自分の人生の残り時間を数えると、後何冊本が読めるとか、何本映画が観れるとか、計算を始めたりする人もいますが、管理人的にはいつもと変わりません。
名著、名作を慌てて鑑賞したりはしない。
なんとなく観たいものを観ます。
ということで、久しぶりに土日が連続してお休みだったので、映画館へ行ってみました。
今回ご鑑賞したのは「グッバイ、ドン・グリーズ!」というアニメ映画。
「グッバイ、ドン・グリーズ!」 監督・脚本:いしづかあつこ キャラクターデザイン:吉松孝博 アニメーション制作:MADHOUSE |
この作品の監督は、「宇宙よりも遠い場所」(通称「よりもい」)というTVアニメの監督です。
「よりもい」は奇跡のような作品なので、その監督が今度は劇場オリジナル作品を手掛けたというので観に行きました。
感想はですね、「ちょっと色々と足りないんじゃない」って感じです。
全然ダメじゃないんだけど、わりと残念。
15歳ぐらいの男子3人が、夏休みに冒険をするお話です。まあ「スタンド・バイ・ミー」みたいなね。
公式からのあらすじでは、こんな感じです。
「東京から少し離れた田舎町に暮らす少年・ロウマ。周囲と上手く馴染むことができないロウマは、同じように浮いた存在であったトトと二人だけのチーム"ドン・グリーズ"を結成する。その関係はトトが東京の高校に進学して、離れ離れになっても変わらないはずだった。
「ねえ、世界を見下ろしてみたいと思わない?」
高校1年生の夏休み。それは新たに"ドン・グリーズ"に加わったドロップの何気ない一言から始まった。
ドロップの言葉にのせられた結果、山火事の犯人に仕立て上げられてしまったロウマたちは、無実の証拠を求めて、空の彼方へと消えていったドローンを探しに行く羽目に。
ひと夏の小さな冒険は、やがて少年たちの“LIFE”生き方を一変させる大冒険へと発展していく・・・。」
主人公たちのモノローグやダイアローグは饒舌で、セリフで心情などをなんでもかんでも喋ってしまいます。
語りすぎだろうと思う反面、肝心なエピソードなどが欠けているようです。
「ドングリーズ」という2人で作ったチームに、もう一人加わって3人になるのですが、その部分が省略されています。セリフや後からの展開で分かるのですが、本来は必要なエピソードです。
また、主人公が片思いしている女子との関係が深まるエピソードも、ひとつだけです。ちょっと少なくないですか。
この辺りの脚本としての不足は、監督が自分で脚本を書いているせいではないかと思えます。
「よりもい」のときは、花田十輝が脚本を書いていたので、あの作品との大きな違いは、やはりそこにあるのかなと思います。花田君が脚本を書いていたら、また別の作品になっていたかもしれない。
アイスランドでの珍道中の物語があって、その旅の背景を説明するための長いアバンタイトルを観ていたような感じがします。映画のボリューム的にはその逆になっているので、すごく違和感がある。
オリジナルな劇場アニメって、けっこう難しいんですよね。
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