毎年、桜の季節になると新人歓迎会で、お酒の一気飲みをして、急性アルコール中毒になり、QQ車で病院に運ばれる若者が跡を絶ちません。

この急性アルコール中毒で死亡する不幸な例も度々報道されます。

急性アルコール中毒とは、お酒やビールなどのアルコール飲料に含まれるエタノールの毒性による急性中毒のことです。

エタノールは中枢神経に対し抑制的に作用します。

急性アルコール中毒の症状は、アルコールの血中濃度により異なりますが、個人差が大きく一概にはいえません。

通常はアルコールの血中濃度が1〜1.5mg/mLで大脳皮質の抑制がとれて、多弁で陽気になります。

アルコールの血中濃度が1.5mg/mL以上では運動失調をきたし、歩行困難になり、いわゆる、酩酊状態になります。

アルコールの血中濃度が4.5mg/mL以上になると脳幹部の麻痺が起こり呼吸抑制を生じて死亡の危険性が高くなります。

エタノールには末梢血管の拡張作用もあるので、血圧の低下や体温の下降もきたします。

アルコールの分解には、２種類の酵素が必要で、この酵素は遺伝します。

友人の中にはブランディーが少し入ったケーキで酔っぱらう人もいます。

今まで診療した内で最高にアルコールを飲んでいた人は、一日に日本酒２升（約3.6L）でしたが、彼の肝機能は正常でした。

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