本日はこちら「アイランドセーバー」のレビューです。
本編が無料で、ステージが一つ追加されるDLCがお小遣い程度なので、チャリティーゲームなんでしょうか。
ポップでライトなカジュアルゲームで、ピニャータとケフリングを合わせたような箱庭ゲーム。私が普段プレイしないようなタイプなのでかなり新鮮で夢中になって遊べました。
おそらく子供向けのゲーム。ゲームを通して地球環境とリサイクルについて学べる教育系のゲームだとは思うんですが、エンドクレジットなどを見る限り、どうもイギリスの大手銀行が出資しているようで、な、なんとお金についてのかなり深い要素まで入っている稀有なゲームでもあります。
汚された島をお掃除してビン・缶やペットボトルをリサイクルしながら、まさかローンを組んで返済しつつ悪徳金融や詐欺の被害にも遭うとは思ってもみませんでした(笑)
ついでに為替についても学べたりします。
どんなゲームやねん!
ただ残念な部分もあります。
このゲーム、感触は非常によく初見は夢中になって遊べることでしょう。散らばったゴミを片付けてゴミ箱にポイし、汚れた部分を水で洗って奇麗にする。そのサイクルが気持ちよく、その過程で入手した通貨を使って植樹のための種を買ったり、戻ってきたバンキマル(バンク+アニマル、本作の動物の総称)の色を変えたり帽子を買ってあげたりできます。
ゲーム中はほぼ常に次の目標となるアクションが設定されており、迷うことなくゲームクリアまでいけます。
ただしここが曲者。
別に常に次にやることが決まっているから自由度がない、というつもりはありません。まぁ自由度は皆無なんですが。
問題は、この目標から外れた行動をするとフラグが壊れ進行不可に陥る危険がある、ということです。
たとえばゴリラに乗れるようになって、蔦を登って新しいエリアに行きましょう、とガイドアローが表示されているときに、「たしか前のエリアにも蔦があったな。次に行く前にそっちの探索を済ませてしまおう」と考え、ガイドとは別の蔦を登ってコレクティブルである卵を入手しつつ、別のルートから、もっと先の目標である金のカギを入手してしまうと、そしてさらにその扉を開けてしまうと、表示上は扉が開いたにもかかわらず当たり判定は消えておらず、新エリアへの進入が不可能になってしまい詰みます。
あるいは、色を変えるためのペイントボールと帽子にも謎のバグが存在し、なんらかの拍子に動物に対しての判定が消えてしまうことがあって、その状態で帽子を投げても異空間に消えてしまいます。
このゲームでは大事なものがエリアの外に落ちてしまうとお助けロボットが拾って届けてくれる親切仕様なのですが、異空間に消えたアイテムをロボットが取りに行く動作がゲームに負荷をかけるようで、これらのリアクションが正常に作動しなくなり、ついにはゲーム内の時間進行がストップして作物が一切実らなくなり、結果として生育途中のバンキマルが育てなくなってしまい、詰む、という事態に陥りました。
さらにこのゲームのお節介なところが災いして、本作はステージクリアの度に順次ステージが解放されていく仕組みなので、最初のステージがクリアできないと他の一切のステージが遊べません。
加えてオートセーブかつスロットは一つのみなので、一度詰むとセーブを消して最初からやり直すしかなくなります。
これらの要素が私を苦しめ、上記二つのバグによって二度セーブを消し、三度目にしてようやくコンプに至ったことになります。
すなわち本作をきちんと楽しみ、遊びつくすために大事なことは、
1・ガイドは絶対順守。たとえやり残したことがあっても、せめてガイドアローが出ている段階では絶対に寄り道しない。たぶん、このガイドアローがバグを誘発するので、これだけはきちんと守るようにしましょう。
ステージをクリアしても、あとでまた戻ってやり残したことを補完できるので、まずはクリアを優先。
2・色変えと着せ替えは最後。
上記の通り、特に帽子はロストするとロボットが再度届けてくれるという(余計な)処理が挟まるので、そのステージのクリアが確定するまではゲーム内実績のバッジのために50回云々する、というアクションは控えたほうがいいでしょう。
ステージをクリアして次に行けるようになれば、たとえ前のステージでバグっても次でまた頑張ればいいやっていう安心があります。
そんなわけで、詰んで進行不能になるたび「このクソゲーが! 無料だからって手ぇ抜いていいわけじゃねぇーだぞ!」とブチギレてアンインストールし、永遠におさらばするつもりが、翌日にはいそいそとインストールし直して「たぶんあの行動がダメだったから今度はそこに気を付けてブツブツ」と遊びなおす……程度には夢中になってました(笑) 最初に言ったけど、こういったタイプのゲームをプレイするのは結構新鮮な体験で、ゲーム自体も遊びやすく軽いものだったからこそですね。
正直無料でもお勧めはしません。コンプできたからこそこの感想ですが、手探りの状態でしかも詰んだと自覚した時には脱力と虚無感と怒りと悲しみと、また一つ、私のゲーム履歴に「実績が半端なままコンプ断念」という傷がついてしまったと、ひどく落胆しましたからね。
憤りのあまりストアのレビューにも酷評をいれてしまいましたよ(笑)
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