赤ワインは動脈硬化にいい?
女性が赤ワインを飲んでいる様子
1997年頃、日本には空前の「赤ワインブーム」が訪れました。そのきっかけは、赤ワインは動脈硬化に良いとテレビや雑誌に伝えられたからです。赤ワインが体にいいというのは、世界でも有名な話。フランス人は喫煙率が高く、バターや肉などの動物性脂肪の摂取量が多いにも関わらず、ワインの消費量が多いため心疾患による死亡率が低いとされたことによります。いわゆる、“フレンチ・パラドックス”と呼ばれる現象です。日本国内でも赤ワインと体への影響や関係性は研究の対象となり、1994年に国立健康・栄養研究所が赤ワインの動脈硬化予防効果を証明しています。
赤ワインはピロリ菌を防ぐってホント?
赤ワインには、ほかにも健康にいいとの研究報告が世界から寄せられています。欧米では赤ワインを飲んでいる人は飲まない人に比べて、胃がんが少ないのだそうです。胃がんや胃炎の原因となるのは、ヘリコバクター・ピロリ菌。カリフォルニア州立大学の研究によると、赤ワインがヘリコバクター・ピロリ菌の増殖をおさえることがわかったそうです。胃がんや胃炎は日本人にも多い病気なので赤ワインで予防できるなら嬉しい話です。さっそく今晩、試してみてはいかがでしょうか?
認知症、虫歯予防…ほかにも気になる赤ワインの健康パワーいろいろ
赤ワインをついでいる様子
続けて、世界の研究結果を見てみましょう。フランス・ワインの銘醸地として知られるボルドーにあるボルドー大学では、赤ワインの飲酒量と死亡率、認知症、アルツハイマー病のリスクとの関係を3年に渡って調べた記録を発表しました。それによると、ワインを毎日3〜4杯飲んでいる人達は、認知症のリスクが飲まない人に比べて1/4、アルツハイマー症の発症リスクが1/4、死亡率も約30%低下していたそうです。
また、食後にアルコール度数の高い赤ワインを飲むのは、消化を促すために効果的 なのですが、さらにワインを飲むことで虫歯菌が殺菌されるという話もあります。これは唾液の分泌をワインが促すからだといわれています。
そもそもワインは古代エジプトや古代ギリシャで、ワインに薬草の成分を添加して薬として使われていました。また、古代ローマでは浄水に使ったり、出血や熱の治療薬としてワインが飲まれていたことも伝えられています。ワインは、その昔から不思議なチカラがあることが実感されていたのでしょう。ワインは昔から人を魅了していたんですね。
飲みすぎ注意! 上手なワインの楽しみ方とは?
大勢の人たちが乾杯をする
赤ワインが健康にいいことを知ると、たくさん飲みたくなります。とはいえ、赤ワインはアルコール。飲み過ぎには注意しなければなりません。そこで、上手なワインの楽しみ方を紹介します。
・量はグラス3杯(270ml)までにしておきましょう!
医学的に1日のアルコールの適正量は30gです。それを、ワインのアルコール度数で計算すると、ワイン約3杯までにあたる270mlになります。
・1週間に1回は休肝日が必要です
ワインもアルコールなので、肝臓をお休みさせてあげる日をつくりましょう。習い事のある日や月曜日など習慣として決めるのもいいですね。
・栄養バランスのよい食事とともにいただきましょう
マリアージュという言葉があるようにワインは食事とも相性のよいお酒です。野菜・肉・魚・炭水化物をそれぞれ取りいれたバランスのよい食事とともに乾杯してください。
・会話をしながらゆっくりと飲みましょう
ワインを食事とともに味わうときは、会話しながら楽しくいただきましょう。自然とゆっくりといただくことができて、満腹度も満足度も高まって、食べ過ぎや飲み過ぎを防ぐことができます。
・夜遅い時間に飲むのはさけましょう
代謝が落ちている夜の時間にワインを飲むと、体脂肪が蓄積しやすくなります。せっかくの健康効果も台無しですよね。そういう意味でも、夜更かししてワインを楽しむよりも、食事とともにワインをいただきましょう。
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