2012年01月30日
「4デイズ」感想
<内容紹介>
サミュエル・L・ジャクソン主演
尋問スペシャリスト vs テロリスト
3億人の命を救う期限は4日間
全米公開禁止のエンディングが待ち受ける、タイムリミットサスペンス
【STORY】
「パルプ・フィクション」「ブラック・スネーク・モーン」のサミュエル・L・ジャクソン主演で贈るサスペンス。
アメリカ国内の3都市に核の時限爆弾を仕掛けたテロリストと、核の場所を聞き出すためならば拷問さえもいとわない尋問スペシャリストとの緊迫の攻防を描く。
共演はマイケル・シーン、キャリー=アン・モス。監督は「戦争のはじめかた」のグレゴール・ジョーダン。
アメリカ政府に届いたテロ予告。それは、国内の3都市に核爆弾が仕掛けられており、4日後に爆発するという衝撃的なものだった。
犯人のイスラム系アメリカ人、スティーブン・アーサー・ヤンガーはすぐに逮捕され、爆弾の所在を聞き出すための尋問が開始される。
担当するのはFBIのテロ対策チームを率いるヘレン・ブロディ捜査官。 しかしそこに、CIAのコンサルタントという謎の尋問スペシャリスト“H”が加わる。
ところがHの手法は拷問さえも平気で行う非人道的なものだった。そんなHのやり方に反発するヘレンだったが、犯人はなかなか口を割らず、時間ばかりが過ぎていく。
(amazon.co.jpより)
原題はunthinkable。
「考えられない」「想像もつかない」という意味です。
…自白剤は、使っちゃダメだったんだろか…。効き目なかったんだろか…。
犯人に何とか口を割らせようと躍起になる人々を観ながら、時々ぼんやりとそんなことを考えてしまったりしましたが、この映画そのものは、犯人に自白させることを目的としているわけではないので、自白剤は効き目がなかったと勝手に捉えることにいたしました。
…と、自白剤について調べましたら、自白剤を使用した場合、意識が朦朧、判断力が低下してしまうとのこと。
爆弾の場所みたいに、正確で詳細な情報が知りたいときには向いてないのですね。なるほど。
下手すると、友人宅に泊まって深夜まで喋っていたとき、眠くて眠くて意識が朦朧としてきた私が、何故か「お〜いお茶」のペットボトルの幻覚を見て、
「ね、〇〇〇だよね?」
と友人に訊ねられて、
「うん、お〜い、お茶だよね…」
とワケ分からんことを口走ったようになるわけですね!
そりゃしょーもないわ。
えーと、感想に話を戻しまして。
爆弾を探して走るアクションではありません。場面はほとんど拷問部屋。
拷問しても口を割らない犯人との心理的な駆け引きがメインのサスペンスです。
指切断などの拷問シーンが多いですが、グロいものは他映画で見慣れてしまったためか、そこまでグロくはなかったです。
殺しちゃいけないので、痛めつけたあと手当してたりするし。
とはいえ、痛いのや血が全くダメな人は見るのは避けましょう。
むしろ、序盤にHに殴られた尋問官の傷が1番痛々しかった…(笑)。
拷問部屋ばかりの割には、時間を気にせず見ることが出来ました。
徐々に引き込まれていって、終盤に一気に加速していく感じです。
ヤンガーは拷問覚悟で捕まってるので、なかなか口を割りません。
爆弾が爆発したら、自分たちを含め、何百万人も死んでしまうので、尋問する方は必死です。
特にHは酷い。ホントに手段を選ばない。
ヤンガーの元妻と子供を拘束して、拷問に利用する。
(つーか、爆弾の場所吐かなかったら、結局はヤンガーの元妻も子供も爆発に巻き込まれて死んじゃうだろ、って思ってしまったけど、ヤンガーはそれも尊い犠牲、殉職だと捉えるんだろうか?)
ヤンガーはアメリカ憎しのあまり、アメリカやそこに住む人々などどうでもいい、と思ってしまったのかもしれない。
あるいは大義を成し遂げるための尊い犠牲?
もしくは、自分の大義と同等の価値あるもの?
だから、自分の声明が叶えられなかったとき、躊躇なく何百万人も殺せるのかも。
どちらかというと、私はブロディ捜査官側の目線で観ていて、かつ、ヤンガーの主張が全く正しいと言わないけども至極まともな内容だと感じてしまったので、「何もそこまでしなくても…」と思ってしまうんだけど、Hの言い分も分かる。
非人道的と言われようが、爆弾の居場所を吐かせなきゃ何百万人も死んでしまう。
自分の愛する家族だって。
例えば、日本のどこかに日本ひとつを沈めてしまうような巨大爆弾が仕掛けられて、その犯人が捕まったけど爆弾の在り処を吐かない。
自分だったらどうするだろう?
