2015年12月17日
読書感想文『ばか』 おすすめの文章と自分なりの感情
今回のブログでは私「小谷中広之」が読んだ本の中で気に入った文章を紹介するとともに私「小谷中広之」がその文章に対して感じたこと(感情)を書き、少しでも皆様の何かのきっかけになれればこのうえない喜びです(定期的に読書感想文は更新していきます)
決して細かくは書くことはありませんのでご了承ください
私「小谷中広之」が感じた文章を書きたいと思っております
今回のご紹介する本は、養老孟司様の「バカの壁」です
養老孟司様。1937年神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。東京大学医学部教授を退官し、北里大学教授、東京大学名誉教授
気になる文章
●皆が漫然と「自分たちは現実世界について大概のことを知っている」または「知ろうと思えば知ることができるのだ」と思ってしまっています
だから、テレビを見たというだけで、「知っている」「わかっている」と思ってしまう
しかし、テレビや新聞を通して一定の情報を得ただけの私たちにはわかりようもないことがたくさんあるはずです
ニュースを見ただけで、あの日に起きた出来事について何事かわかったような気でいる。そこに怖さがあるのです
○小谷中広之の感情・・・知ろうとするためには行動に移さなければ意味がない
何事も疑いの目をしっかりと持ちながら現実を受け入れ、自分なりにしっかりそれに対しての知識(ある事柄についての肯定的な意見、否定的な意見、その中間の意見)をつけ解釈し行動へとつなげていく
●本来の「個性」というのはどこにあるのか。それは、初めから私にも皆さんにもあるものなのです
私の皮膚を切り取ってあなたに植え付けたって絶対にくっつきません
皮膚一つとってもこんな具合です。すなわち「個性」なんて言うのは初めから与えられている者であって、それ以上のものでもなければ、それ以下のものでもない
○小谷中広之の感情・・・「個性的」という言葉に悩んでいたりしている人がいたら、こういってあげよう
「生きている。そして何よりも顔も一人一人ちがければ、皮膚も、紙質も違うのだから。もはや生きている、それ自体でもう個性の塊である」
●「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という分から、どういうことを読み取るべきか。鐘の音は物理的に考えれば、いつも同じように響く。しかし、それがなぜ、その時々で違って聞こえてくるのか。それは人間がひたすら変わっているからです。聞く方の気分が違えば、鐘の音が違って聞こえる。「平家物語」の冒頭は、実はそれを言っているのです
「方丈記」の冒頭も全く同じ
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
川がある、それは情報だから同じだけど、川を構成している水は見るたびに変わっているじゃないか。「世の中にある、人と栖」(スミカ)と、またかくのごとし」。人間も世界も全く同じで、万物流転である
中世の代表的な名作の両方ともが冒頭からこういう世界観を書き出している。ということは、中世が発見した基本的な概念がこういうことだった、と考えられる
○小谷中広之の感情・・・言い方がとくにそうだと感じる。伝える側と伝わる側の意図や受け取り方が全く違うことが数多くある
これも結局は自然現象の一部にすぎないのかもしれない。そう思えばいちいち目くじらを立てることもないだろう
●「知るということは根本的にはがんの告知だ。君たちだって癌になることがある。がんになって、治療法がなくて、あと半年の命だよと言われることがある。そうしたら、あそこで咲いている桜が違って見えるだろう」
桜が変わったのか。そうではない。それは自分が変わったということにすぎない。知るというのはそういうことなのです
知るということは、自分がガラッと変わることです。したがって、世界が全く変わってしまう。見え方が変わってしまう。それが昨日までと殆ど同じ世界でも
要するに、がんの告知で桜が違って見えるということは、自分が違う人になってしまった、ということです
○小谷中広之の感情・・・ここれを常に体験できるのは、「読書」である
ある衝撃的な本に出合ってしまうと、それを読んだ後の世界は大きくは違わないが必ず変わっていく、いや変わる
つまり、さっきまでの自分ではなくなってしまうこと。新しい自分のスタートである
●脚本家の山田太一さんと対談した際、彼は「日本のサラリーマンの大半が天変地異を期待している」と言っていました。もはや自分の力だけでは閉塞感から脱することができない、という無意識の表れでしょう
○小谷中広之の感情・・・天変地異を期待していて、実際に天変地異が起き、災難が自分に降りかかってきてしまっては意味がない
小さな行動を毎日積み重ねていく方がよっぽど安全で確実で可能性に満ちていると思う
もし天変地異に期待するのなら、実際に起きるであろう、または想像しないような天変地異という事態に対しての対処方法を身につけておかなければならない
そうしなければもっと現状よりも困難な人生になってしまうだろう
ここまで読んでいただきありがとうございます。読んでいただいた方の人生での何かのお役に立てればとても嬉しいです
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タグ:養老孟司 様
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