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2009年12月08日
2009年12月04日
「ロックフェラー 対 ロスチャイルド」
「ロックフェラー 対 ロスチャイルド」説の研究
■■■第1章:「ロックフェラー対ロスチャイルド」説の登場
●アメリカを代表する「ロックフェラー財閥」と、イギリスを代表する「ロスチャイルド財閥」は、不倶戴天の敵であるという説がある。この説によれば、この二大財閥の対立構造は、そのまま米英の対決の歴史を物語るという。
↑藤井昇氏の研究に基づいて作成された表(二大陣営)
●この説を最初に日本で唱えたのは、「ハーバード大学国際問題研究所」の研究員で、現在、国際政治学者として活動している藤井昇氏であろう。彼は1994年に『ロックフェラー対ロスチャイルド──巨大対立軸のなか、日本の進むべき道を探る』(徳間書店)という本を出し、注目を浴びた。
『ロックフェラー対ロスチャイルド』
藤井昇著(徳間書店)
●藤井昇氏は主張する。
「資本主義VS社会主義というイデオロギーの対立が終焉した今、世界を突き動かすダイナミズムはどのような構図で生まれるのか。第三世界を経済発展のエンジンにしようとする『グローバリスト』と、一国ないし一企業繁栄主義をとる『ネイティビスト』の経済対立の構図こそが、世界激変の真相である」と。
彼の説は、当時、『サピオ』(1994年10月13日号/小学館)でも紹介された。
『サピオ』(1994年10月13日号/小学館)
参考までに、この記事の内容を下に載せておきたいと思う。
誰がこの世界激変を仕組んだ黒幕か
ロックフェラー家 vs ロスチャイルド家の
対立構造から次の世紀の主役を読む
藤井昇氏
国際情勢の激変、その千変万化の実態を目撃していると、一体この現象の背後で、誰がこれらの激変を動かしているのか? と考えざるを得ない。永田町における極めてドメスティックな政変劇ですら、表面に報道されていることと、“真相”は異なっている。だとすれば、国際情勢の大変動に関しては、さらに重大な真相が隠されているのではないか、と思われるのである。
そこで、数々の“陰謀論”が登場することになる。いずれもナンセンスと思われるこれら“陰謀論”のいくつかのパターンを復習しておこう。
◆ユダヤ陰謀論: 偽書『シオンの長老の議定書』などをふりまわし、何でもユダヤの陰謀にしてしまう説。この手の単純なデマゴギーを真に受ける日本人が多いのには、驚かされる。先日、日本で働いているイスラエル人と話したが、彼は「相当に知的レベルの高い日本人まで、この手の陰謀論を信じているのには参った」とうんざりしていた。全世界1500万人のユダヤ人が単一の陰謀をめぐらしているなどというのも信じられぬ話である。
◆ロスチャイルド陰謀論: ユダヤ系財閥の中でも、もっともエスタブリッシュメント的であるロスチャイルド財閥を陰謀の中枢とする説。たしかにロスチャイルド家の系図の広がりは膨大である。しかし、そのことが必ずしもロスチャイルド家の権力もしくは影響力を実証することにはならないのではないだろうか。血が拡散し、血縁が増えるということは、ファミリーの結束力が弱まり、その力が分散し、他のファミリーの影響力が侵入してくるということでもある。
◆ロックフェラー陰謀論: アメリカの、いわゆるWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)エスタブリッシュメントの中でも、もっとも名門のロックフェラー財閥を世界的陰謀の中心とする説。ロックフェラー家は厳密にいえば、南ドイツ出身のプロテスタント系のファミリーで、アングロサクソンではないが、広義におけるワスプ・エスタブリッシュメントの一員といえる。ロックフェラー財閥は、後述のように、時代の先行指標として注目すべきだが、決して単一の陰謀の中心になるほどの力はない。
◆日米欧委員会・CFR陰謀論: この2つは、いわゆるロックフェラー陰謀論のバリエーションである。
日米欧委員会は、ロックフェラー財閥のデビッド・ロックフェラー氏が、ブレジンスキー元大統領補佐官などのアイデアに従ってつくった日米欧のエリート間の調整組織。カーター政権の主要閣僚がほとんど日米欧委員会のメンバーであることから注目を集めた。レーガン、ブッシュの共和党政権時代は休眠状態であったが、民主党のクリントン政権の誕生とともに再び注目を集めている。
CFR(対外関係評議会)は、やはりロックフェラー財閥を中心につくられたアメリカ外交政策の名門シンクタンク。たしかに第二次大戦直後から冷戦の開始、朝鮮戦争、ベトナム戦争の開始時点までの対外関係評議会の外交政策フォーラムとしてのコンセンサス形成力には抜群のものがあった。民主・共和両党の外交エリートを集め、超党派主義で、対共産主義の冷戦を戦い抜く基盤をつくった。しかし、ベトナム戦争での国論の分裂の時代から、CFRの外交政策形成力は著しく低下して来た。無視はできないが、今や老舗の一シンクタンクといったところであろう。
日米欧委員会についてみても、1年に1回、2日や3日の討論をやったところで、陰謀をめぐらすだけの中央集権的な力が生ずるわけではない。日米欧の政策にかかわるエリートの間に、一定のコンセンサスを形成しようとしてできた国際組織だが、ソフトな影響力に限ってみても、日米欧委員会を陰謀の中心とすることなど、とてもできないだろう。
■■資本主義の構造変化こそが世界激変の主人公となる
近年、日本において“陰謀論”が流行している理由の一つは、日本の不景気、特にバブル崩壊のショックであろう。“アメリカをも凌ぐ勢いで発展して来ていた強い日本経済はどうなったのだ、今日の不況はきっと何者かの日本をターゲットにした陰謀であるに違いない”というような意見は俗耳に入りやすいのである。
しかしフリーメイソンやら何やら持ち出しての《神秘的》もしくは《一元的》説明論は、あまりに非現実的である。「今日の世界の激変は誰が動かしているのか」というような大きな疑問には、筆者は二段階で考えるのが適当だと思う。
根底的には、世界の資本主義の構造変化が、もっとも重要な変動の原動力となっている。単に日米欧市場のボーダレス化などのことをいっているのではない。今や世界の資本王義は、低開発諸国の経済開発ブームに成長の主要エンジンを求める方向に、構造転換をとげつつある。中国、東南アジア、インドの経済成長は急だ。さらにNAFTA(北米自由貿易協定)でアメリカと運命共同体になったメキシコ、またその南の中南米の国々もこれを追いつつある。中東和平とともに中東地域にも経済開発ブームがやって来ている。
1980年代に明らかになった先進資本主義諸国のマーケットの構造的停滞、実質経済成長率の低迷。確かに、マルチメディア・ブームなどが言われてはいるが、先進資本主義国における、実質経済成長に結びつく有効な投資機会は確実に減少している。1980年代初頭以来、「ハイテク成長論」「高度情報化社会論」「第三の波」等々のブームはあったが、現実には経済成長の余力はますますやせ細って来ている。
その一方で、資本は新たな投資機会を求めて、第三世界・低開発国へ続々と投資されてゆく。これらの国々では、既存のテクノロジーを展開するだけで、いまだに“高度成長”が可能だからである。
