2016年05月27日
携帯・スマホはLTEの時代に 通話方式も3GからVoLTEへ変わったけど、VoLTEって何?普通の通話と違うの?
これまで主流だった3Gですが、今現在では、店頭に並んでいるガラケー・スマホはほとんど4G LTE対応のものばかり。
3G回線は存在はするものの、今後はどんどん4G LTE回線で通話する方式、VoLTE方式に変わっていきます。
こないだ、キャリアの営業さんが来られた時に、以前から気になっていたVoLTEの品質について聞いてみました。
取り急ぎ結果から書かしてもらうと、
「3G回線よりも格段に良い」
のだそうです。
ふーん...で終わりそうな話ですが、もう少し掘り下げてみたいと思います。
興味のある方はどうぞ。
そもそもVoLTEって何?
VoLTE(英語: Voice over LTE, Voice over Long Term Evolution、ボイス・オーバー・ロング・ターム・エボリューション)とは、携帯電話に利用されるデータ通信技術、及び通信技術規格の名称である。※出展:Wikipedia 「VoLTE」より
LTE網は高速なデータ転送が可能であるが、音声通話のための専用回線を想定していない。そこで、音声およびビデオ通信をLTEでデータ(パケット)として取り扱えるようにし、LTE網で音声通話およびビデオ通信を実現するための技術としてGSMAで標準化が進められている[1]。携帯電話上でのIP電話では遅延が発生しやすいが、VoLTEでは遅延を抑え、従来の第3世代移動通信システムを上回る通話品質を得られる[2]。
え?「音声をデータとして取り扱える」っていわゆるIP電話じゃないの?
って私はずっと思っていました。
が、続いて「従来の第3世代移動通信システムを上回る通話品質を得られる」とあります。
第3世代移動通信システムとは、3Gのことです。
IP電話の音声通信
通常のIP電話の場合は、通常のインターネットを閲覧したり、ファイルをダウンロードする時のデータと同じ道路を、通話用のパケットが流れます。なので、道路(=ネットワーク)が混雑しているときは、通話のパケットにももろに影響が出るため、パケットの流れが送れることによる通話遅延や、混雑した時に発生するパケットロス(データが消えてしまう)による途切れなどが発生します。
これが、「IP電話って品質保障できない」理由です。
社内や宅内のネットワーク機器の設定によってある程度は品質を上げることができますが、インターネットに出てしまったあとは、その回線業者次第なので、品質保証はできないのです。
VoLTEの音声通話
一方、VoLTEですが、以下の方法で音声の品質を上げています。
- 音声パケットの優先度を上げる(QoS)
- 音声パケットが通る帯域を十分確保する
- 高音質のコーデックを採用する
1. 音声パケットの優先度を上げる(QoS)
基本的な原理はVoIPと同じですが、LTEネットワークに「QoS(Qualify of Service)制御」を適用することによって品質を確保しています。
QoSというのは、データを通す優先順位を設ける設定です。
通常のネットワークは、音声を優先的に通すような設定にはなっていませんが、VoLTEの場合は、
キャリアのLTE網でネットワーク機器が音声パケットを優先的に通すような設定になっています。
そのため、品質の良い通話が可能になります。
2. 音声パケットが通る帯域を十分確保する
始めにも書いたのですが、通常のVoIPの場合は、音声パケット以外のデータが流れるインターネットを通るため、混雑した時には遅延が発生し、衛星電話で電話しているように遅れて相手の声が聞こえてきたり、流れきれなかったデータが失われてしまったりして、通話が途切れたり、パケットが崩れてノイズが発生したりするのですが、VoLTEでは、その音声パケットが流れる道路の幅を大きく確保しています。
そのため、混雑することなくパケットが流れますので、遅延やパケットロスなどが発生しにくくなります。
3. 高音質のコーデックを採用する
AMR-WB、EVSという新しいコーデックを採用したことで、音声品質が向上しています。
コーデックというのは、音声通話をする時のパケットのやり取りの方式です。
簡単に言うと、音声データはアナログなんですが、それをデジタルデータに変えたりアナログの音声データに戻したりするのがコーデックです。
変換の仕方によって、デジタルデータのサイズや音質なんかが変わってきます。
コーデックだけでも1ブログ書けそうな感じなんで詳しくは書きませんが、要はVoLTEは品質を向上させた最新のコーデックを使用しているということです。
3G、VoLTEのこれから
キャリアの営業さん情報によると、スマホがLTEに対応し出して長らく経ちますので、LTE対応のエリアも増え、今ではLTEのエリアが主流になりつつあるそうです。
これからは、ガラケーもVoLTEを使用したガラホばかりになり、3Gでの通話機種というのはなくなっていく方向なのだとか。
そして、3Gは携帯の通話回線の役目を終えると、また別の用途で利用されていくのでしょう。
時代の流れは早いものです...ついていくのも大変ですね。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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