ホビーショップ経営の手引き

玩具屋開業アドバイザーです。

ネタがないわけではありませんが、どうしても好きな美少女フィギュア（お店）のブログばかり更新してしまいますね。

ツイッターのツブヤキで知っていましたが、どうやらヤフーニュースさんでも取り上げられたみたいです。

自転車屋で「空気入れ無料」…善意のサービスに、とんでも行為　利己的すぎた客に非難「読解力が低い」「こういうの辛い」

正解です。無料で釣った人間は金を払わない。





要約すると、個人の自転車屋さんが

・無料で自転車の空気入れを貸していた
・壊されたり、商品を開封して使われた
・店員に空気入れをやってもらうのが当たり前の態度をする人間もあらわれた
・だから無料貸し出しをやめた

ということ。

ぶっちゃけ、金を使わない。金を払わない。店に金を落とさない人間を客と呼べるでしょうか。

コロナ前までは無料サービスで見込み客を店に集め、そのなかからお客様をみつける。育てることもできました。

けれど2023年は違います。不景気が続き、円安で物価もあがっています。それでいて給料はあがりません。

無料で集まる人間は無料のモノしか利用しなくなったのです。

無料サービスで釣っても、無料の餌だけ利用されて終わりなのです。

よくラジオなどで商品をプレゼントしてお客様になってもらおうとする企画をやっていますが、下手をすればそのままフリマに流されておしまい。

わたしは彼らのことを「無料でなんでもクレクレ君」と呼んでいます。





安く買うのはネット。商品を見る・確かめるのは実店舗。

いわゆるショールーミング。

自転車屋ならネットで安い自転車を買い、調整やタイヤの空気入れはリアル店舗にできるだけ安く、もしくは無料でやってもらおうという人間が増えています。

無料でなんでもクレクレ君たちは、買ってもいない店になんとかしてもらおうとする。

ホビーショップなら買うのは安いネット。趣味の話や暇つぶしにリアル店舗を彼らは使います。

「買ってもらえるかも・・・」

淡い期待を胸に何時間もオシャベリに付き合わされる。3時間後、彼らは満足した顔で「楽しかったです。また来ます」と何も買わずに帰ります。

こうやって店主の心は折られてしまうのです。

ならばどうするか。買う、買ったお客様だけを相手にするしかありません。だから、わたしは自分の店を完全予約制にしたのです。





わたしは人を判断する基準に「その人の行動」をみます。

店に来た人なら「買う」か「買わないか」しかありません。

どんなに仕事がみつからないとか、どんなに就職が決まったら買うと口にしても、彼らが次に店にやってきて買う保証はどこにもありません。

そんな確率の低いことに勝負をかけていては店はすぐに潰れます。

無料サービスをするのであれば、あなたから買ってくれた人だけにすればいいのです。

自転車屋なら空気入れを貸す、空気を入れてあげるのはアナタの店で自転車を買ってくれたお客様だけにすればいいだけのこと。

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玩具屋開業アドバイザーです。

井上達也さんの起業を考えたら必ず読む本を読みました。

起業、開業を考えるのであれば必ず読んでおくべき一冊です。

そもそも起業のしかたの本はいくらでも出版されています。けれど、じっさいに起業した人の本は1割程度しかなかったりします。

だから起業について夢物語だったり、楽観論ばかりで「本当のこと」が書かれていません。

わたしも2008年から自分の店を開業・経営しているから、この本に書かれていることがホンモノであることが理解できました。





常日頃、起業や開業したい人から以下のような相談をいただきます。

・借金して開業したい
・まったく新しいビジネスで勝負したい
・やりたいことでお金にしたい
・アイデアはある
・世界中の人に売りたい
・どこにも置いてないものを売りたい
・人を雇って商売したい

です。

これ、ぜんぶ失敗するパターンです。

・借金して開業したい

成功するかもわからないのに借金する。生活費も必要なのに起業がうまくいかなければ、あっという間に身動きがとれなくなります。

いまある金で起業・開業しましょう。

・まったく新しいビジネスで勝負したい

儲かりそうだから・・・。経験も実績もないのに今までとまったく関係のない商売をはじめてしまう。

商売を舐めてませんか。

あなたがすべきは「今の延長線上」にある商売です。

・やりたいことでお金にしたい

やりたいことができれば儲からなくてもいい。趣味の延長線上ならばそれでもいいでしょう。

生活費くらいは稼ぎたいなら、その仕事が金になるかは考えておくべき。

・アイデアはある

商売に必要なのは「お客様」か「商品」です。そのどちらもなければスタートさえできません。

ほかにもいろいろありますが、詳細を知りたい方は本を読みましょう。





よくぞ言ってくれた。素直な感想です。

初版の発売年が2016年。2008年にこの本が発売されていたら・・と考えてしまいます。

それだけ起業前に知っておいたほうがいいことばかり書かれていました。

これから起業、開業をしたい方。失敗を回避する意味でも必ず読んでください。

起業を考えたら必ず読む本

玩具屋開業アドバイザーです。

阪田 紫帆里さんの幸せメロンパン起業　キッチンカーで20年売れ続ける秘密を読みました。

どんな業種でも、開業や起業をしたいと考えるひとには読んでほしい一冊です。

ホビーショップを含め、開業を考える人の多くが「開業することをゴール」と考えています。

開業することが目的になっているのです。だから借金してでも店を始めようと考えます。開業したら必ずうまく行くなんて保証も約束もないというのに・・・・。





本では夢と希望をもってキッチンカー事業をスタートしても、一年後には半数ちかくが脱落してしまう理由が書かれています。

これ、ホビーショップ開業も同じ。

・開業がゴールになっていて、その後の戦略などまで頭が回っていなかった
・いい商品を届けたいという強いこだわりから、収支に無頓着
・多くの人に長く求められない商品を選んでしまった
・お客さんに愛され続ける戦略を考えていない
・SNSでのこまめな情報発信ができていない

などです。

腐らないけれど、ホビーの利益率はそれほど高くありません。いい商品を売っても利益がなければ店は続けられないのです。

多くの人に長く求められない商品・・・プラモデルも含め、ホビーは趣味の品なので多くの人に・・・が当てはまりません。

お客様に愛され続ける。つまりリピートしてもらえる戦略を考えていますか。実行していますか。

さいごにSNSでの情報発信。

ネットでお店の存在を知ってもらえないのは、存在しないことと一緒。商品入荷情報だけでなく、あなたの取り扱う商品の役立つ知識を惜しげもなく発信しましょう。





わたしの美少女フィギュア専門店も2008年に開業して、15年が経過しました。

やってきたことは変わりません。

・開業前から売上がゼロでもやっていける仕組み作り
・利益のでる仕入れ
・リピーター作り
・SNSでの情報発信

愚直に毎日おなじことを繰り返してきたから、今がある。

自分がやってきたことは間違っていなかった。

読み終わってから、そう自信のもてる一冊です。

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