マクロ的に考えてみれば、先進国の人口は全人類のたった15%、低開発国(旧共産圏を含む)の人口は85%。先進国マーケットの構造停滞をしり目に、資本は増殖を求めて北から南に大移動を始めたのだ。今後の約100年は、第三世界の開発、近代化ブームが、世界経済を牽引してゆく最大のエンジンとなるであろう。
これは、資本主義の構造変化そのものなのである。この“構造変化”こそが、「世界激変を動かしている」最大の主人公であろう。これが本質論である。そして、このような南北間の共生的発展を推進しようとするグループ、人々、企業もいれば、このような潮流に反対しようとするグループ、人々、企業もいる。
実はこの2つの大きなトレンドのぶつかり合いこそが、政治や経済の内部で起きている矛盾・闘争・抗争・対立の実態なのである。
南北間の共生的発展を推進しようとする企業や個人を「グローバリスト(Globalist)」と呼び、この潮流に反対する企業や個人を「ネイティビスト(Nativist)」と呼ぼう。ごく単純化していうならば、グローバリスト対ネイティビストの対立が実体論における「世界激変」の原因であることになる。
■■ロックフェラー財閥を中心とする企業集団に注目
世界的に見て、多国籍企業的な財界は、おおむね、グローバリスト化する傾向にあるし、国内マーケット重視の企業、労働組合、農業関係者などは、自らの利害からネイティビスト化する傾向にある。また当然のことながら、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教・ヒンズー教等々、様々な宗教でも、原理主義運動は、ネイティビスト化する傾向にある。しかし大事な点は、多国籍企業的グローバリストの主張は何でもボーダーレス化しようというわけではない点だ。それぞれの国や民族の個性を生かしながら、低開発国の開発を行なっていこうという立場である。
多国籍企業の中で、もっともグローバリスト(親第三世界)的な傾向をはっきりと打ち出しているのが、「IBM」「GM」「GE」などのアングロサクソン的な多国籍企業財界の中枢部である。彼らはアメリカ国内のネイティビストたちと闘いながらNAFTAを成立させ、APEC(アジア太平洋経済協力会議)のシアトルでの首脳会談を成功させ(1993年11月)、中国へのアメリカ政府の最恵国待遇を延長(1994年5月)させた原動力である。もちろん、1993年9月13日のイスラエル=PLO和解も、米財界主流の支持によって成立したものである。
一方、多国籍企業でも、アラブの対イスラエル・ボイコット・リストに載っていた「コカ・コーラ」や「AT&T」に代表されるシオニスト派と見られている企業は、真にグローバル化することはできなかった。英ロスチャイルド財閥の企業も、対アラブ問題からネイティビスト的傾向にあったと思われる。しかしこのような対立も、中東和平の本格推進とともに解消してきている。
また、財閥の中で、もっともグローバリスト的な第三世界開発戦略を明確に打ち出しているのが、米ロックフェラー財閥といっても差しつかえないだろう。ロックフェラー財閥のこのような親第三世界的な姿勢は、すでに第二次大戦前の中国でも見られた。中国での農村の生活改善や近代医療の普及に、ロックフェラー財閥はかなりの努力を傾注している。
第二次大戦後で画期的だったのは、1962年のフィリピンでのロックフェラー財閥による「国際稲作研究所」の設立であった。この研究所の研究は、いわゆる『緑の革命』による稲や麦の増産に結びつき、世界農業に広範で複雑な影響を与えることになる。
◆
そこで時代の先行指標としては、ロックフェラー財閥がらみの様々な組織(日米欧委員会など)の動きを見てゆくことが、大事になる。これは「ロックフェラー陰謀説」ではなく、世界資本主義のお目付け役的な役割をになっているアメリカ保守本流の財閥が、多国籍企業的なグローバリズムの先行指標の役割を果たしているということにすぎない。各国の保護主義者、過激な民族派、宗教原理主義者などは、ネイティビズムの中心である。
このような立場からすれば、各国エリートの意見を知り、またその意見をある程度の枠内に収束させようと考え、そのために様々なエリートの協調機関・組織をつくってゆくのは当然のことであろう。
■■■第1章:「ロックフェラー対ロスチャイルド」説の登場
●アメリカを代表する「ロックフェラー財閥」と、イギリスを代表する「ロスチャイルド財閥」は、不倶戴天の敵であるという説がある。この説によれば、この二大財閥の対立構造は、そのまま米英の対決の歴史を物語るという。
↑藤井昇氏の研究に基づいて作成された表(二大陣営)
●この説を最初に日本で唱えたのは、「ハーバード大学国際問題研究所」の研究員で、現在、国際政治学者として活動している藤井昇氏であろう。彼は1994年に『ロックフェラー対ロスチャイルド──巨大対立軸のなか、日本の進むべき道を探る』(徳間書店)という本を出し、注目を浴びた。
『ロックフェラー対ロスチャイルド』
藤井昇著(徳間書店)
●藤井昇氏は主張する。
「資本主義VS社会主義というイデオロギーの対立が終焉した今、世界を突き動かすダイナミズムはどのような構図で生まれるのか。第三世界を経済発展のエンジンにしようとする『グローバリスト』と、一国ないし一企業繁栄主義をとる『ネイティビスト』の経済対立の構図こそが、世界激変の真相である」と。
彼の説は、当時、『サピオ』(1994年10月13日号/小学館)でも紹介された。
『サピオ』(1994年10月13日号/小学館)
参考までに、この記事の内容を下に載せておきたいと思う。
誰がこの世界激変を仕組んだ黒幕か
ロックフェラー家 vs ロスチャイルド家の
対立構造から次の世紀の主役を読む
藤井昇氏
国際情勢の激変、その千変万化の実態を目撃していると、一体この現象の背後で、誰がこれらの激変を動かしているのか? と考えざるを得ない。永田町における極めてドメスティックな政変劇ですら、表面に報道されていることと、“真相”は異なっている。だとすれば、国際情勢の大変動に関しては、さらに重大な真相が隠されているのではないか、と思われるのである。
そこで、数々の“陰謀論”が登場することになる。いずれもナンセンスと思われるこれら“陰謀論”のいくつかのパターンを復習しておこう。
◆ユダヤ陰謀論: 偽書『シオンの長老の議定書』などをふりまわし、何でもユダヤの陰謀にしてしまう説。この手の単純なデマゴギーを真に受ける日本人が多いのには、驚かされる。先日、日本で働いているイスラエル人と話したが、彼は「相当に知的レベルの高い日本人まで、この手の陰謀論を信じているのには参った」とうんざりしていた。全世界1500万人のユダヤ人が単一の陰謀をめぐらしているなどというのも信じられぬ話である。
◆ロスチャイルド陰謀論: ユダヤ系財閥の中でも、もっともエスタブリッシュメント的であるロスチャイルド財閥を陰謀の中枢とする説。たしかにロスチャイルド家の系図の広がりは膨大である。しかし、そのことが必ずしもロスチャイルド家の権力もしくは影響力を実証することにはならないのではないだろうか。血が拡散し、血縁が増えるということは、ファミリーの結束力が弱まり、その力が分散し、他のファミリーの影響力が侵入してくるということでもある。
