2017年04月10日
脂肪酸の種類を決めてる酸化還元酵素「デサチュラーゼ」
以下、ウィキペディアより抜粋
生成と変換
植物、微生物、ヒトを含めた動物の体内では、脂肪酸シンターゼによってアセチルCoAとマロニルCoAから直鎖の飽和脂肪酸が作られる。順次アセチルCoAが追加合成されるので原則脂肪酸は偶数の炭素数となる。体内で余剰の糖質、タンパク質等が存在するとアセチルCoAを経て、飽和脂肪酸の合成が進む。脂肪酸の合成は炭素数16のパルミチン酸で一旦終了する。
16:0のパルミチン酸は、長鎖脂肪酸伸長酵素により、18:0のステアリン酸に伸張される。ステアリン酸は、体内でステアロイルCoA 9-デサチュラーゼ(Δ9-脂肪酸デサチュラーゼ)によりステアリン酸のw9位に二重結合が生成されてω-9脂肪酸の一価不飽和脂肪酸である18:1のオレイン酸が生成される。ステアリン酸がオレイン酸に変換されることで体内の脂肪酸の融点が下がり、体温環境下で脂肪酸を液体に保ち、流動性を増加させる。
つまり、脂肪酸合成にはクエン酸サイクルと同じでアセチルCoAが必要となってくるようです。
そうして生成された脂肪酸に各種のΔ〇-脂肪酸デサチュラーゼが作用してオレイン酸やEPA,DHAなどが合成されるようですね。
基本的に人間の体内では
16:0のパルミチン酸
↓
18:0のステアリン酸
↓
18:1のオレイン酸
までは合成出来るけれども18:2のリノール酸や18:3のα-リノレン酸はそれに対応したデサチュラーゼ(Δ12-脂肪酸デサチュラーゼやΔ15-脂肪酸デサチュラーゼ)がないため合成できない。
つまり、Δ12-脂肪酸デサチュラーゼやΔ15-脂肪酸デサチュラーゼについては動物には存在せず、植物や微生物にのみ存在する酸化還元酵素のようです。
(こうして調べて見るとなかなかおもしろいです。)
そういう意味もあってリノール酸やα-リノレン酸は人間の体内では合成出来ない脂肪酸ということで必須脂肪酸と呼ばれるのですね。納得です。
ちなみに人間の体内ではリノール酸やα-リノレン酸を原料にアラキドン酸やエイコサペンタエン酸 (EPA)、ドコサヘキサエン酸 (DHA)を合成できますが加齢にともなってその機能も低下するためその脂肪酸を直接体外(食品)から摂取したほうがよいという意見もあります。
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