2018年04月07日
「不動産ファンド」とは?
Q.なぜプロ投資家は直接不動産投資より不動産ファンドを利用するのか?
不動産投資は大きく「直接不動産投資」と「間接不動産投資」に分けられます。直接不動産投資のイメージとしては、【@購入、A賃貸、B売却】という投資のステップが一般的です。
まず、@の「購入」ステップでは、投資家の自己資金に加えてレンダーからの借入も利用して投資物件を購入します。次に、Aの「賃貸」のステップでは、店子(テナント)による賃貸収入が得られます。この収入からレンダーに借入利息を支払い、その残りが投資家の手元に残ります(※インカムゲイン)。最後に、Bの「売却」ステップでは、買主から購入代金が得られます。この売却代金からレンダーに借入元本を返済し、その残りが投資家の手元に残ります(※キャピタルゲイン)。以上が直接不動産投資のイメージ概念です。
〈ポイント〉
直接不動産投資のデメリットは主に2つ挙げられます。ひとつは「多額の自己資金が必要」であること。もうひとつは「物件の管理・運営ノウハウが必要」であることです。
タワーマンションやオフィスビルなどの1棟物件では数億から数百憶円が必要となります。レンダーから借入をするとは言え、投資するには多額の自己資金が必要です。また不動産投資の対象として、何を購入すればいいのか、誰に貸せるのか、いつ売ればいいのか、またそれらを誰に任せられるのか、などをすべて投資家自身で実行しなければいけません。
〈不動産ファンドとは?〉
この2つのデメリットが克服できるものが不動産ファンドを利用した間接不動産投資です。そもそもファンドとは、複数の投資家から集めた資金をもとにして行われる事業・資産からの利益を投資家へ分配する仕組みを指しています。@会社の持分を持つ「会社型」、Aパートナー契約を締結する「組合型」、B会社と信託契約を締結する「信託型」があり、その投資対象先が不動産に特化したものを不動産ファンドと呼称されています。なお、日本において見られる代表的な不動産ファンドには、「私募ファンド」「J‐REIT」「私募REIT」の3つが一般的です。ソーシャルレンディングにおいては、TKGKスキームやTMKスキームを活用した「私募ファンド」が大半を占めています。今回は中でもTKGKスキームにスポットを当ててみたいと思います。
〈TKGKスキームって何?〉
難しそうに感じますが実は単純で、商法に規定がある匿名組合(TK)と会社法に規定されている合同会社(GK)の頭文字を取った略称です。私募ファンドにおいて、まずはじめに不動産を保有する合同会社を設立(以下「営業者」という)します。事業を行う営業者と営業者が行う事業に資金を拠出する匿名組合員(投資家)の2者間で匿名組合契約を締結します。同時に営業者はレンダーからの借入でも資金調達します。次に不動産の売主は信託銀行に不動産を信託して得た「受益権」を、営業者が匿名組合員とレンダーから集めた資金と交換(売却)します。信託銀行はその不動産から得られるテナント料(賃料)を信託配当として営業者へ還元します。その後、営業者からレンダーに利息を支払い、匿名組合員には持分に応じた配当を行います。
なお、匿名組合員が拠出する資金である「出資持分」は、合同会社の持分(株式)ではありません。簡単に言うと株式などの「資本金」ではなく、あくまで「融資」という位置づけです。因みに4月11日にOwnersBookが募集する「エクイティ型」とは、誤解を恐れずに極端なことを言うと「融資」ではなく「出資(資本金又は株式)」です。そのため融資は返済しないといけませんが、出資金は返済の義務が無いものです。あくまで出資金の持分に応じた配当という性格です(融資:使途が明確にされているもの、出資金:自由に使用していいもの)。
※合同会社の投資対象は主に「不動産信託受益権」です(注:現在では不動産特定事業法により現物不動産を保有することも可能となっています)。上記の説明は、現物不動産がある場合の想定です。
〈資産運用会社(AM)の役割〉
投資家からの資金を預かって資産運用を本業とする会社です。簡単に例えると、不動産投資の対象として、何を購入すればいいのか、誰に貸せるのか、いつ売ればいいのかなど、不動産ファンドを運用して投資家に利益の還元をする一連の業務を行う会社であり、営業者の良き相棒といったところです。