◆ロックフェラー陰謀論: アメリカの、いわゆるWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)エスタブリッシュメントの中でも、もっとも名門のロックフェラー財閥を世界的陰謀の中心とする説。ロックフェラー家は厳密にいえば、南ドイツ出身のプロテスタント系のファミリーで、アングロサクソンではないが、広義におけるワスプ・エスタブリッシュメントの一員といえる。ロックフェラー財閥は、後述のように、時代の先行指標として注目すべきだが、決して単一の陰謀の中心になるほどの力はない。
◆日米欧委員会・CFR陰謀論: この2つは、いわゆるロックフェラー陰謀論のバリエーションである。
日米欧委員会は、ロックフェラー財閥のデビッド・ロックフェラー氏が、ブレジンスキー元大統領補佐官などのアイデアに従ってつくった日米欧のエリート間の調整組織。カーター政権の主要閣僚がほとんど日米欧委員会のメンバーであることから注目を集めた。レーガン、ブッシュの共和党政権時代は休眠状態であったが、民主党のクリントン政権の誕生とともに再び注目を集めている。
CFR(対外関係評議会)は、やはりロックフェラー財閥を中心につくられたアメリカ外交政策の名門シンクタンク。たしかに第二次大戦直後から冷戦の開始、朝鮮戦争、ベトナム戦争の開始時点までの対外関係評議会の外交政策フォーラムとしてのコンセンサス形成力には抜群のものがあった。民主・共和両党の外交エリートを集め、超党派主義で、対共産主義の冷戦を戦い抜く基盤をつくった。しかし、ベトナム戦争での国論の分裂の時代から、CFRの外交政策形成力は著しく低下して来た。無視はできないが、今や老舗の一シンクタンクといったところであろう。
日米欧委員会についてみても、1年に1回、2日や3日の討論をやったところで、陰謀をめぐらすだけの中央集権的な力が生ずるわけではない。日米欧の政策にかかわるエリートの間に、一定のコンセンサスを形成しようとしてできた国際組織だが、ソフトな影響力に限ってみても、日米欧委員会を陰謀の中心とすることなど、とてもできないだろう。
■■資本主義の構造変化こそが世界激変の主人公となる
近年、日本において“陰謀論”が流行している理由の一つは、日本の不景気、特にバブル崩壊のショックであろう。“アメリカをも凌ぐ勢いで発展して来ていた強い日本経済はどうなったのだ、今日の不況はきっと何者かの日本をターゲットにした陰謀であるに違いない”というような意見は俗耳に入りやすいのである。
しかしフリーメイソンやら何やら持ち出しての《神秘的》もしくは《一元的》説明論は、あまりに非現実的である。「今日の世界の激変は誰が動かしているのか」というような大きな疑問には、筆者は二段階で考えるのが適当だと思う。
根底的には、世界の資本主義の構造変化が、もっとも重要な変動の原動力となっている。単に日米欧市場のボーダレス化などのことをいっているのではない。今や世界の資本王義は、低開発諸国の経済開発ブームに成長の主要エンジンを求める方向に、構造転換をとげつつある。中国、東南アジア、インドの経済成長は急だ。さらにNAFTA(北米自由貿易協定)でアメリカと運命共同体になったメキシコ、またその南の中南米の国々もこれを追いつつある。中東和平とともに中東地域にも経済開発ブームがやって来ている。
1980年代に明らかになった先進資本主義諸国のマーケットの構造的停滞、実質経済成長率の低迷。確かに、マルチメディア・ブームなどが言われてはいるが、先進資本主義国における、実質経済成長に結びつく有効な投資機会は確実に減少している。1980年代初頭以来、「ハイテク成長論」「高度情報化社会論」「第三の波」等々のブームはあったが、現実には経済成長の余力はますますやせ細って来ている。
その一方で、資本は新たな投資機会を求めて、第三世界・低開発国へ続々と投資されてゆく。これらの国々では、既存のテクノロジーを展開するだけで、いまだに“高度成長”が可能だからである。
マクロ的に考えてみれば、先進国の人口は全人類のたった15%、低開発国(旧共産圏を含む)の人口は85%。先進国マーケットの構造停滞をしり目に、資本は増殖を求めて北から南に大移動を始めたのだ。今後の約100年は、第三世界の開発、近代化ブームが、世界経済を牽引してゆく最大のエンジンとなるであろう。
これは、資本主義の構造変化そのものなのである。この“構造変化”こそが、「世界激変を動かしている」最大の主人公であろう。これが本質論である。そして、このような南北間の共生的発展を推進しようとするグループ、人々、企業もいれば、このような潮流に反対しようとするグループ、人々、企業もいる。
実はこの2つの大きなトレンドのぶつかり合いこそが、政治や経済の内部で起きている矛盾・闘争・抗争・対立の実態なのである。
南北間の共生的発展を推進しようとする企業や個人を「グローバリスト(Globalist)」と呼び、この潮流に反対する企業や個人を「ネイティビスト(Nativist)」と呼ぼう。ごく単純化していうならば、グローバリスト対ネイティビストの対立が実体論における「世界激変」の原因であることになる。
■■ロックフェラー財閥を中心とする企業集団に注目
世界的に見て、多国籍企業的な財界は、おおむね、グローバリスト化する傾向にあるし、国内マーケット重視の企業、労働組合、農業関係者などは、自らの利害からネイティビスト化する傾向にある。また当然のことながら、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教・ヒンズー教等々、様々な宗教でも、原理主義運動は、ネイティビスト化する傾向にある。しかし大事な点は、多国籍企業的グローバリストの主張は何でもボーダーレス化しようというわけではない点だ。それぞれの国や民族の個性を生かしながら、低開発国の開発を行なっていこうという立場である。
多国籍企業の中で、もっともグローバリスト(親第三世界)的な傾向をはっきりと打ち出しているのが、「IBM」「GM」「GE」などのアングロサクソン的な多国籍企業財界の中枢部である。彼らはアメリカ国内のネイティビストたちと闘いながらNAFTAを成立させ、APEC(アジア太平洋経済協力会議)のシアトルでの首脳会談を成功させ(1993年11月)、中国へのアメリカ政府の最恵国待遇を延長(1994年5月)させた原動力である。もちろん、1993年9月13日のイスラエル=PLO和解も、米財界主流の支持によって成立したものである。
一方、多国籍企業でも、アラブの対イスラエル・ボイコット・リストに載っていた「コカ・コーラ」や「AT&T」に代表されるシオニスト派と見られている企業は、真にグローバル化することはできなかった。英ロスチャイルド財閥の企業も、対アラブ問題からネイティビスト的傾向にあったと思われる。しかしこのような対立も、中東和平の本格推進とともに解消してきている。
また、財閥の中で、もっともグローバリスト的な第三世界開発戦略を明確に打ち出しているのが、米ロックフェラー財閥といっても差しつかえないだろう。ロックフェラー財閥のこのような親第三世界的な姿勢は、すでに第二次大戦前の中国でも見られた。中国での農村の生活改善や近代医療の普及に、ロックフェラー財閥はかなりの努力を傾注している。
第二次大戦後で画期的だったのは、1962年のフィリピンでのロックフェラー財閥による「国際稲作研究所」の設立であった。この研究所の研究は、いわゆる『緑の革命』による稲や麦の増産に結びつき、世界農業に広範で複雑な影響を与えることになる。
◆
