パラオという国の最大の魅力は海の綺麗さだ。
サンゴに囲まれた碧い海。
沖縄も確かに綺麗であるが、パラオの綺麗さはレベルが違う。
その魅力たっぷりの海に僕はツアーに参加して遊んだ。
周りはハネムーンやカップルに友達との旅行客。
一人での参加は僕一人だ。
だが僕には何の影響もない。
元々一人でパラオに来たのだ。
ガイドに連れられ水上ボートに乗り込み、運転をするキャプテンは
こんにちは
と挨拶をしてくれる。
同じ島国であり、兄弟国と言っても過言ではない国パラオ。
日本に比べて温かみを感じられる挨拶はツアー参加者全員に安心をさせてくれただろう。
名前通りで牛乳を混ぜたような海、ミルキーウェイ。
海底に沈殿した泥パックを体に塗り、ミルキーウェイで洗い流す。
女性の参加者はみんなすごい効果だと喜んでいた。
男性陣はとりあえず言われた通りにする雰囲気だった。
男性陣ならそうなるはず。
次は世界に唯一無二のクラゲの湖
ジェリーフィッシュレイク。
パラオだけに許された光景である。
湖の底では海と繋がっているためクラゲは生きている。
真っ暗な海底に向かって光輝く道を照らす。
オレンジ色をした無数のクラゲは今まで見たどんな夜景よりも美しく、潜りっぱなしだった事は言うまでもない。
海水であるが、ほぼ完全に外海を遮断しているの形状だからこそである。
クラゲにとっても外敵がいない為、敵を倒すほどの毒を持つ必要がなくなったらしい。
だがとても衝撃に弱く、クラゲを傷つけないようにそっと泳がなければならない。
神聖な場所なんだなと思った。
この時点でパラオに心は持って行かれてたはずだ。
日本だけじゃなく、どこにもない場所が此処にあると。
初めての海外である僕はどこを見てもそう思うのだが、
格別なオリジナルをここまで披露されては信者にならないわけがない。
その後は無人島で昼食を取り、浅瀬でシュノーケリングをして帰る。
ここまでは本当に楽しかったのだが、空が曇りだしたのを僕は気付いた。
ボートが進むにつれて雨は僕らに突撃してくる。
水しぶきや大玉の雨は日本を恋しく思った瞬間だった。
豪雨の中ツアーショップまで20分。
とにかく早く着けと本気で願ったのだが、1200秒は意外と長い。
船着き場ではすでにお迎えが来ていた。
温かいコーヒーが用意され、とても嬉しかったのを覚えている。
ツアー参加者を乗せたバンは順番にホテルを周っていく。
何番目かで僕は降り、何回目かのホテルのロビーで一息つく。
ロビーのWi-FiでiPhoneをチェックし、部屋に戻って疲れ果てた僕はほんの一瞬で眠った。