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ハインツ・グーデリアン
ハインツ・グーデリアン Heinz Guderianの生まれ変わり、もち冗談です。 ドイツ軍マニア、ミリタリー好きです。
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2011年11月10日
自走榴弾砲ヴェスペ
Wespe Sd Kfz 124 Leichte Feldhaubitze 18/2 auf Fahrgestell Panzerkampfwagen II 

旧式化した2号戦車の車体に野戦榴弾砲を搭載し自走榴弾砲に転用したのが本車ヴェスペである。

1941年バルバロッサ作戦初期、無敵のドイツ機甲部隊にとって泥濘と化したロシアでの戦闘は初めての悪夢だった。
ポーランド侵攻以来、電撃戦で世界を驚かせ負け知らずのドイツ機甲部隊はロシアの冬将軍による悪天候がもたらす寒さと泥濘によって、移動すら儘ならない状況を味わった。
戦車やハーフトラック以外の車両は、泥道に路上でさえ移動が困難であった。
車両に牽引される重砲は、1日に1キロしか移動できない状況もあったという。

1942年1月、ドイツ陸軍は「対戦車・火力支援車両計画」でロシアの積雪や泥濘地でも迅速に移動可能な装軌式自走榴弾砲の計画に着手した。
4月に入り東部戦線は深みにはまる一方の状況にヒトラーが簡易車両でよいから装軌式自走榴弾砲を東部戦線にすぐ投入せよという強力な指示をした。
開発は、上部構造物をベルリンのアルケット社、車台をニュールンベルクのMAN社が担当し12月には試作車両を完成させ1943年初頭から量産を始め実戦配備された。
武装と装甲が貧弱となり旧式化したU号戦車の車体に標準的野砲だった10.5cm軽榴弾砲leFH18を搭載した文字通り簡易車両だったが実戦投入してみると期待以上の能力を発揮した。

leFH18の最大射程は約12000メートル、発射速度は4〜6発。
車体に比して大型の砲を搭載するため、エンジンは中央部に移され、砲の周囲を10ミリの装甲板で囲んだ。

大隊単位の纏まった部隊での運用はクルスク戦(1943年7月)が最初で、以後装甲師団の装甲砲兵連隊に配備され各戦線に投入されてゆく。
ヴェスペは簡易車両ながら前線での評価は非常に高く、後から生産されたフンメル同様大変な成功作となった。

1944年7月にソビエト軍がビッスワ川東岸に進出し、8月にはワルシャワ蜂起があり、ヴェスペの改修工場があるポーランドのワルシャワFAMO社の工場を放棄するしかなく生産は終了する。
約1年半の短期間に676輌が生産され、他に砲を搭載しない弾薬運搬車が158輌生産された。

名称のヴェスペはスズメバチの意味。
同時期に生産された他の自走砲にもヴェスペと同様に昆虫の名称がつけられている。
フンメル(マルハナバチ)、ホルニッセ(スズメバチ)、グリレ(コオロギ)。


<自走榴弾砲ヴェスペ>

全長:    4.81m
全幅:    2.28m
全高:    2.30m
全備重量: 11.0t
乗員:    5名
エンジン:  マイバッハHL62TRM 直列6気筒液冷ガソリン
最大出力: 140hp/2,600rpm
最大速度: 40km/h
航続距離: 220km
武装:    28口径10.5cm軽榴弾砲leFH18M×1 (32発)
        7.92mm機関銃MG34×1 (600発)
装甲厚:   5〜30mm

you tubeヴェスペ映像







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