そこで時代の先行指標としては、ロックフェラー財閥がらみの様々な組織(日米欧委員会など)の動きを見てゆくことが、大事になる。これは「ロックフェラー陰謀説」ではなく、世界資本主義のお目付け役的な役割をになっているアメリカ保守本流の財閥が、多国籍企業的なグローバリズムの先行指標の役割を果たしているということにすぎない。各国の保護主義者、過激な民族派、宗教原理主義者などは、ネイティビズムの中心である。
このような立場からすれば、各国エリートの意見を知り、またその意見をある程度の枠内に収束させようと考え、そのために様々なエリートの協調機関・組織をつくってゆくのは当然のことであろう。
2009年11月25日
ロレックス買取価格(相場)|ピアゾ
ロレックス(ROLEX)の買取に関して
ロレックスは日本でもよく流通しピアゾでも一番人気のある時計ブランドです。 ピアゾの提携買取店でもロレックス買取りに自信のあるお店がいくつかございます。 ただし買取店舗の在庫状況によっても買取り価格は変動するのでピアゾの一括査定でそのときに一番高い買取価格を提示できるお店で売るのがベストです。 ロレックスは同じモデルでも製造年によって買取価格が変動してきます。基本的には新しいもののほうが高値が付きますがアンティークと言われる程昔のものになるとかなりの高値で取引されることもございます。
日本で高級時計の代名詞となっているロレックス。腕時計の普及と発展にもっとも貢献したといわれる王道ブランド。華やかで派手なイメージとは異なり、時計作りの姿勢は質実剛健そのものです。そのブランドは秘密主義でも知られており一般ユーザーには知らされることのない情報も多い。ロレックスはモデルチェンジの少ない実用時計メーカーとしても有名である。
モデルチェンジが少ないことから古いモデルでも長く使うことができ、メンテナンスをせずにほったらかしてもかなりの期間動作したりもする。 価値が下がらない、換金性の高いブランドとしても有名。
オイスターケースは防水機能だけではなく防塵機能も評価され、砂漠の多いアラブ世界でも好評。多くのアラブの王族を顧客についている。 また、映画の世界でも登場しており、初代ジェームズボンド、ショーンコネリーはロレックスの時計「サブマリーナ」を身に着けている。
<ロレックス rolex の売却・買取・査定なら時計一括査定のPiAZO>
http://piazo.jp/
ロレックスは日本でもよく流通しピアゾでも一番人気のある時計ブランドです。 ピアゾの提携買取店でもロレックス買取りに自信のあるお店がいくつかございます。 ただし買取店舗の在庫状況によっても買取り価格は変動するのでピアゾの一括査定でそのときに一番高い買取価格を提示できるお店で売るのがベストです。 ロレックスは同じモデルでも製造年によって買取価格が変動してきます。基本的には新しいもののほうが高値が付きますがアンティークと言われる程昔のものになるとかなりの高値で取引されることもございます。
日本で高級時計の代名詞となっているロレックス。腕時計の普及と発展にもっとも貢献したといわれる王道ブランド。華やかで派手なイメージとは異なり、時計作りの姿勢は質実剛健そのものです。そのブランドは秘密主義でも知られており一般ユーザーには知らされることのない情報も多い。ロレックスはモデルチェンジの少ない実用時計メーカーとしても有名である。
モデルチェンジが少ないことから古いモデルでも長く使うことができ、メンテナンスをせずにほったらかしてもかなりの期間動作したりもする。 価値が下がらない、換金性の高いブランドとしても有名。
オイスターケースは防水機能だけではなく防塵機能も評価され、砂漠の多いアラブ世界でも好評。多くのアラブの王族を顧客についている。 また、映画の世界でも登場しており、初代ジェームズボンド、ショーンコネリーはロレックスの時計「サブマリーナ」を身に着けている。
<ロレックス rolex の売却・買取・査定なら時計一括査定のPiAZO>
http://piazo.jp/
子育て必勝法
私の子育て必勝法
必勝法なので、新聞にはあまりおいそれと書かないけども
講演会とかでなら言う、私の子育て必勝法。
頭に来たら酒を飲め。
それで気分が良くなったら勝ちです。
土曜日に同じ境遇(2児の母で、下が0歳の子持ち)のユッチンが
遊びに来てくれて、
夜泣きのせいでここ3年ほど夜にきちんと眠れてないって話になったんだけど、
その話だったら、なんとか解決方法があるわってんで、
教えてみたんですが。
スイッチかあさん、何年かぶりの夜泣きに頭に来ちゃって、
アルコール度数96度のポーランド産のウォッカを
リンゴジュースに混ぜて飲んでみたの。
そうしたらベッドに入るや速攻で寝ちゃって、
4歳児も0歳児もふと気付けば
夜中にグーグー寝てたのね。
ようは、0歳児も4歳児も構ってもらいたいから
騒ぐわけで。
ある程度子供にかまったら、9時なら9時って時間を決めて、
酒飲んで寝ちゃえばいいんですよ。
ベッドから子供が落ちても大丈夫なように床に布団でも敷いて。
あまりお酒が強くないスイッチかあさんは、
缶ビール1本で十分酔えます。
もやしもんの8巻を読むと、ビールが飲みたくなりますね。
色々飲み比べてみましたが、今のところ
銀河高原ビールが私の中で最強です。
ヘンプビール「麻物語」と、タメを張れる美味しさ。
なのに青森県内ではスーパーで売ってる気軽さが良いです!
フルーティーで味わいが深いんです。銀河高原ビールの青いヤツ。
あと、黒ビールですっげえ美味いと思ったのは、
恐山ラガービール。(笑)
「世界初! お寺でビール!」というあおり文句に惹かれて
青森空港で購入しましたが。
もう一度飲んでみたいと思っています。
育児はビールでも飲みながら、てきとうにやるのが1番です。
念のため。飲み過ぎ注意ね!
必勝法なので、新聞にはあまりおいそれと書かないけども
講演会とかでなら言う、私の子育て必勝法。
頭に来たら酒を飲め。
それで気分が良くなったら勝ちです。
土曜日に同じ境遇(2児の母で、下が0歳の子持ち)のユッチンが
遊びに来てくれて、
夜泣きのせいでここ3年ほど夜にきちんと眠れてないって話になったんだけど、
その話だったら、なんとか解決方法があるわってんで、
教えてみたんですが。
スイッチかあさん、何年かぶりの夜泣きに頭に来ちゃって、
アルコール度数96度のポーランド産のウォッカを
リンゴジュースに混ぜて飲んでみたの。
そうしたらベッドに入るや速攻で寝ちゃって、
4歳児も0歳児もふと気付けば
夜中にグーグー寝てたのね。
ようは、0歳児も4歳児も構ってもらいたいから
騒ぐわけで。
ある程度子供にかまったら、9時なら9時って時間を決めて、
酒飲んで寝ちゃえばいいんですよ。
ベッドから子供が落ちても大丈夫なように床に布団でも敷いて。
あまりお酒が強くないスイッチかあさんは、
缶ビール1本で十分酔えます。
もやしもんの8巻を読むと、ビールが飲みたくなりますね。
色々飲み比べてみましたが、今のところ
銀河高原ビールが私の中で最強です。
ヘンプビール「麻物語」と、タメを張れる美味しさ。
なのに青森県内ではスーパーで売ってる気軽さが良いです!
フルーティーで味わいが深いんです。銀河高原ビールの青いヤツ。
あと、黒ビールですっげえ美味いと思ったのは、
恐山ラガービール。(笑)
「世界初! お寺でビール!」というあおり文句に惹かれて
青森空港で購入しましたが。
もう一度飲んでみたいと思っています。
育児はビールでも飲みながら、てきとうにやるのが1番です。
念のため。飲み過ぎ注意ね!
