本日はこちら「ゴートシミュレーター」のレビューです。
一昔前、バカゲーが流行りましたよね。私の中でバカゲー御三家といえば、「I am bread」「オクトダッド」そしてこの「ゴートシミュレーター」なんですが皆さんはいかがでしょうか。
動画界隈でも結構な熱を持って盛り上がり、ちょっとしたお祭り気分で、動画を観ながら笑ったものです。
しかしこれは一過性のもの。所詮一発芸(一発ゲーなだけに)に過ぎないこれらのバカゲーは、旬を過ぎるとやはり魅力もなくなってしまいます。
特にこの三つのゲームは、満足な移動も困難だったり、あらゆる壁やオブジェクトにハマってグラフィックが荒ぶる様を楽しむのが一つの醍醐味ではあったのですが、ね……これがブームも去った頃に一人寂しくプレイするとなると……(笑)
何気にオクトダッドはストーリー性があり、笑いあり涙ありなラストが印象に残ってるんですけど。当時、舌ったらずな末娘に癒されていた気がします……。わかる?
まま、とにかく本作はそんなゲームでした。
ほぼ目的が皆無な本編よりは、ミッションなどが設定されたDLCシリーズの方が遊びやすくはありました。
ゲーム内コレクティブルのトロフィー集めは、やや厄介ですね。
結構嫌らしいところに配置されていて、画面を凝視しながら練り歩いていると、低いFPSのせいなのか、カメラワークの軽さのせいなのか、結構画面酔いを起こしました。
ステージはかなり密集し、入り組んでいるのでアトラクション感はとてもあるのですが、ノーヒントでの物探しはきつめです。
ゲームの特徴らしく、「ナメナメ」で様々なオブジェクトを引っ張って持ってこれるシステムはそれなりに面白かったですけどね。
ギャグやジョーク、他作品のパロディなどが無数にあるのですが、意外とそれらのセンスは光っており、わかると思わずにやりとできました。
開始20分くらいは、他のゲームに引けをとらない没入性があるのは普通にすごいと思います。
そのため、全体的に見ると勢いはあってしばらくは楽しめるんですけど、「実績を解除する」とか「そのためにミッションをこなす」とか「どこそこに行く、登る」などと目的を持ってプレイすると、意図的に残された意図しないバグの嵐がかなり足を引っ張ってくれて、大変でした。
個人的に鬼門と感じたのはDLC「Waste of Space」の宇宙船シューティングですね。すんげえきつかったっす。
左右ヨーがないだけでこんなにきつくなるのか、とか、同じ入力強度なのに突然加速するピッチアップとか、とんでもない操作性に辛酸を舐めさせられながら、他のフライトシミュレーター(ACEやHAWXなど)がどれだけ滑らかに動かせていたかを実感してしまう始末。
宇宙船の操作は本当、難儀しました(逆に本編のミニゲーム実績は案外すんなり取れました)。
ただ、それなりに対処法も編み出したので、少し書き出しておきます。
・青ターゲットの警察船と、赤ターゲットの海賊船は一定の距離に近づくと、動き出します。
・オートロックはゴミなので存在は忘れてください(船速の問題で、警察船を狙う時は結構役に立つ。逆に海賊船はロックがかかるとかならず当たらなくなるのでこの距離まで近づいてはいけない)。
・次に排除する敵を定めたら、そこに向かって最大速度で向かいます。
・ターゲットの輪郭が小さな実線の四角から、大きな点線の四角に切り替わったら、即座に減速ボタンを連打し、その場で停止します。
・ここがだいたい、ターゲットをぎりぎり目視出来、自機の攻撃射程圏内であり、敵の感知範囲外で棒立ちをキープしている、いわゆるベスポジです。
・あとは暴れまくる照準をイライラしながら、四角のきっちり中心に捉えてビーム発射です(おそらく、ビームの現実的な最大射程距離は点線四角に変わるより少し遠目の位置まで)。
・無暗に空戦を仕掛けても、十中八九翻弄されて髪がごっそり抜けていくのですが、こうして敵の感知範囲外から狙撃するのが最もやりやすかったのでお勧めの攻略法です。
・もし敵が動き出しても、エンジンを停止させたまま敵が自分からレティクルに入ってくるのを待つか、その場を離れて仕切り直した方が結果的に早いです。
いくつかの鬼門実績を除けば、全体的に神経を使うようなものはなく、各ステージも数時間で(モチベが完全に費える前に)実績を取り切れるのは素直においしかったです。
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イルカもラクダもクジラもキリンも宇宙生物でさえヤギと言い張る世界ですもんね♪
確かにゴートシミュレーターは、選んでくる動物やDLCとして選ばれるステージやそのゲームルール、マップ内のアトラクションの作り方など至る所にきちんとセンスが光ってると感じました。
当時流行っているゲームジャンルのものをすぐに引っ張って来て、ちゃんとゲーム内でもそれを再現させているのは、なかなかアンテナが鋭いですよ。
壁に頭が挟まってグラフィックがびよーんと伸びるとか、爆発でとんでもないところまでふっとばされるとか、そういう挙動で腹を抱えて笑えるのは特定の状況下(友人数人と分割プレイ)か純真無垢な10代の時代までですよね(笑)
ま、それが良いか悪いかは置いておいて、このコーヒーステイン社はもっと「遊びやすく」してくれれば、きちんとしたバカゲーとして骨太な作品も作れるんじゃないかな、と思いました。
何を考えてるかわからない顔とか、良い感じの大きさの体とか、意外と角とかあって格好いいじゃん? みたいなノリとか。よくある「動物もの」のゲームや作品からあまり取り入れられていない、好きでも嫌いでもない微妙な感じの動物をあえてチョイスしている節はありますね。
ごめんなさいね。羊だったらまだ可愛げがあったんですけどね。ヤギなんでs