2010年06月14日
ハリネズミのジレンマ??
日付が変わって、本日14日はワールドカップ日本の初戦である、カメルーン戦ですね。
先日から、色々とメンバーを入れ替えてはテスト、入れ替えてはテストをやってる様ですが、
私は、カメルーン戦とデンマーク戦は普通にやったら良いと思っています。
普通に五分に近い(あくまで近い)ポゼッションの取れる戦いが出来ると思っているからです。
もちろん今予想されているスタメンからすれば、失点リスクは上昇します。
しかし、得点出来なければ、結局グループリーグ突破は出来ませんからね。
ま、現在予想されている戦い方では、後半15分頃から、俊輔や森本と投入して
得点を狙うって話ですので、私達としてはそれを信じて待つだけなんですが、
この3日間の試合を観て言えるのは、ほとんどのチームの得点が1点以下です。
例外的に韓国だけが2点を取る事に成功しているだけ。
あのアルゼンチンだって1点しか取れてないんです。
#そうこう書いているウチにドイツが4点目を取りましたが^^;;
ここまでは、すべてのチームが当然ながら”初戦”な訳ですから、
やや守備重視と言えるんでしょうが、それにしてもワールドカップの大舞台では
得点すると言う事は本当に難しい事が分かります。
メッシを90分走らせても、1点も取れなかった。。。
そう考えると、森本を30分ほど走らせて何点取れるんだ?って話になると思うのです。
そもそも、エトーを含め、2,3人の少人数で
効率的な攻撃を仕掛けてくると思われるカメルーンです。
個の高さや個のスピードでは勝てる訳がないですから、
自ら引き分け以下の可能性が高い戦術の様に思えて仕方がないのですが。。。
私は、3戦全敗が必死だと”思ってはいない”と言う前置きながらお話をさせて頂きますが、
そもそも今大会は4年前から厳しい戦いになる事は分かっておりました。
選手のスキル的な話です。
ゴールデンエイジと呼ばれた世代は、今大会ではピークが過ぎた後になる事は、
普通に予想はされていました。
予想外の戦力が現れたのは本田だけです。
それにしても残念ながら、成長途中の本田だけなのです。
#実際には森本も随分成長しているんだから、もっと信用してやれば良いと思うのですが。。。
では、厳しい戦いになるなら、カウンター一辺倒のチームにシフトすればもっと楽だったでしょう。
しかし、それをしなかった事自体は、私は支持します。
世間一般・マスコミから、何だかんだと言われるのは仕方がない事ですが、
日本サッカーとして目指しているのは、全体をコンパクトにして、
中盤のプレッシングを中心として、ディフェンスをし、
ボールを奪った後は、速いボール回しで相手ディフェンスを崩して、
決定的チャンスを作ろうとするやり方です。
私の知る限りでは、日本サッカー協会の技術部としても、
このやり方が正しいのか?間違っているのか?
はたまたそれで世界に通用するのか分からない。 ただ、それが日本人向きであり、
それが通用すると”信じて”、
少年の世代から、そういうやり方で技術を磨いて行こうとしている訳です。
そういう意味において、本番だからと言って、大きくやり方を変えるのは反対だと言いたいのです。
だから正々堂々と戦って、そして結果を得て、またそれを次の世代にフィードバックする。
今日本がすべき事はそれなのです。
もし本当に強豪の仲間入りをしたいと考えているならば、そうすべきだと信じています。
ただ、それを貫こうとすれば、貫こうとするほど、
今のスキル差では厳しい戦いを強いられる事になり、
それが大きなジレンマとなって精神的にも苦しくなってくる訳です。
協会的には、「サッカー人気」、しいては、
「Jリーグの運営」「スポンサー」という政治的な話もあるでしょうから、
そう簡単に終わらせられる話でもないのでしょう。
では、単純にどこまで”結果”を求めてアジャストするのか?
自分達の理想を捨て、完全に結果だけを求めて戦うのか?
それが非常に不明確なままで、アジアレベルの予選での結果に満足し、
今日まで来てしまった気がしてなりません。
今大会の結果がどの様な結果で終わるにせよ、
今大会が終わり、新体制でスタートした後は、
今大会の結果を十分に分析した上で、
自分達の理想は捨てず、また世界との距離を正確に把握した上で、
4年後の本大会に向けた戦い方の準備をしながら、
アジアカップ、予選へと繋げてもらいたいものです。
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