2009年11月23日
高級ホテルのバイキングは儲かるのか? 儲けのカラクリは意外なところにあった
高級ホテルのバイキングは儲かるのか? 儲けのカラクリは意外なところにあった
帝国ホテルやホテルオークラなどの高級ホテルで、ランチバイキング(2500円〜5000円程度)やケーキバイキング(1500円〜3000円程度)など食べ放題のサービス「ホテルバイキング」が定着している。
これまでバイキングといえば焼肉店や寿司屋などの専門店がファミリー層獲得のために手ごろな定額料金で行う食べ放題サービスという印象が強かったが、最近ではローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材を盛り込んだ一流ホテルのバイキングが女性に好評を博している。
利用した客からは「高級食材をバイキングで提供したら利益は出ないはず。宿泊客集めの苦肉の策なのでは? 」と疑問の声もあがるが、はたしてどのようなカラクリになっているのか。
結論から言えば、バイキングでホテル側はしっかりと儲けている。ホテルのバイキングでは20〜30種類の料理が並べられているが、ローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材が目玉商品として目立っている一方で、その他のメニューは比較的原価のかからないサラダやスクランブルエッグが中心だ。そのためトータルでは1人3000円の価格設定でも儲けの出るメニュー構成となっているのだ。
他にもバイキングの強みが2点ある。それが「在庫」と「人件費」。
バイキングにおける在庫とは料理のこと。本来のレストランであればいつ注文を受けてもいいように、在庫を多めに用意しておく必要があるが、この場合注文が入らなかった時には大量の在庫が発生してしまう。テーブルに出ない食材は廃棄され、仕入れに要した原価はムダとなってしまうのだ。しかしバイキングならばあらかじめ限られたメニューのみを用意しておけば済むので仕入れコストを低減でき、さらに大量仕入れによるディスカウントも得られるのだ。
また一般のレストランで食材とともにコストの中心となるのが人件費。フロアに複数のスタッフを配備する必要がある。しかしバイキングならば飲み物さえもセルフサービスなので、数人のスタッフで回すことができる。グループで訪れた客がワイワイと料理を盛る一方で、人件費をかなり圧縮できるのだ。
主婦やOLを中心に手ごろな価格で高級料理を堪能したい人にとって「ホテルバイキング」は良い機会となっている。
帝国ホテルやホテルオークラなどの高級ホテルで、ランチバイキング(2500円〜5000円程度)やケーキバイキング(1500円〜3000円程度)など食べ放題のサービス「ホテルバイキング」が定着している。
これまでバイキングといえば焼肉店や寿司屋などの専門店がファミリー層獲得のために手ごろな定額料金で行う食べ放題サービスという印象が強かったが、最近ではローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材を盛り込んだ一流ホテルのバイキングが女性に好評を博している。
利用した客からは「高級食材をバイキングで提供したら利益は出ないはず。宿泊客集めの苦肉の策なのでは? 」と疑問の声もあがるが、はたしてどのようなカラクリになっているのか。
結論から言えば、バイキングでホテル側はしっかりと儲けている。ホテルのバイキングでは20〜30種類の料理が並べられているが、ローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材が目玉商品として目立っている一方で、その他のメニューは比較的原価のかからないサラダやスクランブルエッグが中心だ。そのためトータルでは1人3000円の価格設定でも儲けの出るメニュー構成となっているのだ。
他にもバイキングの強みが2点ある。それが「在庫」と「人件費」。
バイキングにおける在庫とは料理のこと。本来のレストランであればいつ注文を受けてもいいように、在庫を多めに用意しておく必要があるが、この場合注文が入らなかった時には大量の在庫が発生してしまう。テーブルに出ない食材は廃棄され、仕入れに要した原価はムダとなってしまうのだ。しかしバイキングならばあらかじめ限られたメニューのみを用意しておけば済むので仕入れコストを低減でき、さらに大量仕入れによるディスカウントも得られるのだ。
また一般のレストランで食材とともにコストの中心となるのが人件費。フロアに複数のスタッフを配備する必要がある。しかしバイキングならば飲み物さえもセルフサービスなので、数人のスタッフで回すことができる。グループで訪れた客がワイワイと料理を盛る一方で、人件費をかなり圧縮できるのだ。
主婦やOLを中心に手ごろな価格で高級料理を堪能したい人にとって「ホテルバイキング」は良い機会となっている。
2009年11月21日
卑弥呼の謎
卑弥呼の謎
歴史書に卑弥呼と書くのは間違い。 正しくは”日の御子である。
卑弥呼とは、古事記に書いて書いてあるように、日の御子(つまり、天皇の古い呼び名)のことで、「ひのみこ」を中国人読みをして→「ひみこ」→中国独特の蔑称漢字を宛てて→卑弥呼とした、日の御子が正しい。日本歴史の第一人者である本居宣長が魏志倭人伝を見て怒り、卑弥呼は日の御子ではない、九州のどこかの豪族であると言ったため邪馬台国の九州説が生まれたが、本居宣長の言葉尻でなく本心を読みとらなければならない。
古代人は現代人より頭が良いかもしれない。
農耕文化が始まった時、10人の食糧が7人で生産出来るようになった。3人が失業という大不況が生まれ、人間は集合して国を作り、農民は生産の30%を国に納め、国はそれを失業対策事業としてピラミッドや万里の長城や古墳を作った。王は金持ちから税を取り失業者に仕事と金を与えたと解釈すべきで、現在の不況対策に劣らない。新規事業も育成したから鉄器や織物が出来た、住居も改善された。
中央集権が成立したときは史跡が出来る。
中央集権が出来れば、中央に税金が集まる。中央配下の軍隊もできる。日本では法隆寺が最古の遺跡であるから、飛鳥時代が確固たる中央集権の成立である。日本軍(防人)もそのころ始まった。古墳時代は大和の国のものが大きいが、安い税金か寄進程度のもが集まったと思われる。日の御子は日本の王というより、ローマ法王に近い存在で寄進の額は少ないが権威があり、日本に一人だけであった。
日の御子が即位したのは2000年前。
2000年前から古墳時代が始まった。各地でその頃からの古墳が発見されることは、”くに”という地域集合体が完成し、失業対策として古墳築造が必要になったことが考えられる。その頃”くに”の長の仕事は神のお告げを聞き(精神統一をして判断し)法令発布、裁判長、警察長官、豊作祈願、を務めたので{神の御子、略して御子}と呼ばれたと仮定すれば、全国を代表する御子を(日の御子)と呼ぶのが納得できる。
大陸の歴史で日本の歩みを推定すると大間違いする。
1500年以前の世界の歴史は、エジプト、中近東、ギリシャローマ、インド、中国にしか資料がないので、学者たちはこれを研究する、強引に日本に当てはめれば大きな誤りを冒す。第一に国の意味が違う、日本の”くに”と大陸の”国”とは意味が違う。くにの境は中心から歩いて10里(40KM)以内で山の分水嶺の所を境とする。”くに”は弥生時代から明治時代まで2000年も続いている。日本は全国というように“くに”の集合体である。大陸の国とは同一支配権の及ぶ範囲のことであり全く意味が違う。
歴史書に卑弥呼と書くのは間違い。 正しくは”日の御子である。
卑弥呼とは、古事記に書いて書いてあるように、日の御子(つまり、天皇の古い呼び名)のことで、「ひのみこ」を中国人読みをして→「ひみこ」→中国独特の蔑称漢字を宛てて→卑弥呼とした、日の御子が正しい。日本歴史の第一人者である本居宣長が魏志倭人伝を見て怒り、卑弥呼は日の御子ではない、九州のどこかの豪族であると言ったため邪馬台国の九州説が生まれたが、本居宣長の言葉尻でなく本心を読みとらなければならない。
古代人は現代人より頭が良いかもしれない。
農耕文化が始まった時、10人の食糧が7人で生産出来るようになった。3人が失業という大不況が生まれ、人間は集合して国を作り、農民は生産の30%を国に納め、国はそれを失業対策事業としてピラミッドや万里の長城や古墳を作った。王は金持ちから税を取り失業者に仕事と金を与えたと解釈すべきで、現在の不況対策に劣らない。新規事業も育成したから鉄器や織物が出来た、住居も改善された。
中央集権が成立したときは史跡が出来る。
中央集権が出来れば、中央に税金が集まる。中央配下の軍隊もできる。日本では法隆寺が最古の遺跡であるから、飛鳥時代が確固たる中央集権の成立である。日本軍(防人)もそのころ始まった。古墳時代は大和の国のものが大きいが、安い税金か寄進程度のもが集まったと思われる。日の御子は日本の王というより、ローマ法王に近い存在で寄進の額は少ないが権威があり、日本に一人だけであった。
日の御子が即位したのは2000年前。
2000年前から古墳時代が始まった。各地でその頃からの古墳が発見されることは、”くに”という地域集合体が完成し、失業対策として古墳築造が必要になったことが考えられる。その頃”くに”の長の仕事は神のお告げを聞き(精神統一をして判断し)法令発布、裁判長、警察長官、豊作祈願、を務めたので{神の御子、略して御子}と呼ばれたと仮定すれば、全国を代表する御子を(日の御子)と呼ぶのが納得できる。
大陸の歴史で日本の歩みを推定すると大間違いする。
1500年以前の世界の歴史は、エジプト、中近東、ギリシャローマ、インド、中国にしか資料がないので、学者たちはこれを研究する、強引に日本に当てはめれば大きな誤りを冒す。第一に国の意味が違う、日本の”くに”と大陸の”国”とは意味が違う。くにの境は中心から歩いて10里(40KM)以内で山の分水嶺の所を境とする。”くに”は弥生時代から明治時代まで2000年も続いている。日本は全国というように“くに”の集合体である。大陸の国とは同一支配権の及ぶ範囲のことであり全く意味が違う。
2009年11月20日
サトエリが薬物でマーク!?原因はあの人物との 裏芸能
サトエリが薬物でマーク!?原因はあの人物との
女優の佐藤江梨子に薬物疑惑が!?