Hのように、利用できるものは利用して、非人道と言われようが犯人を自白させるよう努めるか。
ブロディ捜査官のように、人間としての尊厳をとり、あくまでも口頭尋問で自白させるよう努めるか。
そして、そのどれも効果がなかったら?時間だけが過ぎて、爆発の可能性が近付いてきたら?
犯人の自白も、本当か嘘かわかりゃしない。
そんな中、罪もない人身御供を差し出せば、助かる可能性が出てきたら?
罪もない人の命と、罪もない日本中の命。
鬼として生きるか、人として死ぬか。
鬼になっても、日本は救えないかもしれない。人としてあろうとすれば、日本を救えない。
でもきっと、私はそのどちらでもなく、この映画でいう「拷問させる側」の人間になるんだろうな〜…。
汚れ役を誰かに押し付けて、「犯人はともかく、罪もない人を殺してはいけない!」と叫んで、でも自分や家族やその他大勢の命が、その罪もない人の命で救われると知るや否や掌返して「こいつも殺せ!」と叫んでしまうような人々。
ネタバレはいたしません。
これはオチが分かってしまうと、面白さが半減する気がするので。
犯人の自白、どこまでが本当で、どこからが嘘か?
ラストは…、うーん、捉え方は人それぞれだけど、私はバッドエンドだと思うなぁ…。
まあ、映画としては、ラストはバッドエンドだろうが、ハッピーエンドだろうがどっちでもいいのでしょう。問題は、きっとそこじゃないから。
仮にバッドエンドだったとした場合、ブロディ捜査官とH、どちらが正しかったのか。
それでもどちらが正しいと言えるのか。どちらが正しいと思えるか。
そうしてその結末を、認め、引き受けることが出来るのか。
そう考えると、ラストはあれでよかった気がします。
あのラスト、全米では公開禁止だったって、ホントに??
しかし、最近、マトモな役でのサミュエルを観てない気がするんだけど、気のせいかな…。
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サミュエル・L・ジャクソン主演
尋問スペシャリスト vs テロリスト
3億人の命を救う期限は4日間
全米公開禁止のエンディングが待ち受ける、タイムリミットサスペンス
【STORY】
「パルプ・フィクション」「ブラック・スネーク・モーン」のサミュエル・L・ジャクソン主演で贈るサスペンス。
アメリカ国内の3都市に核の時限爆弾を仕掛けたテロリストと、核の場所を聞き出すためならば拷問さえもいとわない尋問スペシャリストとの緊迫の攻防を描く。
共演はマイケル・シーン、キャリー=アン・モス。監督は「戦争のはじめかた」のグレゴール・ジョーダン。
アメリカ政府に届いたテロ予告。それは、国内の3都市に核爆弾が仕掛けられており、4日後に爆発するという衝撃的なものだった。
犯人のイスラム系アメリカ人、スティーブン・アーサー・ヤンガーはすぐに逮捕され、爆弾の所在を聞き出すための尋問が開始される。
担当するのはFBIのテロ対策チームを率いるヘレン・ブロディ捜査官。 しかしそこに、CIAのコンサルタントという謎の尋問スペシャリスト“H”が加わる。
ところがHの手法は拷問さえも平気で行う非人道的なものだった。そんなHのやり方に反発するヘレンだったが、犯人はなかなか口を割らず、時間ばかりが過ぎていく。
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原題はunthinkable。
「考えられない」「想像もつかない」という意味です。
…自白剤は、使っちゃダメだったんだろか…。効き目なかったんだろか…。
犯人に何とか口を割らせようと躍起になる人々を観ながら、時々ぼんやりとそんなことを考えてしまったりしましたが、この映画そのものは、犯人に自白させることを目的としているわけではないので、自白剤は効き目がなかったと勝手に捉えることにいたしました。
…と、自白剤について調べましたら、自白剤を使用した場合、意識が朦朧、判断力が低下してしまうとのこと。
爆弾の場所みたいに、正確で詳細な情報が知りたいときには向いてないのですね。なるほど。
下手すると、友人宅に泊まって深夜まで喋っていたとき、眠くて眠くて意識が朦朧としてきた私が、何故か「お〜いお茶」のペットボトルの幻覚を見て、
「ね、〇〇〇だよね?」
と友人に訊ねられて、
「うん、お〜い、お茶だよね…」
とワケ分からんことを口走ったようになるわけですね!
