2014年11月02日
先生を「先生様」と呼ぶ韓国、今はちょっと違う?
先生を呼ぶとき、韓国では「선생님(ソンセンニム)」と言います。直訳すれば「先生様」になります。それが最近は先生のことを「쌤(セム)」と略していう話し方が広まっています。韓国のドラマをよくご覧になっている方にはなじみがあるでしょう。では、どんな時に「쌤(セム)」が使われているのでしょうか。 |
1.学生が先生を「쌤(セム)」と呼びます
- 親しさを込めて先生を呼ぶ表現
- 怒られるときはNG
「쌤(セム)」という言葉がいつから使われたのかは諸説ありますが、今から約20年前、自分が中学校の頃はそこまでよく使われる言葉ではなかった覚えがあります。使われていたとしても「쌤(セム)」は先生に向かって使えたものではない言葉だったと思います。でも、今はすっかり定着しています。先生を呼ぶときも自然に使える言葉になりました。
▲韓国の先生の日に生徒たちが用意した「쌤♡사랑해요」(先生(セム)、愛してます)と書かれたケーキです。
「선생님(ソンセンニム)」はとてもかしこまった呼び方なので、今どきの生徒たちには堅苦しい言葉なのでしょうね。先生を「쌤(セム)」と呼んでも、今となっては全く失礼になりません。むしろ、先生への親しさを込めた呼び方になっています。
でも、先生に怒られるときは、反省していない・無礼だといわれるかもしれませんので、この時だけは「선생님(ソンセンニム)」と言ったほうがいいですね。
2.先生同士でもお互いに「쌤(セム)」と呼びます
- 同僚の先生を呼ぶ呼び方で定着
- 目上の先生にはNG
生徒たちの呼び方が先生の間でも定着しています。先生の間では、名前に「쌤(セム)」を付けて呼ぶ呼び方が普通になっています。親しみもあり、使い勝手のいい言葉です。
でも、先生同士でも自分より目上の先生を「쌤(セム)」とは呼びづらいですね。あくまでも「同僚」として水平関係にある先生に使う言葉です。学校の決まりとしては、先生同士の呼び方は「OO선생님(ソンセンニム)」にするようにしています。
3.大学院の修士・博士課程の学生同士でもお互いに「쌤(セム)」と呼びます
- 大学院の学生同士が呼び合うときに「쌤(セム)」
- 教授には「교수님(キョスニム)」、意味は教授様!
韓国の大学院の課程の学生たちはお互いのことを「쌤(セム)」と呼びます。
じゃ、大学院の「先生」である教授のことはどう呼ぶのでしょうか?日本では教授を「先生」と呼びますが、韓国では大学の教授を「선생님(ソンセンニム)」とは呼びません。韓国では「교수님(キョスニム)」(直訳すると「教授様」)と呼びます。
▼ちょっと感想一言です。
「선생님(ソンセンニム)」よりも「쌤(セム)」のほうが多く使われているのではないかとも思えるくらい言葉が定着しました。「쌤(セム)」は、まだ韓国語辞書には載っていませんが、辞書に載るのももはや時間の問題ではないでしょうか。
タグ:韓国の今
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