原因は元カレの存在とされている。
沢尻エリカの旦那、高城剛の存在が…
沢尻エリカが尿検査させられ、
事務所を解雇になったという報道があった。
元カレの高城剛は過去に薬をしていたとも。。。
高城剛が昔から薬に手を染めてのであれば、
元カノのサトエリも疑惑として浮上する…
サトエリ クスリ疑惑の衝撃写真はこちらから↓
女優の佐藤江梨子に薬物疑惑が!?
原因は元カレの存在とされている。
沢尻エリカの旦那、高城剛の存在が…
沢尻エリカが尿検査させられ、
事務所を解雇になったという報道があった。
元カレの高城剛は過去に薬をしていたとも。。。
高城剛が昔から薬に手を染めてのであれば、
元カノのサトエリも疑惑として浮上する…
サトエリ クスリ疑惑の衝撃写真はこちらから↓
仲間由紀恵、交際報道否定 裏芸能界
仲間由紀恵、交際報道否定
仲間由紀恵が、現在出演中のテレビ朝日系ドラマ『アンタッチャブル 〜事件記者・鳴海遼子〜』で共演する俳優・田中哲司と熱愛中であると18日付の日刊スポーツ紙が報じたことを受け、同日午後、仲間の所属事務所がコメントを発表。
「番組で何度か共演させて頂いておりますので、他の共演者の皆さんとお食事をご一緒させて頂いたり、鍋パーティをしたりと仲の良い友人の一人です。現況はそれ以上でもなくそれ以下でもないとのことです」としている。
現在放送中のドラマ『アンタッチャブル〜』で2人はそれぞれ、仲間が三流雑誌の記者役、田中は彼女の上司となる編集長役を演じている。
同紙では6年来の知人だった2人は、2007年のTBS系ドラマ『ジョシデカ!-女子刑事-』での共演をきっかけに親しくなり、自然と恋愛関係に発展。
放送終了後の昨年より交際をスタートさせたと報じている。
仲間由紀恵が、現在出演中のテレビ朝日系ドラマ『アンタッチャブル 〜事件記者・鳴海遼子〜』で共演する俳優・田中哲司と熱愛中であると18日付の日刊スポーツ紙が報じたことを受け、同日午後、仲間の所属事務所がコメントを発表。
「番組で何度か共演させて頂いておりますので、他の共演者の皆さんとお食事をご一緒させて頂いたり、鍋パーティをしたりと仲の良い友人の一人です。現況はそれ以上でもなくそれ以下でもないとのことです」としている。
現在放送中のドラマ『アンタッチャブル〜』で2人はそれぞれ、仲間が三流雑誌の記者役、田中は彼女の上司となる編集長役を演じている。
同紙では6年来の知人だった2人は、2007年のTBS系ドラマ『ジョシデカ!-女子刑事-』での共演をきっかけに親しくなり、自然と恋愛関係に発展。
放送終了後の昨年より交際をスタートさせたと報じている。
ヌーボーに冷や水?「ペットボトル入り禁止を」と生産地代表者
ヌーボーに冷や水?「ペットボトル入り禁止を」と生産地代表者
フランス産新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が解禁された19日、来日中の生産地代表者が東京・南麻布の駐日フランス大使公邸で記者会見し、日本市場で今年、相次いで発売された安価なペットボトル入りヌーボーについて、伝統や品質保持の問題を理由に挙げ、「ペットボトルには反対。禁止されるよう対応したい」と語った。日本はボージョレ・ヌーボーの世界最大の輸入国。その“お得意さま”に冷や水を浴びせたともいえ、現地生産者や日本の輸入販売会社、消費者も巻き込み、波紋を呼びそうだ。
発言したのは、自らも生産者である「AOCボージョレ/ボージョレ・ヴィラージュ統制委員会」のダニエル・ビュリア会長。ビュリア会長は「ペットボトルは(ガラス瓶に比べ軽いため)輸送費が安いことなどから価格を下げることができたのだと思う」との見解を示しながらも、低価格化により減少が続くヌーボーの販売数量の好転が期待できることに対しては、「経済的な側面(利点)もあるが、長期的展望に立ち、量より質を選ぶ」と述べた。
また、「ペットボトルの中では(品質は)6カ月以上もたない」との持論も展開。「伝統を重んじたいので、生産者としてはペットボトルには反対。造り手の団体としては禁止しようと考えており、来年春前には決着をつけておきたい」と語った。
同席したフランス食品振興会(東京・恵比寿)のシャルル・デュラン日本代表も「イメージの問題もある。日本の場合、ワインを飲む機会が1年に1、2回という人も多い。記念日や贈答品として購入する人もいる。ガラス製の瓶に入っているほうがずっとイメージが良い」とビュリア会長の発言を後押しした。
今年のヌーボー商戦では、メルシャンが同社のボージョレ・ヌーボー商品としては初めてペットボトルを採用。価格は750ミリリットル入りでガラス瓶より15%安い2020円前後となっている。また、サッポロビールやキッコーマンもペットボトル入りを発売。このほか、スーパーマーケットの西友は750ミリリットル入りペットボトルで890円、イオンが同量のペットボトルで980円の商品を展開している。
輸入販売会社などによると、軽量なペットボトルは輸送コストを減らせることに加え、輸送時に発生する二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながるという。
ビュリア会長の今回の発言に対し、メルシャンでは「弊社が取り扱っているペットボトルは、その製造工程について特許がとられており、UV(紫外線)フィルターの加工が施されているとともに、ガラス瓶と同等のワインが酸素に触れにくい性能を持ち合わせている。消費者の方々にワインをもっと手軽に、身近に感じていただける商品であり、環境や機能面で自信を持っている」(コーポレートコミュニケーション推進部)と説明している。
ボージョレ・ヌーボーの対日輸出数量は年々、減少を続けており、フランス通関実績によると、平成16年の104万ケース(1ケース=750ミリリットル ×12本)をピークに、20年まで4年連続で縮小した。メルシャンの試算では、今年も前年比で約2割減の45万ケースまで減少すると見込んでいる。
フランス産新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が解禁された19日、来日中の生産地代表者が東京・南麻布の駐日フランス大使公邸で記者会見し、日本市場で今年、相次いで発売された安価なペットボトル入りヌーボーについて、伝統や品質保持の問題を理由に挙げ、「ペットボトルには反対。禁止されるよう対応したい」と語った。日本はボージョレ・ヌーボーの世界最大の輸入国。その“お得意さま”に冷や水を浴びせたともいえ、現地生産者や日本の輸入販売会社、消費者も巻き込み、波紋を呼びそうだ。
発言したのは、自らも生産者である「AOCボージョレ/ボージョレ・ヴィラージュ統制委員会」のダニエル・ビュリア会長。ビュリア会長は「ペットボトルは(ガラス瓶に比べ軽いため)輸送費が安いことなどから価格を下げることができたのだと思う」との見解を示しながらも、低価格化により減少が続くヌーボーの販売数量の好転が期待できることに対しては、「経済的な側面(利点)もあるが、長期的展望に立ち、量より質を選ぶ」と述べた。
また、「ペットボトルの中では(品質は)6カ月以上もたない」との持論も展開。「伝統を重んじたいので、生産者としてはペットボトルには反対。造り手の団体としては禁止しようと考えており、来年春前には決着をつけておきたい」と語った。
同席したフランス食品振興会(東京・恵比寿)のシャルル・デュラン日本代表も「イメージの問題もある。日本の場合、ワインを飲む機会が1年に1、2回という人も多い。記念日や贈答品として購入する人もいる。ガラス製の瓶に入っているほうがずっとイメージが良い」とビュリア会長の発言を後押しした。
