日香村だけじゃ物足りなくなって、自然とこのあたりまで足を延(の)ばすように、
b.なんか、京都の洛西(ラクサイ)あたり、かつて貴族が野に遊んだ、大原野の風景に感じが似てますね、
a.そう言われたらそうやな、葛城山を小塩山(オシオヤマ)に代えたら、大原野そっくりやな、
b.そんな葛城山のふもとに広がる歴史的集落へやって来ました、
a.こじんまりした中にも風格ただよう天満宮、
b.このあたり、神社やお寺が集中してます、
a.御所(ゴセ)市名柄(ナガラ)、東西南北の街道が交わる場所なんで、かつては宿場町としてけっこう栄えたらしい、
b.そういえば葛城(カツラギ)酒造って造り酒屋もある、
a.百楽門ってブランドでいろんな地酒を作ってるんやなあ、
「街道の交わる町にうまい酒」、
地酒「百楽門」とは
http://www.abetaya.com/hp/katuragi/100rakumon.html
葛城酒造について
http://www.kitora.com/menu-hyakurakumonn.htm
b.そんな名柄(ナガラ)の宿場町を過ぎて、高台から田園を見渡すポイントへ、
a.田園とは言っても工場や住宅もけっこう多いな、
b.確かに、葛城山の向こうには大阪という大都会、道なりに進めば吉野川にそって和歌山ともつながってるし、それほどのんびりもしてらんないエリアなんすね、
a.でも、こっから見渡す遠くの山なみはきっと大昔のままや、
b.この美しい山なみが気に入って、ここに定住を決めたかもしれませんね、最初の人たちは、
「美しい 山なみながめ ここ住もか」、