おはようございます。あるへです。
本日はこちら「クロノス:ビフォア ジ アッシュ」のレビューです。
一見わかりにくいですが、Remnant: From the Ashesの外伝作になります。ルートと呼ばれる化け物に世界が滅ぼされ、人類の存亡をかけて戦うダクソライクTPS(オリジナル)の前日譚でした。
が、始めは外注かと思うほど手触りが異なり、困惑しました。
リアルでセンスの光るキャラやモンスターデザインはどこへやら、等身が低くなりアニメや童話調のグラフィックになったことでどうにも別物感、パラレルワールド感が否めなかったのが正直なところ。
そしてレムナントといえば理不尽で数の暴力を押し付けてくる高難易度ダクソライクというのが定着していますから、飛び道具のない本作ではどのようにプレイヤーを苦しめてくれるのかと思いきや……。
本作もまたダクソライクアクションRPGの皮を被っていますが、このゲームの本質は実はそこではありません。本作を言い表すなら、ポイント&クリック否、脱出系ゲームに近いです。さまざまなキーアイテムを集め、それをどこかで使い、またキーアイテムを得る、その流れの中に、この手のジャンルのゲームにしては歯ごたえのある戦闘パートが挟まれている、というゲームになります。
決してレムナントのような体験を期待して起動する代物ではありませんが、それにしてはアクションのモーションや武器バランス、あるいは敵との差し合いもよく出来ていて、結構難しかったです。
(本作にはアクションの要となる動作があります。それはステップ攻撃です。回避後軽攻撃で出るこのステップ攻撃は、敵をスタン、怯ませる威力が高く、軽装の敵ならばステップ攻撃の連打だけで完封することができます。その中で、例えば槍は硬直が短く、敵の被弾硬直中に次の攻撃を当てられる、逆にハンマーは硬直が長いものの、盾崩しの威力が非常に高いので、敵のガードの上から当ててスタンを取れる。チャージなしの重攻撃ですら盾構えを崩せるので重装の敵にはむしろこちらが刺さるなど、どの武器にも存在意義があってバランスが良いと感じました)
本作は高難易度性を表す要素として、死ぬと一歳年を取るという独自のシステムがありますが、んー、まぁ目の付け所は良いけどあんまり輝いているとは言えないかなぁ。死ぬと本家のようにワールドストーンに戻されてすぐに再開できるので、この一年傷を癒してまた再びここに来たんだよっていう時間の経過が感じられなかったのが大きなミスマッチ部分。
日本語をつけてくれたのはそれだけで本当に嬉しいし、ありがたいことだけども……、なんでこんなフォントなんだ……? 海外では日本語といえばこのフォントなのか? 読めるけども細かい所で字が違うこれらのフォントを見てると、日本という文化を汚されている気分になります。君たちにその気はないんだろうけども。つーか行書は読めねぇよwww
日本語翻訳された海外製ゲームやってるとこんな字よく見かけない?
十
目
一
(わからんかな汗 変換候補にないんだもんw)
これは直じゃねーよな。たぶんフォントデータ的に、全ての漢字を持って来るより、似た形で流用するほうが効率的とかそんな理由なんだろうけど。
オプション項目の「ターミナルのテキストサイズ」は「非表示」に設定することを推奨します。ゲーム内コンピュータのモニターに直接文字が表示されるので、読みにくい人向けの設定ですが、たいてい文字が見切れて全部読めなかったり、なんなら選択肢も隠れてしまうので、罠オプションです。
ところどころ誤植があったのは残念ですね。本作否、レムナントの世界観を表すうえで重要なキーワードであるコンピュータシステム「D.A.T.L.A」。ご丁寧にフルスペルで説明までしたのに、これをD.A.L.T.Aと表記するのは校正作業の中で一番やってはいけないことですよ。
全体的にはチープでオリジナルに比べればだいぶ金の掛かってない、まるで古のLive Arcadeのような作品でした。ボリューム的にもね。
ただ、脱出系ゲームにあるような城や遺跡をあっちこっち徘徊してさまざまなアイテムを試したり、迷ったりするのは非常に探検感があって楽しくもありました。
そもそもこういったジャンルのゲームが少ないので、アクションRPGとしては評価する部分も少ない凡作ながら、脱出系ゲームやパズル系ゲームとして見れば戦闘面での付加価値もあってかなり良作に入ると思いました。
正直これはレムナントじゃなくていい感はありますが。
実績の中にこの独自のシステムを用いて縛り、21歳以下でクリアするというものがあります。開始年齢は18歳なので、3回ほどチャンスがあるのですが、たしかに初見、そしてノーマル以上の難易度であれば結構死に、クリア時の年齢はだいたい40~50歳あたりになることでしょう。
しかし、この実績は難易度を指定していないので最低難易度で攻略することができます。この最低難易度はびっくりするくらい被ダメが減るので、むしろ死ぬ気がしないですね(笑) 見た目に反して楽な実績で良かったです。
都合、三周しました。普通に楽しい経験だったので、「全ての実績をアンロックする」がアンロックされなかったことは水に流して忘れようと思います。