今年のヌーボー商戦では、メルシャンが同社のボージョレ・ヌーボー商品としては初めてペットボトルを採用。価格は750ミリリットル入りでガラス瓶より15%安い2020円前後となっている。また、サッポロビールやキッコーマンもペットボトル入りを発売。このほか、スーパーマーケットの西友は750ミリリットル入りペットボトルで890円、イオンが同量のペットボトルで980円の商品を展開している。
輸入販売会社などによると、軽量なペットボトルは輸送コストを減らせることに加え、輸送時に発生する二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながるという。
ビュリア会長の今回の発言に対し、メルシャンでは「弊社が取り扱っているペットボトルは、その製造工程について特許がとられており、UV(紫外線)フィルターの加工が施されているとともに、ガラス瓶と同等のワインが酸素に触れにくい性能を持ち合わせている。消費者の方々にワインをもっと手軽に、身近に感じていただける商品であり、環境や機能面で自信を持っている」(コーポレートコミュニケーション推進部)と説明している。
ボージョレ・ヌーボーの対日輸出数量は年々、減少を続けており、フランス通関実績によると、平成16年の104万ケース(1ケース=750ミリリットル ×12本)をピークに、20年まで4年連続で縮小した。メルシャンの試算では、今年も前年比で約2割減の45万ケースまで減少すると見込んでいる。
2009年11月18日
人はなぜ、「衝動買い」をしてしまうのか(プレジデント) - Yahoo!ニュース
人はなぜ、「衝動買い」をしてしまうのか
ハサミの値段はルーレットで決まる
なぜ、人間は衝動買いをしてしまうのだろうか。
NHKの「ためしてガッテン」で「脳に待った! 衝動買いドキドキ心理学」という特集を監修し、次のような実験を行った。
被験者に「よくあるハサミ」を見せ「このハサミは何円するでしょう」との質問をする。ただし質問に答える前に、200から2000まで、200の数字ごとに刻みをつけたルーレットを回してもらった。
ルーレットが止まった数字を確認した後、先ほどのハサミを見せ、値段を尋ねる。すると面白いことに、本来は何の関連性もないはずのルーレットの数字に被験者は引きずられ、ルーレットで出た数字に近い金額をハサミの値段として答えた。
実験の被験者60人のデータによると、ルーレットの数字が小さい(200〜1000)人と、大きい(1200〜2000)人の間で、ハサミの値段の見積もりに700円以上の差が出た。400の数値が出れば「100円ショップに売ってそう」、反対に、高い数値が出ると「質が高そう」「よく切れそう」として高い値段を答えたのだ。ルーレットとハサミの値段が全く関係ないとわかっていても、その通りに行動できないのだ。
ハサミという、身の回りにある日常品についてもこうなのだから、よく知らない商品を選ぶときは、口コミ、コマーシャル、あるいは「限定品」「希望小売価格から50%割引」という魅力的に思える情報によってコロッと行動が変わってしまう。
人間は不確実な事象について予測をするとき、初めにある値(アンカー)を設定、その後で調整をして予測を行う。しかし、最終的な予測値が最初に設定する値に引きずられてしまい、十分な調整ができないことがある。この場合、ルーレットの値がアンカーで、ハサミの値段についての最終的な予測が、アンカーに引きずられていることになる。こうしたバイアスのかかる結果を「アンカリング効果」という。
2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは元来心理学者だった。
カーネマンは、新古典派経済学が前提としてきた「(合理的)経済人」というテーゼを問い直した。
「経済人」とは、わかりやすく説明すると、将来のことも含めて何から何まで期待値の計算が完全にできる人。たとえば、なにか行動を起こす際も、その結果どうなるか、どれが一番満足を得る行動なのかが判断できる。加えて、一度決めたことは絶対に実行できる。たとえば禁煙、ダイエットも決心したら絶対にできることを前提にしている。
しかし「経済人」というモデルは普通に考えても成立しない。
計算が完璧にでき、ものを買うときには、自分の予算の中でなにをどれだけ買ったら満足が一番いくかが完璧にわかる。将来も常に確率的に予測できる。というような人が現実的にいるのだろうか。
先ほどの例で言えば、本当の「経済人」だったら、禁煙、ダイエットが必要な状況にはそもそも陥らないはずだ。禁煙、ダイエットをしなければならない「経済人」など論理的にもありえないのだ。
感情、気分的なものにも振り回されるし、頭をフルに動かして考えるということはエネルギーがいるので、極力節約しようとするのが人間、というのがカーネマンの前提だ。
消費者がCMに振り回されやすいのも同じこと。「経済人」だったら複数ある中からどの商品を購入すれば一番得かということが、瞬時に判断できる。しかし実際は商品の詳細な情報などはなかなかわからないし、適正価格を知っている人間はごく一部だ。
■人類がアフリカにいた頃の習慣
昨年のリーマン・ショック以来の世界不況の原因の一端もここにあると考えられる。サブプライムローンの証券化商品について、買う側は品質評価、つまりリスクの高低などを自分では判断しえなかった。そこで格付け会社に全幅の信頼を置いていたのだが、その格付けを信頼した多くの人が破産してしまった。
買い手が「ちょっとおかしい」とでも合理的に判断できれば回避できた事態のはず。安易なヒューリスティクスに頼ったことがマイナスに大きく作用した好例といえる。
反対にリスクを恐れて行動できないということも起こりうるだろう。転職を勧めるヘッドハンターが提示した給与、環境、役職・地位などの条件が、明らかに現在の職場よりも良かったとしても、今の仕事を続けるという選択をする人は多い。言葉ではうまく説明できない非合理的な行動を人間はとるのだ。
では、なぜ人間は合理的な「経済人」にはなれないのか、些細な情報や感情に振り回される存在なのか。カーネマン自身が研究の中で言及しているわけではないが、行動経済学の枠組みから辿っていくことができる。
話は原始人類まで遡る。彼らはアフリカのサバンナで何万年にもわたって狩猟採集生活を行ってきた。人類はこの環境に適応した期間が莫大な長さになるのに、ここ数百年の環境があまりにも急激に変わりすぎて、人間の脳や頭が適応しきれない状況ができているようだ。ストレスやその他、精神疾患などの病気も、こんなところに、そもそもの原因があるといわれている。現代人の多くは甘い物や脂っぽい食べ物を嗜好するが、決して現代生活に適しているとはいえない。だからこそ多くの人がダイエットに迫られ、しかも大抵うまくいかない。
しかし、アフリカのサバンナでは「甘く、脂肪を好む」種が生き抜いて代々子孫を残してきた。甘い物、脂っこい食べ物はカロリーも高いのだから、当然といえば当然。そうした嗜好を持たない者は数万年にわたって淘汰されてきた。
些細な情報に左右される衝動買いや限定品買いといった行動も、目の前にあるものをすぐに食べるのが生存競争では必須であり、なおかつ合理的であったことに由来する。そうした思考ないし行動の持ち主が代々子孫を残した。そうでなければ淘汰にさらされる。
些細な情報に振り回されるというのも、考えてみれば原始人類は100〜150人程度の限定した集団で生活していた。その内部の情報を疑う必要もなかったので、情報が入ってくればすぐに行動するのが当時としては合理的であった。そうした反応が現在にいたるまで身についている。そういった集団内の常識に縛られ、合理的な行動を起こすことをためらうのだ。
行動経済学の研究は今、「幸福」を研究するところまで広がっている(上図)。所得が小さいときは、所得という尺度は幸福度に大きく貢献するという。しかし、所得がある程度になると尺度の比重として下がり、人間関係、仕事の満足度、といったものが上位にランクしてくるという。
