2020年04月11日
下村まなみちゃん行方不明事件
下村まなみちゃん画像
〒501-5301
岐阜県郡上市高鷲町ひるがの4714−2
ひるがの高原キャンプ場
事件の概要
2009年7月24日(金)午前7時半頃─
郡上市高鷲(たかす)町のひるがの高原キャンプ場で、学校行事の野外授業として同施設を訪れていた愛知県常滑西小学校5年の『下村まなみちゃん』(当時10歳)が、4人1グループで場内の遊歩道を散策中、行方が分からなくなった。まなみちゃんは、当時身長120cm、体重20kgと小柄で体も弱く、普段の学校生活においても、教員や同級生のバックアップを必要としていた。後日、テレビ番組に出演した母・益代さんによれば、まなみちゃんはダウン症を患っていたという。
まなみちゃんは、前日の23日から3日間の予定で、同校5年の恒例行事である野外授業として、児童85人と校長・教員ら数名と共に、隣県のひるがの高原キャンプ場を泊まりがけで訪れていた。
2日目の24日午前7時半頃、この日の夜に予定されていた「肝試し」の下見のため、まなみちゃんは同級生の女の子3人と一緒に出かけた。最後にまなみちゃんを目撃した澤田広彰校長(当時49歳)の証言よると、午前8時を回る少し前、まなみちゃんら4人は遊歩道にある林道のカーブに立っていた校長の前を通過。この時まなみちゃんは、同じグループの女の子3人から随分と遅れて歩いていたという。その姿を見て心配になった校長は、しばらくしてグループの後を追う。しかしその直後、引き返してきた女の子たちから、「まなみちゃんの姿が見えなくなった」とを知らされる。まなみちゃんが校長の前を通ってから、わずか10分足らずだった。
林道は、道なりに歩けば出発点の広場に戻るコース。最後の目撃場所周辺は、アスファルトで舗装された林道。東側の斜面は、 大人でも登れないようながけが広がっている。 西側に小川があるものの、当時はおぼれるような水深ではなかった。
その後、教員らが付近を捜す見も見つからず警察に通報。失踪の通報を学校から受けた岐阜県警は、すぐに同施設の捜索を開始する。約15万平米もあるキャンプ場全体には数百人もの捜査員が動員され、7日間で県警、市消防、ボランティアなど延べ約1700人を投入し、懸命の捜索を続けた。郡上警察署は、まなみちゃんが道に迷ってうずくまっている可能性があるとみて、 最後の目撃場所付近を中心に捜索を開始。当日は一般の宿泊客がなく、 不審者などの目撃情報がないことから、その後もキャンプ場周辺を区域割りし、ローラー作戦を行った。やぶの中や林道の奥、周辺の建物、小川の中。重機でがけを崩し土の中までも捜索したが、その甲斐もなく、まなみちゃん本人はおろか、彼女の所持していた物さえ一切発見されなかった。
同市の各地でツキノワグマの出没も目撃されていたことから、事件発生当初は「クマに襲われたのではないか?」との予想もなされた。しかしながら、警察の捜索で衣服や靴などが発見されていないことから、その可能性は極めて低いとみられている。現状で最も可能性が高いと考えられているのは、何者かが彼女をさらったとする誘拐説だ。その場合、偶発的にその場に出くわした人物、もしくは、同日に野外授業が行われることを知っていた人間が前夜〜早朝にかけて施設に潜入し、グループから遅れて歩くまなみちゃんを発見し、拉致したということになる。しかし、誰の目にも留まらないように小学5年生の女の子を連れ去ることが可能か、など疑問は多く残る。
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