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2020年02月13日
『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は、ゴーリーの一番怖い絵本の感想
ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで [ エドワード・ゴーリー ]
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ゴーリーの代表作『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は
「Aはエイミー かいだんおちた」
「Bはベイジル くまにやられた」
こんな風に、アルファベット順に子供の死に様が描かれている絵本です。
絵は全て白黒で登場人物はレトロなアールヌーボーの装い。
ゴーリーはアメリカの作家ですが
絵柄は100年位昔のイギリスを彷彿とさせます。
ゴーリーを未読の方は、
まず初めにこの絵本を読んでみてはいかがでしょうか。
ゴーリーの常習性
私は最初にこの本を開いたとき
余りに怖くて気持ち悪くて、最後まで読めませんでした(/´△`\)
でも数週間後、再び手に取って読んでしまった……。
なぜだろう?
ゴーリーの絵本には、不思議な魅力があるんです。
不可思議でナンセンス、不気味でグロテスク、
そこはかとなく漂うブラックなユーモアセンス。
描かれているのは、非常に原始的でどこか子供じみた恐怖。
子供の頃家族皆が寝静まった夜中にふと目が覚めて
真っ暗闇の中で感じた恐怖…そんな恐怖を思い出しました。
ゴーリーの絵本って、どういう訳か癖になるんですよね。
この本は電子書籍じゃなくて
是非紙媒体の本を手にしていただけたらなあと思います。
きっとその方がゴーリーの魅力が伝わると思います。
英語と日本語訳が両方記載されている
この本は英語と日本語が両方記載されているので
両方の言語の意味合いやリズム、雰囲気が楽しめます。
柴田元幸氏の訳も秀逸です。
シンプルでリズミカルで、声に出して読みたくなります。
内容は悲惨だけど…(((^^;)。
ゴーリー自身も個性的で魅力的
生前のゴーリーはニューヨーク在住で
毎晩全身頭のてっぺんから足の先まで純白の装いで
全ての指に指輪を着けてミュージカル劇場に出掛けていたそう。
親しい友人が亡くなってからは
田舎に引っ越して猫たちと暮らしていたそうです。
ゴーリーの沼にはまりそうな方には
ゴーリーの沼にはまりそうな匂いがするけど
ちょっと『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は怖すぎるので
もう少し軽めの作品が良いかも?という方には
彼の他の作品もご紹介したいと思います。
ゴーリーには楽しい絵本もあります。
例えば『ジャンブリーズ』は、愉快で不条理なファンタジー絵本です。
『ジャンブリーズ』の訳も柴田元幸氏ですが、語呂が良くて
頭の中でぐるぐるヘビロテしちゃう楽しい日本語訳なのです。
キモカワ?な不思議な生き物登場する『うろんな客』も
ダークで愉快な楽しい絵本です。
ゴーリーの明るい絵本を読みたいなら
ユーモラスな猫が登場する『キャッテゴーリー』も良いかもです。
どの本も短くて小さな絵本ですが、存在感はめっちゃあるし、
何とも言えない不思議な読後感が残ります(笑)。
ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで [ エドワード・ゴーリー ]
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※最後まで読んでいただきましてありがとうございました(*^▽^*)