1.はじめに
ゴールドクレストはコニファーの一種である,コニファーというのは,一般にスギやマツなどの針葉樹を園芸用に改良したもので,多くの種類が販売されている,なかでもゴールドクレストは特にクリスマスの時期に,クリスマスツリーとしての人気が高く,日本でもっとも親しまれているコニファーと言えるだろう
2.ゴールドクレストの性状
ゴールドクレストは,北アメリカ大陸のカリフォルニア海岸に生育するヒノキ科イトスギ属のモントレーイトスギ(モントレーサイプレス)から品種化された園芸品種である,モントレーイトスギ自体は常緑の針葉樹で,自然分布ではモントレー付近に局在している,冬は温暖で夏は霧が多く湿潤な気候条件に適合している
園芸化されたゴールドクレストは,元のモントレーイトスギに比べると,芽吹きの状態の黄金色が長く保たれるのが特徴である,ちなみに学名はCupressus macrocarpa cv. 'Goldcrest',英名はMonterey cypress,別名では,モントレイ・サイプレスとか,モントレイスギとも呼ばれている
3.ゴールドクレストの魅力
特に手を入れなくても自然のままできれいな円すい形に生育していく,葉は細やかで緻密に茂り,なでなでするとレモンのような柑橘系の香りがする,ふわふわした優しい雰囲気が好まれ,鉢植えの観葉植物として人気が有る
ヒノキの仲間なのでヒノキチオールなどの揮発成分(総称してフィトンチッドと呼ばれている)を発散するが,これらの成分は防虫・消臭効果に加えて心や体のリフレッシュ効果があると言われている,部屋にゴールドクレストの鉢物を置いておけば,小規模だが手軽に森林浴が楽しめる
4.ゴードクレストの育て方
鉢植えを室内で管理している人が多いようだが,室内で管理してると下の方から枯れてくることがよくある,このような場合は乾燥が大きな原因である,特にエアコンの効いた室内は冬でも思いのほか乾燥するので,水不足にならないように注意してあげよう,乾燥しやすい夏場は時々霧吹きで葉水をかけるのも効果がある
最近は洋風の家に合わせてシンボルツリーや垣根などとして庭木として楽しむ人も多い,地植えにすると生育は早く,30cmくらいの苗でも2〜3年で背丈を超える高さになる,ただ地上部の大きさに比べると根の張りは弱く,ちょっとした強風でもすぐに傾いてしまう,風の強い所ではあまり高くならないうちに頂点をつみ取っておくのが無難である
ちなみに,コニファーの仲間は緯度の高い地域の植物だから寒さには強いが暑さには弱く,日本の夏は高温で湿気が高いので,枝が混んでくると夏は内部が蒸れて枯れてしまったりする,このため常に剪定が必要である,ゴールドクレストが枯れる原因は,前述の水不足とこの蒸れによる枯れが原因の場合が多い
5.ゴールクレストは庭木に向かない
前述したがゴールドクレストは根の張りが弱い,ほとんどのコニファーに言えるが,もともと台風など無い地域の植物なので高さのワリに根が深く張らない,そのため風にはすごく弱くて,3mとか5m位に育った木でも,台風なんかで風速30mくらいの風が吹けば簡単に倒れてしまう,
綺麗な円錐形の形とさわやかな緑に釣られて,これを庭木として植えたいという気持ちは分かるが,あまりオススメしない,はっきり言って日本で庭木として植えるのは間違いだと思う,ゴールドクレストを庭木に使うような造園業者は信用しない方がいい,まあ,どうしても庭に植えたいって場合は,これも前述したが,頂点を早めに摘み取って高さを2m位に抑えておいて,こまめな剪定で内部の風通しを良くしてあげよう
6.おわりに
ちょうど夏休みだし,いろいろなお祭りや行事等が多くてテンションの上がる時期でもある,35℃超える猛暑日も続いてるし,健康管理には一段と気をつけた方がいいだろう,こういう時は,シャワー浴びて,ビール飲みながら部屋に飾ったゴールドクレストの香りを嗅げば,心身ともにリフレッシュ完了だ!
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