2009年11月20日
ヌーボーに冷や水?「ペットボトル入り禁止を」と生産地代表者
ヌーボーに冷や水?「ペットボトル入り禁止を」と生産地代表者
フランス産新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が解禁された19日、来日中の生産地代表者が東京・南麻布の駐日フランス大使公邸で記者会見し、日本市場で今年、相次いで発売された安価なペットボトル入りヌーボーについて、伝統や品質保持の問題を理由に挙げ、「ペットボトルには反対。禁止されるよう対応したい」と語った。日本はボージョレ・ヌーボーの世界最大の輸入国。その“お得意さま”に冷や水を浴びせたともいえ、現地生産者や日本の輸入販売会社、消費者も巻き込み、波紋を呼びそうだ。
発言したのは、自らも生産者である「AOCボージョレ/ボージョレ・ヴィラージュ統制委員会」のダニエル・ビュリア会長。ビュリア会長は「ペットボトルは(ガラス瓶に比べ軽いため)輸送費が安いことなどから価格を下げることができたのだと思う」との見解を示しながらも、低価格化により減少が続くヌーボーの販売数量の好転が期待できることに対しては、「経済的な側面(利点)もあるが、長期的展望に立ち、量より質を選ぶ」と述べた。
また、「ペットボトルの中では(品質は)6カ月以上もたない」との持論も展開。「伝統を重んじたいので、生産者としてはペットボトルには反対。造り手の団体としては禁止しようと考えており、来年春前には決着をつけておきたい」と語った。
同席したフランス食品振興会(東京・恵比寿)のシャルル・デュラン日本代表も「イメージの問題もある。日本の場合、ワインを飲む機会が1年に1、2回という人も多い。記念日や贈答品として購入する人もいる。ガラス製の瓶に入っているほうがずっとイメージが良い」とビュリア会長の発言を後押しした。
今年のヌーボー商戦では、メルシャンが同社のボージョレ・ヌーボー商品としては初めてペットボトルを採用。価格は750ミリリットル入りでガラス瓶より15%安い2020円前後となっている。また、サッポロビールやキッコーマンもペットボトル入りを発売。このほか、スーパーマーケットの西友は750ミリリットル入りペットボトルで890円、イオンが同量のペットボトルで980円の商品を展開している。
輸入販売会社などによると、軽量なペットボトルは輸送コストを減らせることに加え、輸送時に発生する二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながるという。
ビュリア会長の今回の発言に対し、メルシャンでは「弊社が取り扱っているペットボトルは、その製造工程について特許がとられており、UV(紫外線)フィルターの加工が施されているとともに、ガラス瓶と同等のワインが酸素に触れにくい性能を持ち合わせている。消費者の方々にワインをもっと手軽に、身近に感じていただける商品であり、環境や機能面で自信を持っている」(コーポレートコミュニケーション推進部)と説明している。
ボージョレ・ヌーボーの対日輸出数量は年々、減少を続けており、フランス通関実績によると、平成16年の104万ケース(1ケース=750ミリリットル ×12本)をピークに、20年まで4年連続で縮小した。メルシャンの試算では、今年も前年比で約2割減の45万ケースまで減少すると見込んでいる。
フランス産新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が解禁された19日、来日中の生産地代表者が東京・南麻布の駐日フランス大使公邸で記者会見し、日本市場で今年、相次いで発売された安価なペットボトル入りヌーボーについて、伝統や品質保持の問題を理由に挙げ、「ペットボトルには反対。禁止されるよう対応したい」と語った。日本はボージョレ・ヌーボーの世界最大の輸入国。その“お得意さま”に冷や水を浴びせたともいえ、現地生産者や日本の輸入販売会社、消費者も巻き込み、波紋を呼びそうだ。
発言したのは、自らも生産者である「AOCボージョレ/ボージョレ・ヴィラージュ統制委員会」のダニエル・ビュリア会長。ビュリア会長は「ペットボトルは(ガラス瓶に比べ軽いため)輸送費が安いことなどから価格を下げることができたのだと思う」との見解を示しながらも、低価格化により減少が続くヌーボーの販売数量の好転が期待できることに対しては、「経済的な側面(利点)もあるが、長期的展望に立ち、量より質を選ぶ」と述べた。
また、「ペットボトルの中では(品質は)6カ月以上もたない」との持論も展開。「伝統を重んじたいので、生産者としてはペットボトルには反対。造り手の団体としては禁止しようと考えており、来年春前には決着をつけておきたい」と語った。
同席したフランス食品振興会(東京・恵比寿)のシャルル・デュラン日本代表も「イメージの問題もある。日本の場合、ワインを飲む機会が1年に1、2回という人も多い。記念日や贈答品として購入する人もいる。ガラス製の瓶に入っているほうがずっとイメージが良い」とビュリア会長の発言を後押しした。
今年のヌーボー商戦では、メルシャンが同社のボージョレ・ヌーボー商品としては初めてペットボトルを採用。価格は750ミリリットル入りでガラス瓶より15%安い2020円前後となっている。また、サッポロビールやキッコーマンもペットボトル入りを発売。このほか、スーパーマーケットの西友は750ミリリットル入りペットボトルで890円、イオンが同量のペットボトルで980円の商品を展開している。
輸入販売会社などによると、軽量なペットボトルは輸送コストを減らせることに加え、輸送時に発生する二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながるという。
ビュリア会長の今回の発言に対し、メルシャンでは「弊社が取り扱っているペットボトルは、その製造工程について特許がとられており、UV(紫外線)フィルターの加工が施されているとともに、ガラス瓶と同等のワインが酸素に触れにくい性能を持ち合わせている。消費者の方々にワインをもっと手軽に、身近に感じていただける商品であり、環境や機能面で自信を持っている」(コーポレートコミュニケーション推進部)と説明している。
ボージョレ・ヌーボーの対日輸出数量は年々、減少を続けており、フランス通関実績によると、平成16年の104万ケース(1ケース=750ミリリットル ×12本)をピークに、20年まで4年連続で縮小した。メルシャンの試算では、今年も前年比で約2割減の45万ケースまで減少すると見込んでいる。
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