くり子です。
まだまだ寮時代のお話は続きます。
くり子が住んでいた新寮には、新寮事務所がありました。
この事務所は、学生が帰ってくる夕方から稼働します。
事務所当番が、事務所で点呼(多分10時だったと思う)まで待機します。
事務所にはTVが1台とビデオデッキが1台、電話機が3台、簡易なテーブルとソファがあり、10人も入るといっぱいになるくらいでした。
そして、当番は電話番をします。
3台ある電話機にはひっきりなしに電話がかかってきます。
親だったり、学友だったり、彼氏だったり。
そして、電話を受けると、事務所外にある札(在室なら黒、不在なら赤)を確認し、在室なら放送で呼び出しをします。
不在なら札に伝言をセロハンテープで貼り付けます。
一晩のうちに2枚も3枚も伝言が貼り付けられる人も居ました。
そして・・・すぐに電話機はいっぱいになります。
ずっと話し中では他の人が困るので、10分経ったら「そろそろ電話を切ってね」と書かれた札を出します。
当番が下級生だと、先輩にギロッと睨まれたりして、とても嫌な仕事でした。
因みにその3台の電話機は受信専用で、事務所の外には公衆電話があり、発信する人はその公衆電話を使います。
距離によって電話料金が高くなったりするので、くり子は用がない限り実家に電話をかけることをしませんでした。(ケチぶりをいかんなく発揮しております。)
ある晩、何を思ったか、特に用事もないのに実家に電話しました。
誰も出ません。
おかしいな。と思いつつも時間を変えて3度ほど電話しましたが、つながりませんでした。
後でわかったのですが、その時、父方の祖母が亡くなって、父の里に皆で行っていたとのこと。
くり子は入学入寮したばかりで慌ただしくしているだろうから連絡しなかった・・・のだそうです。
祖母にはお盆とお正月に会う位でしたが、優しくて大好きでした。
ムシが知らせたんだろうと思います。
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