2008年11月05日
サプリに効能はあるか?第二話:コラーゲン
サプリに効能はあるか?第二話:コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一種で、骨や軟骨、腱、皮膚などの組織に豊富に存在する。
結合組織の主要成分であることから、コラーゲンが骨、関節、皮膚に対する機能性食品として販売されている。
これまでの研究では、コラーゲンによる骨代謝改善作用、関節炎、骨そしょう症の改善作用が示唆されているが、ヒトでの臨床治験で有効性を証明したものはない。
また、コラーゲンの皮膚に対する作用を検証した予備的試験では、皮膚の水分維持、柔軟性や粘弾性の増加、肌荒れの改善といった作用が報告されている。
しかし、医薬品として認可されたものは現時点では全くないので、高価な割りには効果の保証はない。
例えば手元にあるコラーゲンサプリは180粒(30日分)で、ナント1,600円もする。
このコラーゲンサプリの袋には「ビューティサプリ:美しさ・はずむ」と書いているが、袋の下をよく見ると、「美容補助食品」と小さな文字で書いてある。
つまり、コラーゲンサプリは医薬品ではなく、高価な食品だ。
サプリとしてのコラーゲンの原材料は、牛、豚、魚等に由来するのもが多いので、殆ど只同然だが、加工に経費がかかるのだ。
コラーゲンサプリの形状として、ドリンク剤、粉末タイプ、錠剤などがあるが、特にこれがよいと言うものはない。
一般に、コラーゲンサプリは適応となる病態に対して適切な品質の製品を用法と用量を守って使用する場合には、過剰摂取の心配はない考えられる。
ただし、ヒトによりコラーゲンの成分に対して,発疹や胃腸症状等のアレルギー症状や過敏症が現れることがある。
これらのアレルギー反応は、イカ、エビ、タコでもみられるが、先週来院した患者さんの中に「アワビアレルギー」がいたので、驚いた。
なお、ゼラチンはコラーゲンの加水分解物に由来する精製タンパク質で、米国FDAも食品としては安全性を認めている。
結論として、コラーゲンサプリの内服は、効果は不明であるが安全である。
ただし、医師の処方する医薬品との併用の可否は不明な点が多く、副作用が生じた場合は患者の自己責任となる。
医師の処方する医薬品で副作用が出た場合には、「製薬協」が救済金を支払ってくれる。
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