そりゃしょーもないわ。
えーと、感想に話を戻しまして。
爆弾を探して走るアクションではありません。場面はほとんど拷問部屋。
拷問しても口を割らない犯人との心理的な駆け引きがメインのサスペンスです。
指切断などの拷問シーンが多いですが、グロいものは他映画で見慣れてしまったためか、そこまでグロくはなかったです。
殺しちゃいけないので、痛めつけたあと手当してたりするし。
とはいえ、痛いのや血が全くダメな人は見るのは避けましょう。
むしろ、序盤にHに殴られた尋問官の傷が1番痛々しかった…(笑)。
拷問部屋ばかりの割には、時間を気にせず見ることが出来ました。
徐々に引き込まれていって、終盤に一気に加速していく感じです。
ヤンガーは拷問覚悟で捕まってるので、なかなか口を割りません。
爆弾が爆発したら、自分たちを含め、何百万人も死んでしまうので、尋問する方は必死です。
特にHは酷い。ホントに手段を選ばない。
ヤンガーの元妻と子供を拘束して、拷問に利用する。
(つーか、爆弾の場所吐かなかったら、結局はヤンガーの元妻も子供も爆発に巻き込まれて死んじゃうだろ、って思ってしまったけど、ヤンガーはそれも尊い犠牲、殉職だと捉えるんだろうか?)
ヤンガーはアメリカ憎しのあまり、アメリカやそこに住む人々などどうでもいい、と思ってしまったのかもしれない。
あるいは大義を成し遂げるための尊い犠牲?
もしくは、自分の大義と同等の価値あるもの?
だから、自分の声明が叶えられなかったとき、躊躇なく何百万人も殺せるのかも。
どちらかというと、私はブロディ捜査官側の目線で観ていて、かつ、ヤンガーの主張が全く正しいと言わないけども至極まともな内容だと感じてしまったので、「何もそこまでしなくても…」と思ってしまうんだけど、Hの言い分も分かる。
非人道的と言われようが、爆弾の居場所を吐かせなきゃ何百万人も死んでしまう。
自分の愛する家族だって。
例えば、日本のどこかに日本ひとつを沈めてしまうような巨大爆弾が仕掛けられて、その犯人が捕まったけど爆弾の在り処を吐かない。
自分だったらどうするだろう?
Hのように、利用できるものは利用して、非人道と言われようが犯人を自白させるよう努めるか。
ブロディ捜査官のように、人間としての尊厳をとり、あくまでも口頭尋問で自白させるよう努めるか。
そして、そのどれも効果がなかったら?時間だけが過ぎて、爆発の可能性が近付いてきたら?
犯人の自白も、本当か嘘かわかりゃしない。
そんな中、罪もない人身御供を差し出せば、助かる可能性が出てきたら?
罪もない人の命と、罪もない日本中の命。
鬼として生きるか、人として死ぬか。
鬼になっても、日本は救えないかもしれない。人としてあろうとすれば、日本を救えない。
でもきっと、私はそのどちらでもなく、この映画でいう「拷問させる側」の人間になるんだろうな〜…。
汚れ役を誰かに押し付けて、「犯人はともかく、罪もない人を殺してはいけない!」と叫んで、でも自分や家族やその他大勢の命が、その罪もない人の命で救われると知るや否や掌返して「こいつも殺せ!」と叫んでしまうような人々。
ネタバレはいたしません。
これはオチが分かってしまうと、面白さが半減する気がするので。
犯人の自白、どこまでが本当で、どこからが嘘か?
ラストは…、うーん、捉え方は人それぞれだけど、私はバッドエンドだと思うなぁ…。
まあ、映画としては、ラストはバッドエンドだろうが、ハッピーエンドだろうがどっちでもいいのでしょう。問題は、きっとそこじゃないから。
仮にバッドエンドだったとした場合、ブロディ捜査官とH、どちらが正しかったのか。
それでもどちらが正しいと言えるのか。どちらが正しいと思えるか。
そうしてその結末を、認め、引き受けることが出来るのか。
そう考えると、ラストはあれでよかった気がします。
あのラスト、全米では公開禁止だったって、ホントに??
しかし、最近、マトモな役でのサミュエルを観てない気がするんだけど、気のせいかな…。
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posted by みあ at 00:34| 映画・DVD・ブルーレイ