合理性の追求が幸福の絶対的要素ではない。衝動買いやリスクを取らないという生き方も、幸福の要素になりうる。
以上のような議論をすると、消費者にどうやって衝動買いをさせるのか教えてほしい、というご依頼を企業側からいただく。
小売りや量販店の値札のつけ方を見ても、人間が「経済人」として合理的に行動するのでなく、「感情」で動くことを企業は経験的に知っているようだ。私を招いて論理的に学びなおし、企業の販売戦略に活かしたいのであろう。有り難い申し出ではあるのだが、私は消費者の側に立ち、そんな企業に騙されることのない、より賢い生き方を啓発していきたい。
ハサミの値段はルーレットで決まる
なぜ、人間は衝動買いをしてしまうのだろうか。
NHKの「ためしてガッテン」で「脳に待った! 衝動買いドキドキ心理学」という特集を監修し、次のような実験を行った。
被験者に「よくあるハサミ」を見せ「このハサミは何円するでしょう」との質問をする。ただし質問に答える前に、200から2000まで、200の数字ごとに刻みをつけたルーレットを回してもらった。
ルーレットが止まった数字を確認した後、先ほどのハサミを見せ、値段を尋ねる。すると面白いことに、本来は何の関連性もないはずのルーレットの数字に被験者は引きずられ、ルーレットで出た数字に近い金額をハサミの値段として答えた。
実験の被験者60人のデータによると、ルーレットの数字が小さい(200〜1000)人と、大きい(1200〜2000)人の間で、ハサミの値段の見積もりに700円以上の差が出た。400の数値が出れば「100円ショップに売ってそう」、反対に、高い数値が出ると「質が高そう」「よく切れそう」として高い値段を答えたのだ。ルーレットとハサミの値段が全く関係ないとわかっていても、その通りに行動できないのだ。
ハサミという、身の回りにある日常品についてもこうなのだから、よく知らない商品を選ぶときは、口コミ、コマーシャル、あるいは「限定品」「希望小売価格から50%割引」という魅力的に思える情報によってコロッと行動が変わってしまう。
人間は不確実な事象について予測をするとき、初めにある値(アンカー)を設定、その後で調整をして予測を行う。しかし、最終的な予測値が最初に設定する値に引きずられてしまい、十分な調整ができないことがある。この場合、ルーレットの値がアンカーで、ハサミの値段についての最終的な予測が、アンカーに引きずられていることになる。こうしたバイアスのかかる結果を「アンカリング効果」という。
2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは元来心理学者だった。
カーネマンは、新古典派経済学が前提としてきた「(合理的)経済人」というテーゼを問い直した。
「経済人」とは、わかりやすく説明すると、将来のことも含めて何から何まで期待値の計算が完全にできる人。たとえば、なにか行動を起こす際も、その結果どうなるか、どれが一番満足を得る行動なのかが判断できる。加えて、一度決めたことは絶対に実行できる。たとえば禁煙、ダイエットも決心したら絶対にできることを前提にしている。
しかし「経済人」というモデルは普通に考えても成立しない。
計算が完璧にでき、ものを買うときには、自分の予算の中でなにをどれだけ買ったら満足が一番いくかが完璧にわかる。将来も常に確率的に予測できる。というような人が現実的にいるのだろうか。
先ほどの例で言えば、本当の「経済人」だったら、禁煙、ダイエットが必要な状況にはそもそも陥らないはずだ。禁煙、ダイエットをしなければならない「経済人」など論理的にもありえないのだ。
感情、気分的なものにも振り回されるし、頭をフルに動かして考えるということはエネルギーがいるので、極力節約しようとするのが人間、というのがカーネマンの前提だ。
消費者がCMに振り回されやすいのも同じこと。「経済人」だったら複数ある中からどの商品を購入すれば一番得かということが、瞬時に判断できる。しかし実際は商品の詳細な情報などはなかなかわからないし、適正価格を知っている人間はごく一部だ。
■人類がアフリカにいた頃の習慣
昨年のリーマン・ショック以来の世界不況の原因の一端もここにあると考えられる。サブプライムローンの証券化商品について、買う側は品質評価、つまりリスクの高低などを自分では判断しえなかった。そこで格付け会社に全幅の信頼を置いていたのだが、その格付けを信頼した多くの人が破産してしまった。
買い手が「ちょっとおかしい」とでも合理的に判断できれば回避できた事態のはず。安易なヒューリスティクスに頼ったことがマイナスに大きく作用した好例といえる。
反対にリスクを恐れて行動できないということも起こりうるだろう。転職を勧めるヘッドハンターが提示した給与、環境、役職・地位などの条件が、明らかに現在の職場よりも良かったとしても、今の仕事を続けるという選択をする人は多い。言葉ではうまく説明できない非合理的な行動を人間はとるのだ。
では、なぜ人間は合理的な「経済人」にはなれないのか、些細な情報や感情に振り回される存在なのか。カーネマン自身が研究の中で言及しているわけではないが、行動経済学の枠組みから辿っていくことができる。
話は原始人類まで遡る。彼らはアフリカのサバンナで何万年にもわたって狩猟採集生活を行ってきた。人類はこの環境に適応した期間が莫大な長さになるのに、ここ数百年の環境があまりにも急激に変わりすぎて、人間の脳や頭が適応しきれない状況ができているようだ。ストレスやその他、精神疾患などの病気も、こんなところに、そもそもの原因があるといわれている。現代人の多くは甘い物や脂っぽい食べ物を嗜好するが、決して現代生活に適しているとはいえない。だからこそ多くの人がダイエットに迫られ、しかも大抵うまくいかない。
しかし、アフリカのサバンナでは「甘く、脂肪を好む」種が生き抜いて代々子孫を残してきた。甘い物、脂っこい食べ物はカロリーも高いのだから、当然といえば当然。そうした嗜好を持たない者は数万年にわたって淘汰されてきた。
些細な情報に左右される衝動買いや限定品買いといった行動も、目の前にあるものをすぐに食べるのが生存競争では必須であり、なおかつ合理的であったことに由来する。そうした思考ないし行動の持ち主が代々子孫を残した。そうでなければ淘汰にさらされる。
些細な情報に振り回されるというのも、考えてみれば原始人類は100〜150人程度の限定した集団で生活していた。その内部の情報を疑う必要もなかったので、情報が入ってくればすぐに行動するのが当時としては合理的であった。そうした反応が現在にいたるまで身についている。そういった集団内の常識に縛られ、合理的な行動を起こすことをためらうのだ。
行動経済学の研究は今、「幸福」を研究するところまで広がっている(上図)。所得が小さいときは、所得という尺度は幸福度に大きく貢献するという。しかし、所得がある程度になると尺度の比重として下がり、人間関係、仕事の満足度、といったものが上位にランクしてくるという。
合理性の追求が幸福の絶対的要素ではない。衝動買いやリスクを取らないという生き方も、幸福の要素になりうる。
以上のような議論をすると、消費者にどうやって衝動買いをさせるのか教えてほしい、というご依頼を企業側からいただく。
小売りや量販店の値札のつけ方を見ても、人間が「経済人」として合理的に行動するのでなく、「感情」で動くことを企業は経験的に知っているようだ。私を招いて論理的に学びなおし、企業の販売戦略に活かしたいのであろう。有り難い申し出ではあるのだが、私は消費者の側に立ち、そんな企業に騙されることのない、より賢い生き方を啓発していきたい。