くも膜下出血は英語では、subarachnoid hemorrhage、略してSAH（ザー）といいます。

医者仲間では、くも膜下出血というのは舌を噛みそうなので、もっぱらザーといいます。

くも膜下出血は、脳血管病変が破れて、脳と頭蓋骨の間の、くも膜下腔という狭いスペースに出血し、脳脊髄液に血液が混入した病気です。

ザーは脳血管障害の約10％にみられ、年齢では一般に50〜60歳にピークがあり、女性が男性の約2倍位多いことが知られています。

最も多い原因は脳動脈瘤の破裂です。

その他のザーの原因として、頭部外傷、脳動静脈奇形の破裂や高血圧性脳内出血などの血管障害もあります。

ザーの多くは前触れの症状がなく、突然の激しい頭痛、嘔吐や意識障害などで発症します。

ザーの多くはCTで確定診断が可能です。

脳MRIやMRIによる脳血管撮影で動脈瘤が確認された場合は、早期の根治手術が治療の原則です。

ザーの危険因子としては、遺伝的因子、喫煙、高血圧などが知られています。

ジャイアンツの木村拓哉コーチの場合も野球のライブ中での突然の意識障害で始まりました。

その後、病院からCTの結果も発表され、ザーであったことが報道されました。

木村拓哉コーチの早期の快復を祈念します。

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