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不動産投資は大きく「直接不動産投資」と「間接不動産投資」に分けられます。直接不動産投資のイメージとしては、【@購入、A賃貸、B売却】という投資のステップが一般的です。
まず、@の「購入」ステップでは、投資家の自己資金に加えてレンダーからの借入も利用して投資物件を購入します。次に、Aの「賃貸」のステップでは、店子(テナント)による賃貸収入が得られます。この収入からレンダーに借入利息を支払い、その残りが投資家の手元に残ります(※インカムゲイン)。最後に、Bの「売却」ステップでは、買主から購入代金が得られます。この売却代金からレンダーに借入元本を返済し、その残りが投資家の手元に残ります(※キャピタルゲイン)。以上が直接不動産投資のイメージ概念です。
〈ポイント〉
直接不動産投資のデメリットは主に2つ挙げられます。ひとつは「多額の自己資金が必要」であること。もうひとつは「物件の管理・運営ノウハウが必要」であることです。
タワーマンションやオフィスビルなどの1棟物件では数億から数百憶円が必要となります。レンダーから借入をするとは言え、投資するには多額の自己資金が必要です。また不動産投資の対象として、何を購入すればいいのか、誰に貸せるのか、いつ売ればいいのか、またそれらを誰に任せられるのか、などをすべて投資家自身で実行しなければいけません。
〈不動産ファンドとは?〉
この2つのデメリットが克服できるものが不動産ファンドを利用した間接不動産投資です。そもそもファンドとは、複数の投資家から集めた資金をもとにして行われる事業・資産からの利益を投資家へ分配する仕組みを指しています。@会社の持分を持つ「会社型」、Aパートナー契約を締結する「組合型」、B会社と信託契約を締結する「信託型」があり、その投資対象先が不動産に特化したものを不動産ファンドと呼称されています。なお、日本において見られる代表的な不動産ファンドには、「私募ファンド」「J‐REIT」「私募REIT」の3つが一般的です。ソーシャルレンディングにおいては、TKGKスキームやTMKスキームを活用した「私募ファンド」が大半を占めています。今回は中でもTKGKスキームにスポットを当ててみたいと思います。
〈TKGKスキームって何?〉
難しそうに感じますが実は単純で、商法に規定がある匿名組合(TK)と会社法に規定されている合同会社(GK)の頭文字を取った略称です。私募ファンドにおいて、まずはじめに不動産を保有する合同会社を設立(以下「営業者」という)します。事業を行う営業者と営業者が行う事業に資金を拠出する匿名組合員(投資家)の2者間で匿名組合契約を締結します。同時に営業者はレンダーからの借入でも資金調達します。次に不動産の売主は信託銀行に不動産を信託して得た「受益権」を、営業者が匿名組合員とレンダーから集めた資金と交換(売却)します。信託銀行はその不動産から得られるテナント料(賃料)を信託配当として営業者へ還元します。その後、営業者からレンダーに利息を支払い、匿名組合員には持分に応じた配当を行います。
なお、匿名組合員が拠出する資金である「出資持分」は、合同会社の持分(株式)ではありません。簡単に言うと株式などの「資本金」ではなく、あくまで「融資」という位置づけです。因みに4月11日にOwnersBookが募集する「エクイティ型」とは、誤解を恐れずに極端なことを言うと「融資」ではなく「出資(資本金又は株式)」です。そのため融資は返済しないといけませんが、出資金は返済の義務が無いものです。あくまで出資金の持分に応じた配当という性格です(融資:使途が明確にされているもの、出資金:自由に使用していいもの)。
※合同会社の投資対象は主に「不動産信託受益権」です(注:現在では不動産特定事業法により現物不動産を保有することも可能となっています)。上記の説明は、現物不動産がある場合の想定です。
〈資産運用会社(AM)の役割〉
投資家からの資金を預かって資産運用を本業とする会社です。簡単に例えると、不動産投資の対象として、何を購入すればいいのか、誰に貸せるのか、いつ売ればいいのかなど、不動産ファンドを運用して投資家に利益の還元をする一連の業務を行う会社であり、営業者の良き相棒といったところです。
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